2003年/イギリス、アメリカ、フランス/監督:リチャード・カーティス/出演:ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、コリン・ファース、ローラ・リニー、エマ・トンプソン、アラン・リックマン、マルティン・マカッチョン、トーマス・サングスター、キーラ・ナイトレイ、キウェテル・イジョフォー、アンドリュー・リンカーン、マーティン・フリーマン、ジョアンナ・ペイジ、ビリー・ボブ・ソーントン、オリヴィア・オルソン、ローワン・アトキンソン
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
こんなんアリか!!
クリスマスめがけて5週間前から9つの物語が同時に進行していく究極の群像劇。
こういった手法のことを、最初に扱った映画【グランド・ホテル】にちなんで「グランドホテル方式」と呼びます。
1932年/アメリカ/監督:エドマンド・グールディング/出演:グレタ・ガルボ、ジョン・バリモア、ジョーン・クロフォード、ウォーレス・ビアリー、ライオネル・バリモア/第5回アカデミー作品賞受賞注※このサイトは映画のネタバレしよ[…]
群像劇って観てる分には面白いけど、いざこうやってレビューしようと思うと何をどう書いたらいいんだか全然まとまらない。とりあえず人物相関図を作った上で、「9つの物語の主役」に分けてそれぞれの「最終目的(ゴール)」を順に並べてみました。
ネタバレはしてないつもりです。観た人もまだ観てない人も、視聴の際の参考にしていただければ幸いです。
タイトルの全文は映画の冒頭に出てくるとおり「love actually is all around.」と続き、「現実には愛はそこら中にあふれている」ってこと。
愛あふれてまっせ、【ラブ・アクチュアリー】です。
映画【ラブ・アクチュアリー】の相関図とあらすじザックリ
①コリンとトニー
ケータリング・スタッフや結婚式場スタッフとしてちょろちょろ出てくる童貞(と私が勝手に決めた)のコリン(クリス・マーシャル)は、自分がモテないのはここがイギリスだからだと本気で思ってます。
あのなあ、お前がモテへんのはダサいから!
どこ行ってもお・ん・な・じ!!
いやいやいやいや。
俺、アメリカ行ったら絶対モテる!
映画撮影の仕事をしている友人のトニー(アブダル・サリス)に何度たしなめられてもそこは絶対に譲りません。
コリンとトニーのゴール
ついにコリンはでっかいリュックいっぱいにコンドームを詰め込んで、ムッチムチのアメリカ人女性とコチョコチョすることを夢見てアメリカへ旅立ってしまいます。
果たしてコリンは予言通りアメリカへ行けばモテるのでしょうか?!
②ジェイミーとオーレリア
体調が悪い恋人を家に残して友人の結婚式に出席した作家のジェイミー(コリン・ファース)は、式を抜けて様子を見に帰った時に恋人と実の弟の浮気を知ってしまいます。
傷心のジェイミーは1人、フランスにある別荘で執筆活動をすることに。
別荘の身の回りのことをするために雇われたのが、ポルトガル人で言葉も通じないオーレリア(ルシア・モニス)でした。
ジェイミーとオーレリアのゴール
お互い言葉が全然わからないため意志の疎通がまったくできていないのになんとなくええ雰囲気になっていくこの2人の恋路は一風変わってて面白い。
オーレリアが「とろいタイピングもへったくそな運転も含めてあなたが好きです」ってストレートに口に出してくれてるのに意味が分からなくてキョトンとしてるジェイミーには笑っちゃう。
あほーっ!
ポルトガル語勉強してこい!
とか頭の中で突っ込んでたらジェイミー君、ちゃんと勉強してましたわ。
あほとか言ってごめんやで。
果たしてすでに雇用契約も切れちゃったのに今頃からポルトガル語勉強して間に合うのでしょうか?!
③ジュリエットとピーターとマーク
続いてはジュリエット(キーラ・ナイトレイ)とピーター(キウェテル・イジョフォー)の結婚式。ビデオを撮影しているのはピーターの親友マーク(アンドリュー・リンカーン)。
式の後、マークが撮影したビデオを観たジュリエットは、「自分のアップしか映っていない」ことに気付いてしまいます。
そう、マークは親友の恋人(今では妻)に密かに想いを寄せていて、しかもそれが本人にバレるという、最悪の事態に陥るのです。
ジュリエットとピーターとマークのゴール
気まずい空気のまま別れたジュリエットとマーク。
クリスマスにピーター夫妻の家をこっそり訪ねてきたマークは、果たしてどんな手段で自分の気持ちにケリをつけるのでしょうか?!
④ジュディとジョン
トニーが働く映画の撮影現場では、セックスシーンのスタンドインとして、ジュディ(ジョアンナ・ペイジ)とジョン(マーティン・フリーマン)が世間話をしながら白々しく演技をしています。
参考 スタンドイン=映画やテレビ番組の撮影前に、配光、立ち位置を確認するといった照明や撮影の準備作業のために俳優の代理をする人物のこと
ジュディとジョンのゴール
仕事上裸を見たりおっぱいもんだりもまれたりしながら意気投合した2人は、果たして恋人同士になり得るのでしょうか?!
⑤サラとカール
サラ(ローラ・リニー)は入社して以来2年以上に渡って同僚のカール(ロドリゴ・サントロ)にず~っと片想い中。
社長のハリー(アラン・リックマン)に「そろそろ行ったらんかい。カールも待ってんで」とハッパをかけられ闘志を燃やしますが、サラはしょっちゅう誰かと電話していて、その時も着信音が鳴り響き、せっかく燃え上がった闘志もどこへやら…。
「また電話か!」とハリーまでもイラつかせてしまう始末。
サラとカールのゴール
会社のクリスマスパーティーでやっと良い雰囲気になり、カールを自宅にお持ち帰りすることに成功したサラ。
あわや「私抱かれちゃうわよ~?!」ってところでまたも鳴り響く電話の着信音…。
果たしてサラとカールは電話の主に邪魔されることなく甘い夜を過ごすことができるのでしょうか?!
