1997年、2002年、2012年/アメリカ/監督:バリー・ソネンフェルド/出演:トミー・リー・ジョーンズ、ウィル・スミス、リンダ・フィオレンティーノ、ヴィンセント・ドノフリオ、リップ・トーン、ジョニー・ノックスビル、ララ・フリン・ボイル、エマ・トンプソン、ジョシュ・ブローリン、ジェマイン・クレメント/第70回アカデミーメイクアップ賞受賞
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
今までの自分をすべて捨て、宇宙的な仕事に就けるチャンスがあるとしたらどうしますか?
現在地球に潜んでいるエイリアンは1500、大半は米国マンハッタンに住んでいて、普通に人間として生計立ててるそうです。そんな彼らの入出国の管理や行動監視、犯罪の取り締まりなどが主な業務内容。
やりたい…!
一見愛らしいパグ犬にしか見えないけどその実態は宇宙外交を専門とするエイリアンであるエージェントFとコンビを組めるならやりたい…!
【メン・イン・ブラック】、【メン・イン・ブラック2】、【メン・イン・ブラック3】の三作からなるパグメインのSF映画シリーズです。
パグメインの映画「メン・イン・ブラックシリーズ」
【MIB】から【MIB2】まで5年、【MIB2】から【MIB3】までは10年と、シリーズ三部作の完結まで実に15年もの歳月を要している人気映画「メン・イン・ブラックシリーズ」。
さらに【MIB3】の7年後に当たる2019年、【メン・イン・ブラック:インターナショナル】なるものが公開されました(後述)。
「メン・イン・ブラックシリーズ」時系列
1997年【メン・イン・ブラック】公開
2002年【メン・イン・ブラック2】公開
2012年【メン・イン・ブラック3】公開
2019年【メン・イン・ブラック:インターナショナル】公開
【MIB3】でかなり年老いたトミー・リー・ジョーンズを観て、さすがにもう続編なんてなかろうと思ってたのに、主演の2人は抜きでスピンオフとしてキャスト刷新して公開されるみたいですね。
ヒット作の続編はもういいってハリウッド。何やってんだよ。
映画【メン・イン・ブラック(MIB)】
【MIB】のあらすじザックリ
ニューヨーク市警の刑事がMIBのエージェント“J”に!
多くの続編を持つ映画の例に漏れず、「メン・イン・ブラックシリーズ」もやっぱり一作目が一番面白い。
原作はこんなにコメディタッチじゃなくて、結構シリアスで暗い雰囲気のアメコミ。それをこんなに面白おかしく作り変えたスタッフ一同がすごい。
監督は【アダムス・ファミリー】のバリー・ソネンフェルド、製作総指揮でスティーブン・スピルバーグが絡んでます。
仏頂面をすればするほど面白いMIBの凄腕エージェントK(トミー・リー・ジョーンズ)と、次作の【エネミー・オブ・アメリカ】ばりに走って走って走りまくるニューヨーク市警のジェームズ(後のJ)(ウィル・スミス)のコンビネーションとその掛け合いは絶妙。
ちなみに本作でKが爆笑する場面はJの記憶を消して2人で食事をしている時の1回だけ。
あとは全部仏頂面。
シルベスター・スタローンもマイケル・ジャクソンもデニス・ロッドマンも、人間とは思えないカリスマや身体能力を持った天才を、「実は地球に潜んでいるエイリアン」って設定にしてしまったのもイカス発想。
「5分に一回笑いがくる」みたいなキャッチコピーがあったのってこの映画じゃなかったっけ?バカバカしすぎて笑ってしまうんですよ、確かに。
なんしかB級映画の底力を見せつけた良い映画です。
【MIB】でのパグ
てゆーかこの映画は 地球上ではパグ犬の姿をした宇宙外交専門のエイリアン、フランク・ザ・パグがメインで間違いない。
むっちゃかわいい。
地球に不法入国した凶悪エイリアンの情報を吐かせようとするKに振り回される場面では、日本の映画館では珍しく爆笑が起きたのを覚えています。
こう見えて実は結構色んなこと知ってんですよこの犬。
しかし【MIB】でフランクが出てくるのはこのシーンだけ。
その後確認できるのは、地球から逃げ出すエイリアンたちでごった返してるMIB本部内でのエージェントZ(リップ・トーン)とKの「フランクは?」「もう発った」という会話に名前が出てくるのみ。無念。
映画【メン・イン・ブラック2(MIB2)】
【MIB2】のあらすじザックリ
25年前の事件の鍵を握るのは引退したK!
