- ドラマ
- 2026年3月25日
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1957年のSFホラー【蠅男の恐怖(1958)】のリメイク版。
リメイク版とは言っても原作小説「蝿」を忠実になぞらえたオリジナル版とは異なり、「ハエと人間が一体化する」というモチーフだけを活かしてディティールはかなり現代風にアレンジされています。
一番大きな違いはその「ハエと人間が一体化する」というモチーフの部分の捉え方だったりするんですけどね。
原作小説「蝿」とオリジナル版【蠅男の恐怖(1958)】では、ハエと人間の“頭部”と“片腕”がお互いのそれとすげかわるんです。つまり“頭と腕がハエである人間”と“頭と腕が人間であるハエ”の二体が出来上がる。
対して本日の映画では、ハエと人間は遺伝子レベルで融合しますから、“ハエと人間のハイブリッド”の一体のみが出来上がるわけです。
「ハエの能力を備えた人間」でもあるし、「人間の知能と肉体を持ったハエ」でもある、と。
いやだそんなのどうしよう。
映画【ザ・フライ(1986)】のあらすじザックリ
天才科学者セス・ブランドルの大発明
あと一歩でノーベル賞獲れそうだったこともあるくらいの天才科学者セス・ブランドル(ジェフ・ゴールドブラム)。
彼が今もっぱら没頭しているのは物質転送機「テレポッド」の開発。
まるで倉庫のような自宅兼研究室で、2つ(故障してるやつも含めたら3つある)のテレポッドのあいだを物質が瞬間的に移動する装置を作っています。

セスはあるパーティーで出会った記者のヴェロニカ(ジーナ・デイヴィス)を気に入り、「見せたいもんがあるねん!」と言って強引に彼女を自宅へ招き入れます。
「まだどこにも発表していない物質転送機の発明を君が記事にすればいい」ってんでヴェロニカの目の前で物質の転送を実演してみせるセス。
天才だけど研究に没頭する姿はまるで子供のようなセスを見て次第に彼に惹かれるヴェロニカ。

やがて二人は愛し合うようになるんです。
冷静さを欠いて人体実験した理由→「嫉妬」
ヒヒを使った動物実験にも成功し、あとは人体実験を残すのみとなった頃。

ヴェロニカと彼女の上司ステイシス(ジョン・ゲッツ)がかつて付き合っていたことを知ったセスは嫉妬に狂い、半ばヤケクソ気味に自らテレポッドに入り転送機を作動させます。
さっさと実験を成功させて世間をあっと驚かせ、不動の名声を得られればヴェロニカが自分から離れていくことはないとでも思ったんでしょうかね。こういうことを考えながら観てるとなんだかどんどん哀しくなってくる。
この時不運にも1匹のハエがセスと同じテレポッドに紛れ込んでおりまして。

セスとハエはめでたく「遺伝子レベルで融合」してしまったのでした。セス曰くは「ハエと人間の強制結婚」。
まったく新しい生物「ブランドル・フライ」の出来上がりです。
グロさすらも哀しい愛の物語
融合した当初こそハエばりの跳躍力や筋力(ハエって力強いの?)を手に入れて「実験は大成功や!」と浮かれるセスでしたが、次第に彼は「ハエ寄り」に進化してゆきます。

最初はぬるっと爪が剥がれ落ちる。
続いて髪が抜け落ち歩行が困難になり甘いものが欲しくなる。
耳や歯や局部など、進化に不要な器官がポロリと取れてゆく。


ちょっとグロすぎやしませんかね?!
ええそうです、さすが第59回アカデミー賞に於いてメイクアップ賞を受賞しただけのことはありますよ。
ハエに進化してゆくセスの姿はかなりグロい。

でもグロさにばかり目を向けてはなりません。
こんな姿になってしまったセスでさえ、ヴェロニカは強く抱き締めます。
【ザ・フライ(1986)】は、自らの実験によって得体の知れない異形に成り果てた科学者と、その科学者を救おうとする恋人の崇高な愛の物語です。

あなたはもしこんな姿になってしまった可哀想なパートナーが白い胃液を口からボタボタと垂れ流しながら「助けてくれお願いだ」と言ったら、「大丈夫よ!」とばかりに相手を抱き締めることができますか?
私無理。
映画【ザ・フライ(1986)】の感想一言


ラストはね、それでもなおセスを愛しているヴェロニカが、泣きながら銃の引き金を引きセスの脳天を撃ち抜いてこの悲劇を終わらせるんですけどね。
終わらせたと思ったのにね。
泣ける幕切れだったのにね。
まだ生きてるんですよ「ブランドル・フライ」の血を引いた突然変異が。
ヴェロニカのお腹ん中に……。
てわけで製作されたのが続編【ザ・フライ2 二世誕生】です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。




