- クラシック
- 2026年3月25日
アメリカの映画団体AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)が1998年から(ほぼ)1年毎に発表し始めた「アメリカ映画100年シリーズ」。
ラインナップ
- 1998年:アメリカ映画ベスト100
- 1999年:映画スターベスト100
- 2000年:コメディ映画ベスト100
- 2001年:スリルを感じる映画ベスト100
- 2002年:情熱的な映画ベスト100
- 2003年:ヒーローと悪役ベスト100
- 2004年:アメリカ映画主題歌ベスト100
- 2005年:アメリカ映画の名セリフベスト100
- 2005年:映画音楽ベスト100
- 2006年:感動の映画ベスト100
- 2006年:ミュージカル映画ベスト
- 2007年:アメリカ映画ベスト100(10周年エディション)
- 2008年:10ジャンルのトップ10
この記事は「アメリカ映画100年シリーズ」のうち、2008年に発表された「10ジャンルのトップ10」の一覧・詳細情報・所感・おすすめ度(★)をまとめたものです。
リストの下に私自身のおすすめ作品も掲載しています。
あなたが今日観る映画の参考になれば幸いです。

お好きなジャンルをご覧ください。
この下には西部劇映画のランキングがあります。
西部劇映画
映画ジャンル別ランキング★西部劇ベスト10

第1位【捜索者】

インディアン(コマンチ族)に惨殺された兄夫婦の仇を討つため、そして連れ去られた姉妹を救うため、超頑固でワンマンで孤独なおっさんが立ち上がる。
ジョン・フォード監督とジョン・ウェインが何度目かのタッグを組んだ西部劇が一位にランクイン。
誰もが姉妹は殺されているものと絶望する中、何年経っても諦めることなく広大なテキサスを捜索するイーサン(ジョン・ウェイン)。
不器用すぎる捜索中のイーサンの言動にも驚かされっぱなしですが、とりわけやっとの思いでさらわれた姉妹の妹デビー(ナタリー・ウッド)を見つけた時の常識はずれのリアクションに度肝抜かれます。
第2位【真昼の決闘】

それまでの西部劇でお決まりだった「無敵のヒーロー像」を排し、悪漢に狙われる主人公を「報復を恐れる普通の男」として描いた革命的映画。
町のために尽くしてきた保安官ウィル・ケーン(ゲイリー・クーパー)は、美しいエイミー(グレース・ケリー)と結婚する今日を最後に職を辞する予定でした。
しかし不運なことにこの日、刑務所に入っていた悪党ミラー(イアン・マクドナルド)が釈放され、3人の仲間と共に自分を逮捕したケーンに復讐するため町へ戻ってくるとの情報を掴んでしまいます。
派手なドンパチがメインの西部劇ではありません。
あのゲイリー・クーパーが、町中の人に声をかけ、「助けてくれ、一緒に戦ってくれ」と懇願して回るのがメインの物語です。
町中練り歩いても共に戦ってくれる者は一人も現れません。確かに、死の恐怖を目の前にしてええカッコなんか言うてられないでしょう。ただ怖い。自分だけでも助かりたい。
でもミラーの一味はたったの4人。
町中総出で戦えば絶対に勝てるはずなのに。
ほんの少しずつの勇気も絞り出してくれなかった町民達を責めることはしなくても、一瞥して無言で町を去っていくゲイリー・クーパーがやっぱりかっこよすぎる名作。
第3位【シェーン】

子役ブランドン・デ・ワイルドのラストのセリフが超有名な西部劇。
牧畜業者と入植してきた農民の争いが激しさを増す土地を通りかかった流れ者シェーン(アラン・ラッド)。農家の一人息子ジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)は、柔和で不思議な雰囲気を持ったシェーンをひと目で気に入り、シェーンはそのままスターレット家の手伝いをしながらその土地に留まる決心をします。
実は凄腕のガンマンであるシェーンが「本来の自分」を封印して、スターレット一家と一緒にまっとうに生きて行こうとしている姿が痛ましい。
最後のセリフ「頑張ったけどダメだった」の裏にある、「このままここで生きて行けたらどれだけ良かったか」というシェーンらしくないほんの少しの未練がましさが涙を誘います。
第4位【許されざる者】