不可解な殺人事件の鍵を握るのは前作【MIB】のラストでエージェントを引退し、普通の郵便局員として働いていたK。
Kの引退後いい相棒にめぐり逢えていなかったJは、渡りに船とばかりにKの記憶を呼び覚ますことに奮闘します。
郵便局員の半ズボンの制服を着せられてるKの姿はもう虐待に近い。
しかしアメリカじゃ結構年配の男性も半ズボン履いたりするよね。
【MIB2】でのパグ
フランクは【MIB】で看板犬として働いてた(真偽不明)錠前屋を退職(脱走?)、現在はMIB本部のメール係として働いています。
今や組織のエリートに成長したJの相棒は普通のエージェントでは中々務まらず、Jは次から次へと相棒のエージェントの記憶を消しては事実上解雇に追い込んでいました(上の許可は得ていない。独断)。
そんなJを見かねたZが次の相棒に適当に指名したのが、メール係に飽きてきてたフランク。
フランクは「エージェントF」となって手腕を発揮します。
車の窓から顔出して歌ったり。
葉巻吸ったり。
ムシ型エイリアンたちに武勇伝語ったり。
最後には失恋したJに対して恋愛指南までしてくれます。
若干やりすぎ感ありますけど、やっぱり【MIB2】でのフランクがシリーズの中で一番輝いてる。
映画【メン・イン・ブラック3(MIB3)】
【MIB3】のあらすじザックリ
Kが殺された過去を変えようとするJ!
40年前にKに逮捕されて銀河刑務所に収監されていた凶悪犯アニマル・ボリス(ジェマイン・クレメント)が脱走。ボリスはタイムマシンを使って40年前に戻り29歳のKを殺害。
これにより歴史が変わり、ある朝Jが目覚めると、昨日まで一緒だったKは40年前に殉職したことになってしまっていました。
【MIB3】は酷い。
ストーリーなんてもう後付けバリバリの無茶苦茶なんで、シリーズで最も真面目に観てはいけない作品に仕上がっちゃってる。
まあ全部真面目に観る映画ちゃうけど。
それにしたってびっくりするのはトミー・リー・ジョーンズの老け具合と、若き日のKを演じたジョシュ・ブローリンのクローン度。
【ゴッドファーザー】でマーロン・ブランドが演じたヴィトー・コルレオーネを、【ゴッドファーザーPARTⅡ】でロバート・デ・ニーロがかなりの再現度で演じている、ってのとは全然違った意味で凄すぎ。
だって普通にトミー・リー・ジョーンズとジョシュ・ブローリンの顔が似ている。
演技もかなり寄せてきてますけど、演技だけではどうしようもない部分がすでにめっちゃ似ている。
こんなんある意味反則。スタートダッシュが凄すぎ。即シード権獲得。
【MIB3】観るまでこの2人が似ているなんて全然気付いてなかったわ。
【MIB3】でのパグ
さてでは、メインキャラクターのフランク・ザ・パグが【MIB3】でどうなったかと言うと…。
えっ?
死んでる?!
…ああ~そっか~…。
【MIB2】から10年経ってるもんな~。
犬やし。
寿命か…しゃあないな。
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て 自分犬ちゃうやん!
死んでんの?!
その後【MIB3】で彼の姿を確認できたのは、40年前の路上の看板だけでした。(ただのパグ犬なのかフランクなのかは不明)
ご冥福をお祈りいたします。
エージェントJに見るニューラライザーを使った後の華麗なクロージング例
ところで【メン・イン・ブラック】と言えば、一般人に宇宙人や戦闘などを見られた際にMIBのエージェントが使う記憶消去装置“ニューラライザー”(通称“ピカッ”)が有名ですよね。
中でも機知に富んだJオリジナルの記憶のでっち上げは秀逸。
エイリアンやMIBの存在など知らず平和に暮らしている一般人が、一体どのように騙くらかされているのか、念のため一通り知っておきましょう。
欲しい人は迷わず購入してください。
こんな素敵なセットもあります。
【MIB】でのニューラライザー
初登場の時
君らはガス爆発を生き残ったんや。
医療班の検査受けてください。
移民に混じって国境を超えようとしていた凶暴なエイリアン・マイキーを吹っ飛ばした後、目撃した国境警備隊員の記憶を消すK。最もスタンダードな記憶処理のお手本。
このあと引退を決めた相棒のエージェントDの記憶も消します。
宇宙人を見たエドガーの妻の時
あんたが見たのはエイリアンやない。
閃光はUFOでなく金星の光がガスで反射しただけですわ。
亭主は昔の女と駆け落ちした、良かったな。
夫を亡くした妻に向ってサクサクと事務的に適当な記憶を与えるK。
ここからJの優しさが垣間見える華麗な“記憶の付けたし”が連発されます。
恩知らずの亭主やったからな…そや、こうしよ!
「あんたが」奴を追い出した!
デパートへ出かけてドレスと靴買うて、エステでフェイシャルしたらええねん!
