【わが谷は緑なりき】

映画【わが谷は緑なりき】あらすじと感想。炭鉱の町のフィルム・ノワール

【わが谷は緑なりき】

1941年/アメリカ/監督:ジョン・フォード/出演:ウォルター・ピジョン、モーリン・オハラ、ドナルド・クリスプ、ロディ・マクドウォール/第14回アカデミー作品・監督・助演男優・美術・撮影賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

壮大なロンダの谷
©How Green Was My Valley/わが谷は緑なりきより引用

正直に書きます。

年に何本かの割合で遭遇する退屈すぎて観るの止めた系の映画です。

 

途中まで観て寝落ちしてから何年も放置していたDVDを、この記事を書くために再視聴いたしましたが、やっぱり退屈でした。

現代よりも抑揚の少ないクラシック名画を好む私でもこの有様ですから、最近の騒がしい3D満載のジャンル映画を見慣れている若い世代はもっと退屈なのでは…。

 

本作が最優秀作品賞を獲得した第14回アカデミー賞には他に、【市民ケーン】【マルタの鷹】【断崖】などの名作がノミネートされていたというのに、如何にしてそれらを押しのけてこれがオスカー獲ったのか皆目見当もつきません。

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崖から突き落とそうとするジョニー

 

【わが谷は緑なりき】です。

参考 フィルム・ノワール=1940~1950年代末にかけてアメリカで製作された、堕落して歪んだ人物を描いた陰鬱で退廃的な映画群。主に犯罪映画や探偵映画を指す。

 

 

 

映画【わが谷は緑なりき】のあらすじザックリ

炭鉱の町ロンダの谷で暮らすモーガン一家は夫婦と6人の息子、1人娘の9人家族。末っ子のヒュー以外の男達は全員炭坑夫として毎日鉱山へ働きに出る。長男が結婚し、1人娘のアンハードが恋をし、ヒューは学校教育を受けることになり、次第に家族はバラバラになっていく。

 

 

炭鉱、不景気…取り巻く雰囲気が暗すぎる

とにかく物語も画面も暗すぎる!

「画面が暗い」って言うのは或いはモノクロ映画であることが原因の1つなのかも知れないけど…。

いやしかし、モノクロ映画であっても例えば【お熱いのがお好き】【或る夜の出来事】といったコメディなんかはやっぱり「暗く」は見えませんもんね。モノクロ映像なりにカラフルに脳内変換されますやんか。

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【或る夜の出来事】

結局映画の内容の問題なんですよね。

【わが谷は緑なりき】
©How Green Was My Valley/わが谷は緑なりきより引用

モノクロ映画を観ているとたまに、“今現在”が昼なのか夜なのか分からなくなったりすることがありますけど、【わが谷は緑なりき】に限ってはそういう問題ではなくて。

昼の場面だろうが夜の場面だろうが、ドス黒い影か煙のような何かが画面の上方に常時 ズドーン っと居座っている感じです。

そもそも舞台が炭鉱の谷なので、鉱山からは始終モクモクと黒煙が噴き出していて、町の空を朝から晩まで雲が覆っているような印象があります。そこへきて中盤からは世の中の景気も悪くなってきて、それまでは活き活きとしていた町の人々の心の中にまで暗雲が立ち込める。

この辺りは狙い通りなのでしょうがあんまりにもどす黒くなりすぎてまいっちんぐ。

 

大家族の少年には大家族になってて欲しかった

昔気質で厳格で頼りになる父と、7人の子を育てる肝っ玉が据わった母、それに陽気な5人の兄と優しい姉に囲まれて、正しく勇気のある少年に育っていく主人公ヒュー(ロディ・マクドウォール)。末っ子らしい無鉄砲さとガッツがあってとっても可愛らしい少年は、家族みんなを尊敬し、憧れています。

【わが谷は緑なりき】
©How Green Was My Valley/わが谷は緑なりきより引用

だからこそ彼には両親に負けない大家族を作って欲しかった。

 「初老となり賑やかだった頃を偲びつつ谷を後にするヒュー」

これで終わられてしまうとこれはこれは…。

 

 

映画【わが谷は緑なりき】の感想一言

朱縫shuhou

ほんとに暗い気持ちのまま終わっちゃうんですよね~。

私ごときには【わが谷は緑なりき】の良さは分かりませんでした。

 

 

>> 翌年(第15回)のアカデミー最優秀作品賞はこれ!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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