この西部劇トップ10の中で唯一「近年の映画」と言っても良い作品。
マカロニ・ウエスタン作品【荒野の用心棒】(1964年)で一世を風靡したクリント・イーストウッドが監督・主演、モーガン・フリーマンやジーン・ハックマンと言った実力派俳優が脇を固めます。
かつて誰もが恐れる荒くれ者だったウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)は、今では最愛の妻を亡くし2人の子供を男手一つで育てるただの鈍くさい農夫。
そんなマニーの元を、若い賞金稼ぎのスコフィールド・キッド(ジェームズ・ウールヴェット)が訪ねてきます。娼婦の顔面を切り付け懸賞金をかけられたアホのカウボーイを一緒に成敗しようと言うのです。
死ぬほどの哀愁にまみれていて実はベタベタな勧善懲悪ヒーローもの。ラストの電光石火の早撃ちは意識が遠のくほどカッコいい。
第65回アカデミー最優秀作品賞受賞。
第5位【赤い河】

騎兵隊とインディアンが出てくるばかりが西部劇ではありません(出てくるけど)。
【赤い河】の使命は「10000頭の牛を無事に運ぶこと」。
丹精込めて育てた美味しい美味しい牛たちを連れて、1600kmの道のりを旅する牧場主のダンソン(ジョン・ウェイン)と息子同然のマシュー(モンゴメリー・クリフト)と牧童たち。
なんといっても巨大な牛が10000頭。過酷な旅が続くにつれて、ワンマンで無茶な要求ばかりするダンソンと疲弊しきった牧童たちの間には、次第に溝が生まれます。
最後の最後まで続く緊張感を、一気に緩和するキーマンの迫力がすごい。
「今まで何やったん?!」ってビックリするラストが逆に爽快。
第6位【ワイルドバンチ】

公開年:1969年
上映時間:137分(ディレクターズカット版143分)
監督:サム・ペキンパー
キャスト:ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン他
実在した無法者集団“ワイルドバンチ”を題材にした映画。
悪事の限りを尽くしてきたお尋ね者人生に疲れ果て、かといってまっとうな人生の選択肢があるわけでもなく、今となってはただ死に場所を求めて彷徨っているだけのような“ワイルドバンチ”の面々。
悪党の末路ってこんなもんですかね?
まるで水を飲むように豪快に酒を飲んではガハガハと笑い合っていますが、それも破滅への秒読みのようでなんだか物悲しい。
有名なのはラストの凄惨な銃撃戦。その戦いの前、死に場所を見つけた嬉しさの余り武者震いでもしてるかのようなアーネスト・ボーグナインの不敵な笑みがシビれます。
第7位【明日に向って撃て!】

公開年:1969年
上映時間:110分
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
キャスト:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード他
「死ぬ前にもう1本だけ映画観せたる」って言われたらこれを選ぶと思います。

死ぬほどカッコええ!
いやホントに。
モデルになっているのは原題【Butch Cassidy and the Sundance Kid】の通り、実在の人物ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)とザ・サンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)。
ブッチとキッドは無法者集団“ワイルドバンチ”の一員なのですが、【明日に向って撃て!】では集団名は出てきません(“壁の穴強盗団”は出てくる)。
※一方【ワイルドバンチ】にはブッチやキッドといった個人名は出てきません。
【ワイルドバンチ】同様、斬新なラストが有名なアメリカン・ニュー・シネマの代表作であり超傑作。
ニヤけたポール・ニューマンはまりすぎ!
ロバート・レッドフォード髭似合いすぎ!
第8位【ギャンブラー】