そしてしつこい電話の主は一体誰なのでしょうか?!
⑥ビリーとジョー
落ち目のシンガー、ビリー(ビル・ナイ)は見事シャブ中からの復活を遂げ、マネージャーのジョー(グレゴール・フィッシャー)とともに往年のヒット曲をリメイクして再びスターダムにのし上がろうと目論んでいます。
この2人は【ラブ・アクチュアリー】で唯一他のキャラクターとの直接の繋がりがなく、テレビや音楽を通してそれぞれに影響を及ぼします。
ビリーとジョーのゴール
果たしてビリーとジョーは現役の人気グループ「blue」を押し退けて、“今年のクリスマスソングナンバー1”の称号を手に入れることができるのでしょうか?!
⑦ハリーとカレン(とミア)
会社経営者のハリーと専業主婦のカレン(エマ・トンプソン)夫妻は、大きな家に住み2人の子供にも恵まれ、絵に描いたような幸せ家族を築いていました。
ところがハリーの会社の従業員ミア(ハイケ・マカチュ)がハリーに色目を使い出したため事態は一変。
いくら堅物 のハリーでもあんなに若くて綺麗な子に言い寄られたらさすがにフラフラするみたいね。
クリスマスプレゼントくれたらぁ~…、私のすべてをあげちゃうのになあ~…。
思わせぶりなこと言われて参っちゃったハリーは、カレンに隠れてミアへのクリスマスプレゼントにネックレスを用意します。
ハリーとカレン(とミア)のゴール
まあお約束通りハリーがこっそり隠し持っていたプレゼントの箱を見つけてしまう妻カレン。
クリスマスプレゼントには何年もスカーフしかくれたことがなかった夫が、珍しくアクセサリーを用意してくれたと勘違いしたカレンは密かに喜び、プレゼントの箱を元通りに戻します。
しかしその後、ハリーからカレンに手渡されたプレゼントはCD…。
それでも家族の幸せなクリスマスを壊すことのないように、たった1人で隠れて涙を流し、数分後には笑顔で子供達の前に現れるカレンが健気でもらい泣きしちゃいます。
果たして幸せ一家はハリーの浮わついた行動によってこのまま崩壊してしまうのでしょうか?!
⑧デイヴィッドとナタリー
なんと英国首相まで出てきますよ【ラブ・アクチュアリー】は。
しかも首相のデイヴィッドを演じるのはヒュー・グラント。
こんな男前な首相おるか!
おい小泉首相(公開当時)に失礼やろ!
ヒュー・グラント、ラブコメ演らせたらホント天才的。
デイヴィッドは着任早々ちょっと太めの秘書ナタリー(マルティン・マカッチョン)にひと目惚れ。
しかし首脳会談にやってきた際ナタリーを気に入ったアメリカ大統領(ビリー・ボブ・ソーントン)が彼女にキスをしているところを目撃してしまい、それに嫉妬したデイヴィッドはナタリーを配置換えしちゃいます。
大国のトップが2人で何やってんねん。
デイヴィッドとナタリーのゴール
ナタリーの配置換えのあと、クリスマス・カードの中にナタリーからの愛のメッセージを見つけていても立ってもいられなくなったデイヴィッドは、以前本人から聞いた地名を頼りに公用車でナタリーの家へと向かいます。ところが街には着いたものの番地まではわかりません。
そこで片っ端から家々のドアホンを押していくデイヴィッド。
あ、すみません。
こちらに「ナタリー」と云う女性はいらっしゃいますか?
って 基本中の基本やな!
そこはシークレット・サービスとか使って調べられへんのかいな!あかんか?!私用で使ったらあかんのか?!
果たしてデイヴィッドは首相とは思えない超原始的な方法で無事ナタリーを見つけ出し、気持ちを伝えることができるのでしょうか?!
⑨ダニエルとサム(とジョアンナ)
妻を亡くしたばかりのダニエル(リーアム・ニーソン)は無事葬式を終え、今度は妻の連れ子のサム(トーマス・サングスター)が部屋に引きこもりがちになっていることで悩んでいました。
どこまでも悪い方に考えてしまう義父のダニエル。
友人のカレンに励まされ勇気を出してきちんとサムと話しあってみると、何のことはないサムは同級生のジョアンナに恋をして死ぬほど悩んでいただけだったのです。
ダニエルとサム(とジョアンナ)のゴール
すっかり安心したダニエルは「なんやそんなことかあ~!」と笑いますが、サムにとっては生きるか死ぬかくらい重要なこと。
彼女のことを考えるだけでその小さな胸ははち切れんばかりなのです。
果たしてサムはダニエルと協力してジョアンナを振り向かせることができるのでしょうか?!
(番外編)ルーファス
百貨店の宝石売り場でハリーが買ったミアへのクリスマスプレゼントを包装してくれる店員さん…うわ出たっ!
サムが空港でジョアンナを追いかける時に助けてくれる人…うわまた出たっ!!
【Mr.ビーン】!!ローワン・アトキンソンです。
…一応「ルーファス」という「役名」があるみたいなんですけど。
そこもう「ローワン・アトキンソン」でよくね?
作中で誰も名前呼ばへんし…。
ねえ?
映画【ラブ・アクチュアリー】の感想一言
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。