でも家の内装のセンスはないからプロの内装屋雇ったほうがええで。
【MIB2】でのニューラライザー
地下鉄の時
地下鉄に住む巨大エイリアンと対決するJ。走行中の列車に乗り込み危険を通告しているというのに、乗客に無視されます。
エイリアンは撃退しましたが、腹のムシがおさまらない様子。
NY市の訓練に参加いただき感謝いたします。
これが実際ならみんな食べられとった。
注意は聞けっちゅーねん!
地下鉄がかじられとんのにホンマにニューヨーカーは…。
「またかね、がんばってくれブラック・マン」
口ばっかり達者で前へ移れて言うても皆知らんぷりしやがって…!
(もう一回)
……訓練をどうも。
省エネ小型地下鉄をお楽しみいただきました。
足元にお気をつけて。
相棒Tの時
結婚して子供でも作れ。
珍しくあっさりクロージングしてるパターン。
でもこの後その場にいたウェイトレスに声をかけ、引退させた相棒Tの恋のきっかけを残して去ります。
ローラの時
いいや…
俺だけが覚えとる。
そう…つらいでしょうね。
寂しいわよ。
「俺が何人地球人を救おうと誰も俺のことは覚えてへん」と言いながら相棒Tの記憶を消した時とセットになってるこの場面。
自分が記憶を消されることよりも、ひとりだけ記憶が残ってしまうことの虚しさと寂しさにいち早く気付き、静かに労ってくれるローラ(ロザリオ・ドーソン)にほっこりしてしまいます。
ビデオショップの店長の時
そのCSアンテナみたいな眼鏡やめてコンタクトに替ええ!
ほんでカンボジアで1ドル以上払ってロブスター食ってこい!
カンボジアから戻ったらオカンの家から出ていけよ!
40歳にもなって実家暮らして何やってんねん!
しっかり地に足ついてたった一人で働いて生活しているJが、実家でオカンに甘えてるスペースオタクに説教してます。
武器取りにKの昔の家に戻った時
みんな武器もムシも見てへん。
生涯幸せに生きる。
一生は短い。
愛のある生活を。
娘が夜遊びしても許してやれ。
この場面で面白いのは、かつてKが住んでいたこの家に今住んでいる家族の娘を演じているのがトミー・リー・ジョーンズの実の娘だってこと。
ウィル・スミスのこのセリフはトミー・リー・ジョーンズに向けてのジョークでしょう。娘を溺愛してるんでしょうね~、トミー・リー・ジョーンズ。
【MIB3】でのニューラライザー
【MIB3】では今までに増して教訓じみたこと言ってます。
アニマル・ボリスの宇宙船の時
ここにいるエージェントJが“伝記バイオメカ神経シナプス操作器”の説明を行う。
別名“ニューラライザー”や。
飛行機に乗ったら“携帯の電源切れ”って言われるやろ?
ほんならみんな“なんで?飛行機の運航に関係ないやろ?”って言いよるねん。
せやけどこの人工衛星が墜落したのはそれが原因なんや!
GPSがイカれて交通事故が続出したせいや、分かるか?
飛行機で携帯の電源は切れよ!
巨大魚の時
子供が金魚をもらってきたら、親は面倒やから“金魚は逃げた”て言うてこっそりトイレに流すやろ?
その金魚があないなるねん、子供に嘘つくな。
過去で警察に捕まった時
黒人が高級車を運転しとっても盗んだとは限らん!
…確かに盗んだけども、肌の色は関係ない!
映画【メン・イン・ブラック:インターナショナル】(MIB4?)
数年前からやるやるとニュースになってはいましたが、ついに公開されました。
「メン・イン・ブラックシリーズ」のスピンオフ映画【メン・イン・ブラック:インターナショナル】。全米公開日は2019年5月17日、日本公開は2019年6月14日。
パグもトミー・リー・ジョーンズもウィル・スミスも出演しないMIB…。
主演は「マイティ・ソーシリーズ」のクリス・ヘムズワース(エージェントH)とテッサ・トンプソン(エージェントM)。そしてMIBイギリス支局長に【シンドラーのリスト】や【96時間】のリーアム・ニーソン。
監督は三部作のバリー・ソネンフェルドから【交渉人】のF・ゲイリー・グレイにバトンタッチ。
「インターナショナル」というだけあって、今回はアメリカを飛び出し舞台がロンドンだったり砂漠だったり、文字通り世界中を飛び回るようです。
何が残念ってちょっとさあ…
「エージェントM」は使っちゃダメでしょ。
マイケル・ジャクソンがあれほどなりたがっていたというのに!
永久欠番やろそこは!MとF(とKとJ)は!
しかしリーアム・ニーソンっていい俳優なのにちょいちょい変な映画に出るね。
パグメインの映画「メン・イン・ブラックシリーズ」の感想とまとめ
新作【メン・イン・ブラック:インターナショナル】の動画からはマーベル臭しかしません。
ラストのクリス・ヘムズワースの「ソーきたか」ってセリフには不安しかない…。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。