カナダ国境の町が舞台の、常に雪が降ってるサブそうな映画。他にはない独特の雰囲気だけはピカイチ。
寂れた炭鉱の町にやってきた三流賭博師ジョン・マッケーブ(ウォーレン・ベイティ)。
男勝りで商才のあるミス・ミラー(ジュディ・クリスティ)を共同経営者にしたお陰で、経営する売春宿兼賭博場は連日繁盛していました。
しかし共同経営者であると同時に商売女でもあるミラーを愛してしまい、経営者としてのプライドにも目覚めたマッケーブは、一世一代の大博打に出て、惨敗。
自らが招いた最悪の事態の収拾をつけるため、なりふり構わず雪の中を奔走する姿は、これまでの西部劇の主人公には程遠いカッコ悪さ。
第9位【駅馬車】

これが1位だと思ってました。
私なんかは「西部劇」といえば【駅馬車】ですけどね?
ちゃう?
【OK牧場の決斗】とか?
そういえば【OK牧場の決斗】は入ってないのねこのベスト10には。
アパッチ族、騎兵隊、馬、銃撃戦、復讐を誓う主人公、仇敵が強敵、影のある美女、お笑い担当キャラ、ジョン・フォードとジョン・ウェイン…西部劇になくてはならない要素がふんだんに盛り込まれた名作。
爆走する駅馬車とアパッチ族との銃撃戦のド迫力を表現するのは最新のCGでも絶対不可能。
馬の脚が、蹄がすごい!落馬して轢かれるインディアン!頬をかする矢!きしむ駅馬車の車輪!すごすぎ!やめて!もうやめてえ~!
第10位【キャット・バルー】

名優ヘンリー・フォンダの娘ジェーン・フォンダ扮するお転婆お嬢様が主人公という異色のコメディ西部劇。
父親を殺されたキャサリン・“キャット”・バルー(ジェーン・フォンダ)は、仇を討つため往年の無敵のガンマン、キッド・シェリーン(リー・マーヴィン)を雇いますが、今やキッドはアル中でグッダグダの変わり果てた姿になっていました。
もうホントにどうしようもないくらいグッダグダ。
とりあえずキッドよ、馬上で寝るのはお止めなさい。
選外★おすすめ西部劇映画
おすすめ①【七人の侍】

全っ然西部劇ちゃうけど。
ハリウッドが西部劇【荒野の七人】としてリメイクしてくれちゃったもんで、まあここに入れときましょう。
面白過ぎて死にそうになるからくれぐれも注意してください。
おすすめ②【荒野の七人】

後学のためにおすすめというかなんというか…。オリジナル作の偉大さを実感するのに一役買ってくれる【七人の侍】のリメイク作。観て損はないだろうけど全然観なくてもいい映画(じゃあここに入れるな)。
ちなみに監督はおすすめ③の【OK牧場の決斗】と同じジョン・スタージェス。
おすすめ③【OK牧場の決斗】

西部劇でたびたび取り上げられる題材のひとつ、「OK牧場の決闘」を描いた映画。好きかどうかはさておき、トップ10に入ってないのがちょっと意外。
まあでもワイアット・アープを扱うとどうしても嘘臭く陳腐になってしまいがちなんで仕方ないかも。
おすすめ④【大いなる西部】

“正統派紳士”グレゴリー・ペック主演の西部劇。
西部劇らしい埃っぽい戦いの場面は出てくるけど、なんと主人公は手を出さない。なんとも異色。
西部劇映画ベスト10★まとめ
★は朱縫shuhouのおすすめ度です。
- 【捜索者】
- 【真昼の決闘】
- 【シェーン】
- 【許されざる者】
- 【赤い河】
- 【ワイルドバンチ】
- 【明日に向って撃て!】
- 【ギャンブラー】
- 【駅馬車】
- 【キャット・バルー】
選外
- 【七人の侍】
- 【荒野の七人】
- 【OK牧場の決斗】
- 【大いなる西部】

西部劇映画ランキングは以上です。
引き続きお好きなジャンルへどうぞ。
西部劇映画
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