1997年/アメリカ/監督:ジェームズ・L・ブルックス/出演:ジャック・ニコルソン、ヘレン・ハント、グレッグ・キニア、キューバ・グッディング・ジュニア、スキート・ウールリッチ、シャーリー・ナイト、ジェシー・ジェームズ、イヤードリー・スミス、ハロルド・ライミス/第70回アカデミー主演男優・主演女優賞受賞
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主演の2人(ジャック・ニコルソンとヘレン・ハント)が第70回アカデミー賞でそろってオスカー獲ってるラブストーリー。
おはこんばんちは、朱縫shuhouです。 当サイト「天衣無縫に映画をつづる」では、よりよい映画に出会うため「名作と言われる映画をとりあえず一通り観てみる」ことを推奨しています。しかし名作と言っても世[…]
この事実の何がすごいって、同年公開のオスカーノミネート作の中にはなんと、ジェームズ・キャメロン監督の【タイタニック】も含まれているんです。
1997年/アメリカ/監督:ジェームズ・キャメロン/出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、ビリー・ゼイン、デビッド・ワーナー、フランシス・フィッシャー、ダニー・ヌッチ、ビル・バクストン、グロリア・スチュアート、キャ[…]
最優秀作品賞、監督賞を始めとする11部門受賞の快挙を成し遂げた【タイタニック】が逃した演技部門の4つのオスカー像の内、2体をかっさらったのが本日の映画の主演の2人。
※助演男優賞は【グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち】のロビン・ウィリアムズ、助演女優賞は【L.A.コンフィデンシャル】のキム・ベイシンガーが獲得しています。
1997年/アメリカ/監督:ガス・ヴァン・サント/出演:マット・デイモン、ロビン・ウィリアムズ、ベン・アフレック、ステラン・スカルスガルド、ミニー・ドライヴァー、ケイシー・アフレック、コール・ハウザー/第70回アカデミー助演男優・脚[…]
1990年/アメリカ/監督:カーティス・ハンソン/出演:ケヴィン・スペイシー、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース、ジェームズ・クロムウェル、キム・ベイシンガー、デヴィッド・ストラザーン、ダニー・デヴィート/第70回アカデミー助演女優・[…]
【タイタニック】のジャック(レオナルド・ディカプリオ)もローズ(ケイト・ウィンスレット)も良かったけどねえ~…やっぱりこの映画観ちゃうとオスカー受賞も納得ですわ。
【恋愛小説家】です。
映画【恋愛小説家】のあらすじザックリ
性根の腐ったへそ曲がりで潔癖症の作家大先生
一度使った石鹸は捨てる。
戸締りと電気は5回ずつ確認。
歩道の割れ目は歩かない。
加えて口を開けば嫌味ばかりだからまともに人付き合いもできない変人メルビン・ユドール(ジャック・ニコルソン)は、これでなぜか売れっ子の恋愛小説家。
当然これほど口が悪くて性格がひん曲がっていると友達など一人もおらず、それどころか恋愛歴すらない模様。
恋愛経験もないのに一体どうやってヒット作を連発しているのかはこの映画で唯一腑に落ちない点ではあるのですが…。ファンと名乗る女性に「女心を書く秘訣は?」を訊かれて「サイテーの男を想像することや」と断言しているんですけど、実際そうだとしても想像力たくましすぎ。
かえって経験がない方が良い恋愛小説が書けたりするものなのかしらね?
メルビンが心を開くのはキャロルと「犬」だけ
ところがどうやらこの大先生は、齢 60前後にして初恋(?)を経験しているようなのです。
相手は馴染みのレストランのウエイトレスをしているキャロル(ヘレン・ハント)。
言わずもがなレストランでも傍若無人な振る舞いをするメルビンでしたが、キャロルの前でだけは借りてきた猫みたいに大人しくなってしまいます。
このキャスティングは当時まあまあビックリしました。
だって実年齢も60歳前後だったジャック・ニコルソンに対して、ヒロイン役のヘレン・ハントは34歳くらいでしたから。
ヘレン・ハントが演じたキャロルが「子供の看護と仕事と生活に疲れ切ったシングルマザー」という役柄だから映画を観ている分には余り違和感はないんですけど、「34歳の女性と60歳のお爺ちゃんの恋愛」を身近な世界に置き換えて考えてみると結構ヘビー。
キャロル以外にメルビンが心を許すのは「犬」らしいです。
例えばメルビンの隣の部屋に住んでる画家サイモン(グレッグ・キニア)が飼ってるブリュッセル・グリフォンのバーデル君。
とある事件が起こったために嫌々預かる羽目になったのですが、その無垢な可愛らしさの前ではさしもの変態メルビンだってメロメロ。かわいい~。
いつの間にか飼い主のサイモンよりも懐かれちゃったメルビンがちょっとだけ困っちゃう場面笑える。
あとね、人嫌いだったメルビンがなぜかサイモンと仲良くなっちゃうことに関しては、サイモンが「犬っぽい」と云う事実に気付けば納得できると思います。
ああ~…。
だから最初から何かとサイモンのこと気にかけてたのか…。
他の男ではできなかったこと
それにしても病弱な子供を抱えたシングルマザーとは言え性格も器量も抜群のキャロルが、どうして金と知名度しかない性格の捻じ曲がった60歳のジジイと結ばれたのか。
本来引く手数多 であるはずの美しい女性がどうして売れ残りのくたびれたジジイを選んだのか。
その理由は朝の4時にメルビンがキャロルの家を訪ねた時の行動にあると思うんです。
キャロルが暮らすアパートは狭く、カーテン1枚隔てたすぐ隣の部屋には常時息子と母親がいます。キャロルが寝起きしているのはダイニング兼居間にあるソファ。
「どうぞ入って」と言われて居間に通されたメルビン。
薄いカーテンの向こう側には息子と母親の気配。
彼は躊躇もなくこう言います。
ただ単にこんな狭くて(潔癖症の彼にしてみたら)汚い部屋にはいたくなかっただけなのかも知れませんけど、でもこれまでのボーイフレンドは家を出るワケには行かなかったんです。
だってここで何がなんでもキャロルと寝たかったから。
でもメルビンの目当てはキャロルと寝ることじゃない。だからあっさり部屋を出ようと誘うことができたんでしょう。
この時点ではすでにキャロルはメルビンのことを愛し始めていますから、このひと言で一瞬にして心動かされたとは考えにくいですけど、本心が現れる何気ない行動ってボディブローみたいにじわじわ効いてきますよね。
きっとのちのち「性格悪かろうがジジイだろうが、やっぱりこの人を選んで良かった!」って思える材料のひとつがこの一言にあったんだと思います。
映画【恋愛小説家】の感想一言
メルビンがキャロルの息子のために派遣(?)したサンタクロースみたいな安心感の医者は、映画監督・脚本家のハロルド・ライミスです。
【ゴーストバスターズ】のイゴン博士なんですけど…晩年太りましたよねえ~。
1984年/アメリカ/監督:アイヴァン・ライトマン/出演:ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、シガニー・ウィーバー、リック・モラニス、アーニー・ハドソン、アニー・ポッツ、ウィリアム・アザートン注※このサイ[…]
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