【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム

映画【ザ・フライ(1986)】あらすじと観た感想。グロさが哀しいハエ男

1986年/アメリカ/監督:デヴィッド・クローネンバーグ/出演:ジェフ・ゴールドブラム、ジーナ・デイヴィス、ジョン・ゲッツ、ジョイ・ブーシェル、ジョージ・チュバロ/第59回アカデミーメイクアップ賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

1957年のSFホラー【蠅男の恐怖(1958)】のリメイク版。

関連記事
image
映画【蠅男の恐怖(1958)】あらすじとハエ頭の人間を観た感想 【蠅男の恐怖】/1958年/アメリカ/近未来/イギリスのSF作家J・ランジュランの小説「蝿」を原作としたSF映画のネタバ……

リメイク版とは言っても原作小説「蝿」を忠実になぞらえたオリジナル版とは異なり、「ハエと人間が一体化する」というモチーフだけを活かしてディティールはかなり現代風にアレンジされています。

一番大きな違いはその「ハエと人間が一体化する」というモチーフの部分の捉え方だったりするんですけどね。

 

原作小説「蝿」とオリジナル版【蠅男の恐怖(1958)】では、ハエと人間の“頭部”と“片腕”がお互いのそれとすげかわる・・・・・んです。つまり“頭と腕がハエである人間”と“頭と腕が人間であるハエ”の二体が出来上がる。

対して本日の映画では、ハエと人間は遺伝子レベルで融合しますから、“ハエと人間のハイブリッド”の一体のみが出来上がるわけです。

 

「ハエの能力を備えた人間」でもあるし、「人間の知能と肉体を持ったハエ」でもある、と。

 

いやだそんなのどうしよう。

 

【ザ・フライ(1986)】です。

 

映画【ザ・フライ(1986)】のあらすじザックリ

物質転送機「テレポッド」を開発中の天才科学者セス・ブランドルは、自らの身体を使って最終人体実験を行う。転送直後は何一つ不具合はなく実験は成功を収めたかに見えたが、その後セスの身体に数々の異変が発生。調査の結果、セスは実験時に彼の転送ポッドに紛れ込んでいた1匹のハエと遺伝子レベルで融合したことが判明する。

天才科学者セス・ブランドルの大発明

あと一歩でノーベル賞獲れそうだったこともあるくらいの天才科学者セス・ブランドル(ジェフ・ゴールドブラム)。

彼が今もっぱら没頭しているのは物質転送機「テレポッド」の開発。

まるで倉庫のような自宅兼研究室で、2つ(故障してるやつも含めたら3つある)のテレポッドのあいだを物質が瞬間的に移動する装置を作っています。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

セスはあるパーティーで出会った記者のヴェロニカ(ジーナ・デイヴィス)を気に入り、「見せたいもんがあるねん!」と言って強引に彼女を自宅へ招き入れます。

 

「まだどこにも発表していない物質転送機の発明を君が記事にすればいい」ってんでヴェロニカの目の前で物質の転送を実演してみせるセス。

天才だけど研究に没頭する姿はまるで子供のようなセスを見て次第に彼に惹かれるヴェロニカ。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム、ジーナ・デイヴィス
©The Fly/ザ・フライより引用

やがて二人は愛し合うようになるんです。

冷静さを欠いて人体実験した理由→「嫉妬」

ヒヒを使った動物実験にも成功し、あとは人体実験を残すのみとなった頃。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

ヴェロニカと彼女の上司ステイシス(ジョン・ゲッツ)がかつて付き合っていたことを知ったセスは嫉妬に狂い、半ばヤケクソ気味に自らテレポッドに入り転送機を作動させます。

さっさと実験を成功させて世間をあっと驚かせ、不動の名声を得られればヴェロニカが自分から離れていくことはないとでも思ったんでしょうかね。こういうことを考えながら観てるとなんだかどんどん哀しくなってくる。

 

この時不運にも1匹のハエがセスと同じテレポッドに紛れ込んでおりまして。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

セスとハエはめでたく「遺伝子レベルで融合」してしまったのでした。セス曰くは「ハエと人間の強制結婚」

まったく新しい生物「ブランドル・フライ」の出来上がりです。

グロさすらも哀しい愛の物語

融合した当初こそハエばりの跳躍力や筋力(ハエって力強いの?)を手に入れて「実験は大成功や!」と浮かれるセスでしたが、次第に彼は「ハエ寄り」進化・・してゆきます。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

最初はぬるっと爪が剥がれ落ちる。

続いて髪が抜け落ち歩行が困難になり甘いものが欲しくなる。

耳や歯や局部など、進化・・に不要な器官がポロリと取れてゆく。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

朱縫shuhou

朱縫shuhou

ちょっとグロすぎやしませんかね?!

ええそうです、さすが第59回アカデミー賞に於いてメイクアップ賞を受賞しただけのことはありますよ。

関連記事
image
米アカデミー賞歴代最優秀作品賞とノミネート一覧(第1回~第96回) 映画に詳しくなる近道のひとつは「歴史的名作を観てみる」ことです。しかし世の中には無数の映画がある訳で、何を観るか迷った時……

ハエに進化してゆくセスの姿はかなりグロい。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

でもグロさにばかり目を向けてはなりません。

こんな姿になってしまったセスでさえ、ヴェロニカは強く抱き締めます。

【ザ・フライ(1986)】は、自らの実験によって得体の知れない異形に成り果てた科学者と、その科学者を救おうとする恋人の崇高な愛の物語です。

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

あなたはもしこんな姿になってしまった可哀想なパートナーが白い胃液を口からボタボタと垂れ流しながら「助けてくれお願いだ」と言ったら、「大丈夫よ!」とばかりに相手を抱き締めることができますか?

 

私無理。

映画【ザ・フライ(1986)】の感想一言

【ザ・フライ】ジェフ・ゴールドブラム
©The Fly/ザ・フライより引用

朱縫shuhou

朱縫shuhou

ラストはね、それでもなおセスを愛しているヴェロニカが、泣きながら銃の引き金を引きセスの脳天を撃ち抜いてこの悲劇を終わらせるんですけどね。
終わらせたと思ったのにね。
泣ける幕切れだったのにね。
まだ生きてるんですよ「ブランドル・フライ」の血を引いた突然変異が。
ヴェロニカのお腹ん中に……。
 
てわけで製作されたのが続編【ザ・フライ2 二世誕生】です。

 

関連記事
image
映画【蠅男の恐怖(1958)】あらすじとハエ頭の人間を観た感想 【蠅男の恐怖】/1958年/アメリカ/近未来/イギリスのSF作家J・ランジュランの小説「蝿」を原作としたSF映画のネタバ……

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

created by Rinker
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
shuhou02-22

朱縫shuhou 天衣無縫に映画をつづっている人

朱縫shuhou

「天衣無縫」と「温故知新」を信条として、主に古い洋画を好む映画好き。様々な映画を観たいのにホラーだけは怖くて観られない可哀相な初老。

TOPへ