1942年/アメリカ/監督:ウィリアム・ワイラー/出演:グリア・ガースン、ウォルター・ピジョン、テレサ・ライト、デイム・メイ・ウィッティ、リチャード・ネイ/第15回アカデミー作品・監督・主演女優・助演女優・脚色賞受賞
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!


こう思い立った時に観た映画なんですが。
米国アカデミー賞といえば、第1回受賞作である【つばさ】を始めほぼ100年も前に製作されたにもかかわらずそれなりに楽しんで観ることができる名画が多い中、「なんでこれが受賞したんや…」という疑問しか残らない数少ない作品のひとつにこの【ミニヴァー夫人】があります。
1927年/アメリカ/監督:ウィリアム・A・ウェルマン/出演:クララ・ボウ、チャールズ・ロジャース、リチャード・アーレン/第1回アカデミー作品・技術効果賞受賞注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書[…]
どうしよせっかく観たのに何にも記憶に残ってへん。
どんなレビュー書いたらええか分からへん。
映画【ミニヴァー夫人】のあらすじザックリ
衝動買いしても幸せそうなミニヴァー夫妻
ロンドンの街でルンルルーンとご機嫌にお買い物をする景気の良さそうな女性が1人。

夫に相談もなく高価な帽子を衝動買いする経済観念の狂ったこの女性がまさかのタイトルロール「ミニヴァー夫人(グリア・ガースン)」。

買った帽子を手に意気揚々と自宅へ帰ると、夫のクレム(ウォルター・ピジョン)までが分不相応な高級車を衝動買いしていて、夫婦で会話することにはこんな感じ。


そうだよね、
浪費っていいよね!
え?
アホ夫婦の話?
爺さんが育てたバラに名前を付けたら戦争が始まってミニヴァー家の長男がお嬢様と恋に落ちるものの空軍に志願しドイツ兵が逃げてきてバラの品評会で頑固な奥方の心が解ける
取り急ぎストーリー全部小見出し↑に詰め込んどきました。
よかったら鑑賞する時の参考にしてください。


対抗馬が弱かっただけ?
冗談はさておき、ホントにどこに軸を据えてレビューを書いたらいいのか分からないくらい困った映画でした。
【ミニヴァー夫人】と同じプロパガンダ映画である【カサブランカ】にも少なからずそういう向きはありますけど、政治的宣伝の目的を持つ映画って、当たり前だけど「戦時中」に観るのとこうして「戦後(しかも数十年後)」に観るのとで制作側と観客との温度差が激しすぎるんで、私のようにこの温度差について行けない後世の観客には受け入れられないんですよね。
参考 プロパガンダ=あらゆる宣伝や広告、広報活動、政治活動を含む特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為。
1942年/アメリカ/監督:マイケル・カーティス/出演:ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン、ポール・ヘンリード、クロード・レインズ、コンラート・ファイト/第16回アカデミー作品・監督・脚色賞受賞注※このサイトは映[…]
そもそも【ミニヴァー夫人】がアカデミー最優秀作品賞を獲ることができたのは、単に対抗馬が弱かっただけなんじゃないの?
重箱の隅をつつくように粗を探しては嫁いびりのネタにする姑のように、意地悪な角度でしかものごとを捉えられない私は、この年のオスカーの他のノミネート作品を調べて検証することにしました。
結果は以下のとおり。
第15回アカデミー作品賞ノミネート映画
【潜水艦轟沈す】
【嵐の青春】
【偉大なるアンバーソン家の人々】
【The Pied Piper】
【打撃王】
【心の旅路】
【希望の降る街】
【Wake Island】
【ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ】
予想通りパッとしない。
かろうじて【ミニヴァー夫人】に代わって最優秀作品賞受賞の可能性があったとしたら【偉大なるアンダーソン家の人々】か【ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ】か…。
1942年/アメリカ/監督:サム・ウッド/出演:ゲイリー・クーパー、テレサ・ライト、ウォルター・ブレナン、ベーブ・ルース、ダン・デュリエ/第15回アカデミー編集賞受賞注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好き[…]
1942年/アメリカ/監督:オーソン・ウェルズ/出演:ジョゼフ・コットン、ドロレス・コステロ、アン・バクスター、ティム・ホルト、アグネス・ムーアヘッド、レイ・コリンズ、オーソン・ウェルズ注※このサイトは映画のネタバレしようが[…]
1942年/アメリカ/監督:マイケル・カーティス/出演:ジェームズ・キャグニー、ジョーン・レスリー、ウォルター・ヒューストン、リチャード・ウォーフ、アイリーン・マニング/第15回アカデミー主演男優・ミュージカル音楽・録音賞受賞[…]
まあ普通に考えて【ミニヴァー夫人】しか…ないわなあ(苦渋の決断)。
映画【ミニヴァー夫人】の感想一言
芯が強くて一切他人を妬んだり羨んだりしないミニヴァー夫人は見習いたいほど魅力的な女性ではあります。
浪費家だけどね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。