1963年/アメリカ/監督:アルフレッド・ヒッチコック/出演:ティッピ・ヘドレン、ロッド・テイラー、ジェシカ・タンディ、ヴェロニカ・カートライト、スザンヌ・プレシェット、エセル・グリフィス、チャールズ・マッグロー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
私が一番最初に観たアルフレッド・ヒッチコック作品です。
私は極度の怖がりであるため、ホラー映画や怖めのサスペンス映画を観ることができません。それでもどうしてもヒッチコックの映画を観てみたかった私は考えました。
ちょっと待てよ、あれやったら怖くないんちゃう?
だって相手が幽霊とかじゃないもん、鳥やもん。
そう思って安易に観てみた結果、意外と怖くてめっちゃ泡吹いた映画、【鳥(1963)】です。
映画【鳥(1963)】のあらすじザックリ
「サスペンス映画の神様」アルフレッド・ヒッチコック
サスペンス・スリラー映画界で「神」と称されるイギリスの映画監督・映画プロデューサー、アルフレッド・ヒッチコック。映画に興味がない人でも名前くらいは聞いたことがあるでしょう。
代表作は【サイコ】、【レベッカ】、【ダイヤルMを廻せ!】など数え切れず。
1960年/アメリカ/監督:アルフレッド・ヒッチコック/出演:アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー、ヴェラ・マイルズ、ジョン・ギャヴィン、マーティン・バルサム、ジョン・マッキンタイア注※このサイトは映画のネタバレしようが[…]
1940年/アメリカ/監督:アルフレッド・ヒッチコック/出演:ジョーン・フォンテイン、ローレンス・オリヴィエ、ジュディス・アンダーソン、ジョージ・サンダース、レオナルド・デニー/第13回アカデミー作品・撮影(白黒部門)賞受賞[…]
1954年/アメリカ/監督:アルフレッド・ヒッチコック/出演:レイ・ミランド、グレース・ケリー、ロバート・カミングス、ジョン・ウィリアムズ、アンソニー・ドーソン注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと[…]
自らの作品にチョロチョロとカメオ出演することでも知られています。
ちなみに【鳥】では、冒頭でペットショップへ入る主人公のメラニー(ティッピ・ヘドレン)とすれ違う犬を連れたおっさんがヒッチコックです。
【鳥】主演ティッピ・ヘドレンへのセクハラ問題
ところで【鳥(1963)】の主演女優ティッピ・ヘドレンって、次作の【マーニー】以降影を潜めちゃうよねえ?
それもそのはず、彼女は【マーニー】以後ほぼ休業状態にありました。
彼女が第一線を退いた原因はヒッチコックのセクハラ。
2016年(当時86歳)に彼女自身が暴露しています。
もっとも有名な“ヒッチコック・ブロンド”として知られるグレース・ケリーがモナコ公国の王妃となりハリウッドを離れたのが1956年。【鳥】の公開は1963年。
想像するにかなり情緒不安定だったところへグレース・ケリー並みの煌めくプラチナ・ブロンドの美しい女優が現れたもんで、ヒッチコックの頭のネジは2~3本ぶっ飛んでしまったのではないでしょうか。
ヒッチコックは嫉妬深く多くのコンプレックスを抱えていと言われています。こういう人に執着されるってマジ気の毒。彼のセクハラ問題を扱うだけで映画の1本や2本撮れてしまいそう。
て思ってたら本当に映像化(TV映画)されていました!
その名も【ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女】!
メディア化されてないみたいですけど、なんとかして観てみたい。
車でも屋内でも大群で襲い掛かってくるたかが鳥されど鳥
映画本編の話に移ります。
さて映画【鳥(1963)】の内容はと言えば、タイトルからして鳥が絡んだパニックサスペンス映画なのは想像がつきますよね。
ええ、「“鳥”でサスペンスって、なんか弱くね?」って思うあなたの気持ちも分かります。私もそうでした。
例えばタイトルが「ツキノワグマ」とか「ベンガルトラ」とかだったら納得ですよね?実際【ジョーズ】や【アナコンダ】は普通にタイトルだけで怖そうですし。
1975年/アメリカ/監督:スティーブン・スピルバーグ/出演:ロイ・シャイダー、ロバート・ショウ、リチャード・ドレイファス、ロレイン・ゲイリー、マーレイ・ハミルトン/第48回アカデミー作曲・音響・編集賞受賞注※このサイトは映[…]
でもタイトルは【鳥】なのです。
ちゅんちゅん。
くどいですが、人類が戦う相手はただの 鳥 なんですよ。
ぴよぴよ。
「愛の鳥」を探していたミッチ(ロッド・テイラー)を驚かすため小さな田舎町へやってきたお嬢様のメラニー。湖の対岸にあるミッチの自宅へ行くためにボートに乗っていると、突然1羽のカモメが彼女めがけて飛んできます。
「あーびっくりした」では済みません。メラニーは鳥に小突かれて額から流血。
平和な田舎町になんとなく不穏な空気が漂います。
その後、町で知り合ったアニー(スザンヌ・プレシェット)の家で話をしていると、玄関でゴトンッと物音が。
扉を開けるとそこにはドアに激突したカモメの死骸が転がっている。
もう不気味極まりない。
こんな感じで「鳥」の恐怖(被害)は少しずつ膨れ上がり、最終的には鳥(カモメだけでなくカラスも雀もなんでもいる)の大群が町全体に襲いかかってくるのです。
なにしろ50年以上前の映画ですから映像のチャチさはもう仕方ない。これでも当時は画期的な技術だったはず。て言うかヒッチの作品は今観ると合成がチャチだったり演出が古臭かったりするものが多い。
しかし至近距離で鳥の大群にバサバサされればもう合成のチャチさなんて気になりません。
気が付けば鳥相手に手に汗握っている
鬱陶しさは夏場に草むらに入った時のやぶ蚊の大群のそれと似ていますが、いかんせん鳥にはくちばしと爪があります。
バサバサつつかれるたびに血に染まっていく人間。
ついには死人がでるまでに…!
はっ!
鳥相手やと思って油断してたら拳握りしめてるわ。
鳥ヤバイ。
「アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100」悪役部門ノミネートの実力
また本編から話は逸れますが、「アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100」というランキングに、この映画【鳥】からノミネートされている方がいらっしゃいます。
おはこんばんちは、朱縫shuhouです。 アメリカの映画団体AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)が1998年から(ほぼ)1年毎に発表し始めた「アメリカ映画100年シリーズ」。ライン[…]
誰だと思いますか?
「ヒッチコック」?
ぶーっ!はずれ!
「鳥」です。
まあ「悪役ランキング」の方に「サメ」(【ジョーズ】のね)が入ってたりするんで分からんでもないんですが。
しかし「鳥」て。
ちょっとおもろいけど。投票した人のセンスに脱帽。それともネタじゃなくて本気やったんかな。
てか「鳥」て。
※「鳥」はノミネートのみで惜しくもランクインしていません。
映画【鳥(1963)】の感想一言
ヒッチコックもまた何を思って鳥に襲われる人間を描こうと思ったのか…。
2012年/アメリカ/監督:サーシャ・ガバシ/出演:アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、スカーレット・ヨハンソン、ジェシカ・ビール、ジェームズ・ダーシー、マイケル・スタールバーグ注※このサイトは映画のネタバレしようがしま[…]
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