1997年/アメリカ/監督:クエンティン・タランティーノ/出演:パム・グリア、サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・フォスター、ロバート・デ・ニーロ、ブリジット・フォンダ、マイケル・キートン、クリス・タッカー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
初監督作【レザボア・ドッグス】で世界中から高い評価を受けたクエンティン・タランティーノ(以下、タラちゃん)の【パルプ・フィクション】に続く3つ目の監督作。
【レザボア・ドッグス】、【パルプ・フィクション】とべらぼうに評価の高い前2作に比べるとタラちゃん色も薄く地味な印象。
バイオレンスモードもゼロだしね。
1992年/アメリカ/監督:クエンティン・タランティーノ/出演:ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、クリス・ペン、スティーヴ・ブシェミ、ローレンス・ティアニー、エディ・バンカー、クエンティン・タランティーノ[…]
1994年/アメリカ/監督:クエンティン・タランティーノ/出演:ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン、ブルース・ウィリス、ヴィング・レイムス、ティム・ロス、ハーヴェイ・カイテル、クエンティン・タランティーノ[…]
この映画観ていると
タラちゃん…憧れのパム・グリアに会いたかっただけじゃねーの…?
とか勘ぐってしまいます。
まあパム・グリアめちゃくちゃかっこいいけどね。
【ジャッキー・ブラウン】です。
映画【ジャッキー・ブラウン】のあらすじザックリ
くたびれた中年スチュワーデス、ジャッキー・ブラウン
44歳のジャッキー・ブラウン(パム・グリア)はメキシコの航空会社に勤めるスチュワーデス。
スッチー歴20年のベテランですが前科があるため大手航空会社を解雇され、今やショボ航空会社勤務の安月給。
人生も折り返しを迎え満足な蓄えもなく将来に不安を感じるジャッキーは、「副業」として武器商人オデール・ロビー(サミュエル・L・ジャクソン)のメキシコの口座から金銭を運ぶ「運び屋稼業」をしています。
そっかあ~、そういえばスチュワーデスって運び屋にぴったりなんですね。
映画本編にも手荷物検査機の横を大きなカバンを持った制服姿のパム・グリアが笑顔ですり抜けていく場面があります。
海外にヤバいもん運ぶならスチュワーデスにお任せしましょう!
現在はどうだかとか、大きな航空会社だとどうだかとか、知ったこっちゃないですけど。
大物気取りだけど小心者の武器商人オデール・ロビー
ジャッキーと手を組んでるのは武器商人のオデール。
最年少は19歳という3人の愛人を囲ってて、今は銀行強盗の罪で3年10ヶ月ぶち込まれ4日前に出所したばかりのムショ仲間ルイス(ロバート・デ・ニーロ)と行動を共にしてます。
関係ないけど冒頭の2人でTV観てるこのカットいいよね。
白人のロバート・デ・ニーロが白い肌に黒い服着て、黒人のサミュエル・L・ジャクソンが黒い肌に白い服着てるのが女子の双子コーデみたいでイカす。
2人が真剣な顔して観てるTVには水着姿のセクシーなお姉ちゃんが銃の説明をする「銃を愛する女たち」って言う特殊なビデオが流れています。
そしてアホ面でTVを観てるだけでもかっこいいロバート・デ・ニーロですが、【ジャッキー・ブラウン】に於いては まったく見せ場がありません!
オデール曰く「昔は切れ者だった」らしいけど、4年弱もぶち込まれた挙句の今となっては昔の勘もどこへやら、すっかり要介護の老人のようになってしまっています。
割と好きだけどねこんなデ・ニーロも。
注目キャラクター、メラニー
オデールが囲ってる女の一人メラニー(ブリジット・フォンダ)は、アホバリバリだけど結構核をついてくる鋭い視点の持ち主。
オデールに「囲われている」って認識は余りなくて、「囲ってやってる」と偉そうにしているオデールをいつか裏切って痛い目見せてやるぜって気持ちが透けて見え見え。
でもメラニーがラリりながらルイスに語るオデールの本質は完璧に的を射ています。
オデールってさあ~、
大物ぶってるけどホントバカなのよねえ~。
笑っちゃう~。
メラニーのこの指摘があるからこそオデールの保身のためなら手段を選ばない小物っぽさや脈絡のないキレ方に説得力が生まれてます。
ちなみにメラニーを演じてるブリジット・フォンダの父親は【イージー・ライダー】のピーター・フォンダ、祖父は【十二人の怒れる男】の名優ヘンリー・フォンダです。
サラブレってますね。
1957年/アメリカ/監督:シドニー・ルメット/出演:ヘンリー・フォンダ、リー・J・コッブ、マーティン・バルサム、ジョン・フィードラー、E・G・マーシャル、ジャック・クラグマン注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気[…]
中年同士のラブロマンス
いつものようにメキシコにあるオデールの口座から金を運ぶ途中、オデールを狙うFBI火器局捜査官レイ(マイケル・キートン)に逮捕されちゃうジャッキー。
捜査官達はジャッキーをハメて麻薬運搬容疑もくっつけた上で、保釈する代わりにオデールの情報を要求します。
自分の情報を吐かれるとマズいオデールは当然ジャッキーを消そうとする。
そこで肝の据わったジャッキーは、オデールが雇った保釈屋のマックス・チェリー(ロバート・フォスター)の協力を得て、オデールの全財産を奪いすべてを清算する大博打に出るというストーリー。
正直言って並み居る名優たちの共演がなければ絶対おもろないです。(序盤にクリス・タッカーまで出てます)
ショッピングモールの試着室で現金の受け渡しって発想は斬新だけど斬新な発想だけなら他にいくらでもあるしね。
ただこれまで15000人の保釈に携わってきた56歳の名保釈屋マックスが、留置所から歩いてくるジャッキーにひと目で恋をし思春期の少年のように胸躍らせる描写だけはどうにも可愛くて仕方ない。
マックスはジャッキーをバーに誘ったり、嬉しそうにジャッキーが好きな曲のカセットテープを買ったり、ジャッキーの留守番電話に自宅と職場とポケベルの電話番号を残したり(名刺渡したはずなのに!)するんですよ。
そしてジャッキーもそんなマックスに友情とも愛情ともつかない強い信頼感情を抱くようになります。
セックス抜きの中年の恋愛でこれほど清々しいのも珍しいんで。
この2人の恋路が気になるから最後まで観ちゃうね。
映画【ジャッキー・ブラウン】の感想一言
できればマックスと一緒にスペインに飛び立って欲しかったですけどねえ~。
そうするとあのラストのジャッキーの哀愁は観られないワケですけどねえ~。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。