シェーン(演:アラン・ラッド)

映画【シェーン】あらすじと感想。子役とアラン・ラッドの死因は?

1953年/アメリカ/監督:ジョージ・スティーブンス/出演:アラン・ラッド、ジーン・アーサー、ヴァン・ヘフリン、ブランドン・デ・ワイルド、ジョン・ディークス、ジャック・パランス/第26回アカデミー撮影賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

【シェーン】タイトル
©Shane/シェーンより引用

「シェーン!カムバック!」

幸か不幸かラストのこのセリフばかりが突出して有名になってしまった映画。

このセリフは知ってるけど観たことないって人も多いのではないでしょうか。

 

お時間が許せば是非一度ご覧ください。

西部劇の名作のひとつ、【シェーン】です。

 

 

 

映画【シェーン】のあらすじザックリ

牧畜業者と農民との間でいがみ合いが続いている開拓地。入植者であるスターレット一家の住まいに、ある日シェーンという名の流れ者がやってきた。一家の主ジョーはシェーンを夕食へ招待し、夕食をごちそうになったシェーンは農作業を手伝いながらこの家に留まる決心をする。

 

 

流れ者のMr.なで肩、シェーン

南北戦争後のワイオミング州。

揺るがない信念を持ちリーダーシップ溢れるオットコ前のジョー・スターレット(ヴァン・ヘフリン)が妻のマリオン(ジーン・アーサー)と息子のジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)と3人で細々と暮らす農家に、ある日びっくりするくらいなで肩の青年がふらりと現れます。

スターレット家にやってきたシェーン
©Shane/シェーンより引用

好奇心旺盛で遊び盛りのジョーイは珍しいよそ者に興味津々。

青年はシェーン(アラン・ラッド)と名乗り、行くあてのない旅の途中に通りかかったのだと言います。

 

映画【シェーン】の時代背景

ジョーは最初、シェーンを「ライカーの一味か!」と勘違いして自分の土地から追い出そうとします。

ライカー(ジョン・ディークス)とはこの辺り一帯を開拓してきた牧畜業者。

嫌がらせをしてくるライカー一味
©Shane/シェーンより引用

ジョー達入植者はきちんと法にのっとって開拓地を耕作しているのに、ライカー一味は自分達がインディアンと戦って手に入れた土地はすべて自分達だけのものだと押し通して強引な手口で入植者を退去させようとしています。

“国家の土地”という大きな概念を持てないアホです。

子供のために孫のために、国民みんなで国を豊かにしようというビジョンが見えない小者です。

 

ジョーを始めこの土地へやってきた入植者達はみんな、こんな言葉が通じないアホの嫌がらせに日々耐えています。

 

小さな集落での土地をめぐる攻防

ジョー達一家を気に入ったらしいシェーンは、この土地に留まりジョーの手伝いをすることに決めます。

 

【シェーン】は狭い狭い(農場は広いけど)ひとつの集落での物語です。

ジョンソン郡の広大な山脈や高原を除けば、舞台となるのはジョーや近所の仲間達の家が数軒と、物資の調達にみんなが利用する小さな町だけ。

町って言っても確認できるのは雑貨屋とバーを併設する「グラフトンの店」とホテルと鍛冶屋のみ。

ジョー達の物資の調達に不可欠な町
©Shane/シェーンより引用

だからライカー一味に会いたくなくても、用事で町に行くとどうしたって顔を合わせてしまいます。

すっぴんジャージでスーパーに買い出しに行ったら近所のおばはんに見つかって赤っ恥をかく田舎の集落みたいな感じ。

 

農家の連中が町へ行くたびにバーで油売ってるライカー一味がちょっかいかけて挑発してくる。

ジョーの使いでシェーンが初めて町へやってきた時もそう。

ライカー一味

なんか豚くさいなあ~。

出て行ってくれや豚野郎~。

小学生かお前らは。

 

しかし豚と呼ばれようが買ったばかりの作業着に酒をかけらようがどこ吹く風。

涼しい顔して用事を済ませて帰って行くシェーンは、早撃ちでライカー達をやっつけるラストに匹敵するくらいかっこいい。

 

 

アラン・ラッドと子役ブランドン・デ・ワイルドの死について

シェーンがそのキャリアの中で最高の当たり役となったアラン・ラッドでしたが、晩年はノイローゼを患っていたと言われています。拳銃で自殺未遂をはかったのちに薬物の過剰摂取により50歳の若さで死去。

 

さらにめっちゃかわいいジョーイ少年役のブランドン・デ・ワイルドもまた、30歳という若さで自動車事故で他界しています。

ホントにこねくり回したいほどかわいいんですよ。

演技も上手。

演技上手のブランドン・デ・ワイルド
©Shane/シェーンより引用

左が平常時のジョーイ。

右が初めてシェーンの早撃ちを見た時のジョーイ。

目ん玉落ちそうなくらいびっくりしてる表情が大人顔負け。

 

好演を見せた俳優2人が揃って早世とは、なんとも不思議な因果の映画ですよね。

 

 

殺し屋感出過ぎの殺し屋ジャック・パランス

作中でシェーンも言ってますが、ライカー一味だけが相手なら、シェーンが銃の引き金を引かずともジョーの信念を持ってすればいつかこの不毛な争いに勝利することは可能だったはずです。

ところがそれまで深く立ち入らず傍観することに徹していたシェーンが動かざるを得なくなる。

その原因となったのがこの男、ライカーが雇ってきた殺し屋ジャック・ウィルソン(ジャック・パランス)。

ジャック・パランスと対決するアラン・ラッド
©Shane/シェーンより引用

アホだらけのライカー一味の中で、出てきた瞬間「アイツはやばい」と分かるほど異彩を放つ存在。

シェーンと同じく常に冷静沈着で声を荒げることもなく、黒い帽子に黒いベスト姿で口元に余裕の笑みを浮かべながらゆっくりと歩く姿はまるで本物の死神のよう。

 

よもやシェーンが負ける訳ないと分かってはいても、もしかしたら負けるんちゃうかとまで思わせてくる「無敵の悪役感」は、かのダース・ベイダーにだって勝るとも劣らない。

いや、オーバーな表現じゃなくて。

 

 

映画【シェーン】の感想一言

朱縫shuhou

最後にシェーンがジョーイに語り掛ける「人間は自分の器を破ることはでけへん。頑張ったけどあかんかった」ってセリフが泣けるんですよね。

一度でも人を殺してしまうと殺し続けて生きていくしかないとシェーンは思っているようですが、そんなことないでしょうよ。

自分の器は破れないけど、本来のあなたの器は“殺し屋”ではないんだからさ。

 

シェーン!カンバ~ック!!

シェーン、カムバック
©Shane/シェーンより引用

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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