1941年/アメリカ/監督:ジョン・ヒューストン/出演:ハンフリー・ボガート、メアリー・アスター、グラディス・ジョージ、ピーター・ローレ、バートン・マクレーン
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
「ハードボイルド」って意味知ってます?
定義がすんごい曖昧な上に一般的に周知されてる印象とは違って直訳は「固ゆで卵」なんて可愛いイメージなんでよく分かんないですよね。
「ハードボイルド」は元来、ゆで卵などが固くゆでられた状態を指す。転じて感傷や恐怖などの感情に流されない、冷酷非情、精神的・肉体的に強靭、妥協しないなどの人間の性格を表す。
出典:Wikipedia
もともと融通の利かない冷酷な人間を表していたものが、そういった人物を扱った小説や映画のジャンルとしても定着したんですね。
中でもこの【マルタの鷹】はハードボイルド文学の代表作として有名。
「固ゆで卵」が活躍しますよ~、必見。
映画【マルタの鷹】のあらすじザックリ
宝石をちりばめた黄金の鷹の置物“マルタの鷹”
本作の固ゆで卵は私立探偵のサム・スペード(ハンフリー・ボガート)。
スペードが営むスペード=アーチャー探偵事務所にサーズビーという変な男と駆け落ちした妹との和解の協力を依頼しにやってきたのは、秘書エフィ(リー・パトリック)が「すごい美人よ」とスペードに耳打ちするほどの美人設定の女性(メアリー・アスター)。
実際は美人「設定」なだけであんまり綺麗じゃない。
サーズビーとの話し合いの場に立ち会うことになったスペードの相棒マイルズ(ジェローム・コーワン)は、その晩何者かに殺され、続いてサーズビーの死体も発見されます。
美人設定の彼女が事務所に訪れた時に使った名前は偽名。本当の名前はブリジッド・オショーネシー。
実はブリジッドは泥棒一味の一員で、「妹」の存在は嘘、サーズビーは仲間。びっくりするくらいの価値があるらしい“マルタの鷹”と呼ばれる置物を手に入れ、その取り分を巡って内輪で揉めてます。
要するに映画【マルタの鷹】は、一味の仲間割れに巻き込まれて泡食った探偵のお話です。
「ファットマン」なのか「ガットマン」なのか
一味のスポンサーは「ファットマン」と呼ばれる巨漢。
字幕で普通に「デブ」って呼ばれてて吹き出しましたが、本当の名前はガットマン(シドニー・グリーンストリート)と言うんだそうです。
え?
ガットマンがファットマン (=太った男)?
何ソレ、ひっかけてんの?
「どれほどの価値があるのか誰にも分からない」ってつまり…
ブリジットや一味の一人カイロ(ピーター・ローレ)はただの窃盗の実行犯であるだけで、“マルタの鷹”の本来の価値を分かっているのはどうやらガットマンだけのようです。
ガットマンはスペードに言います。
スペインへの貢物として贈られた宝石をちりばめた黄金の鷹の置物や。
実際どれほどの価値があるのかは誰にも分からへん。
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…てちょっと待って?
「誰にも価値が分らへん」ってそれ…。
≒「価値ない」ってことちゃうのん?
あかん。
庶民過ぎて骨董品とか芸術品の価値の算出方法が理解でけへん。
「固ゆで卵」はスベリ知らず
泣いてすがられようが愛の告白をされようが、相棒のマイルズを殺したブリジットを容赦なく警察に引き渡すラストはこれぞハードボイルドって感じでシビれます。
そして偽造の鉛製“マルタの鷹”について、刑事に「重っ!これ何?!」と聞かれたスペードはドヤ顔でこう一言。
真顔でです。
刑事に「は?」って言われてるのに真顔。
もっぺん言わそうとしてんのか?もう言わへんわ。
いやスベってない。
全然スベってないよスペードは。
映画【マルタの鷹】の感想一言
カイロがスペードの掌底一発で気絶したり、ガットマンの用心棒がスペードにあっさり銃を抜き取られたり、敵が雑魚ばっかりでちょっと笑える。
スペードと対等に渡り合ってるのは超有能秘書のエフィくらいかも(ホントに有能)。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。