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【波止場】あらすじと観た感想。マーロン・ブランド眩しすぎ!

クラシック

1954年/アメリカ/監督:エリア・カザン/出演:マーロン・ブランド、エヴァ・マリー・セイント、カール・マルデン/第27回アカデミー作品・監督・主演男優・助演女優・脚本・撮影・美術監督・編集賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

神父と話すテリー

©On the Waterfront/波止場より引用

マーロン・ブランドと言えば【ゴッド・ファーザー】のドン・ヴィトー・コルレオーネやと思ってませんか?

まあそうでしょうけど。

 

ドン・コルレオーネが醸し出す圧倒的存在感を実は、マーロン・ブランドはまだまだ駆け出しのヒヨッコの頃から身に纏っています。

若きマーロン・ブランドはそれにプラス匂い立つような色気まで振りまいてます。

 

マーロン・ブランド、もー無敵。

 

【波止場】です。

 

 

 

マーロン・ブランド主演映画【波止場】のあらすじザックリ

波止場で働くテリーは、ギャングである兄チャーリーの指示で八百長試合をしたことによりボクシング界を追われた元ボクサー。ギャングが統治する波止場で事なかれ主義を通していたが、兄を殺されたイディに感化され次第に今の波止場の在り方に異議を唱えるようになる。

 

 

舞台はギャングが牛耳るとある波止場

ジョニー(リー・J・コッブ)をボスとするギャングが牛耳る波止場で働く日雇い労働者達は、いかに不利な雇用条件であろうとジョニー達の報復を恐れて反抗することも裁判所で証言することもできずにいました。

世界タイトルに挑戦したこともある元プロボクサーのテリー(マーロン・ブランド)もこの波止場で働く労働者の1人。

兄のチャーリー(ロッド・スタイガー)が組織の幹部であることからジョニーにもかわいがられ、荷受け場でも楽な仕事を優遇されています。

ギャングのたまり場

©On the Waterfront/波止場より引用

 

ギャングを恐れて誰もが口をつぐむ

テリーの友達のジョーイがギャングに支配された波止場の現状について証言台で話そうとしていた前日、テリーはジョーイをビルの屋上へ呼び出します。

証言しないように説得するだけだと聞いていたテリーが呼び出す役目を終えて下から様子を見ていると、ジョーイはビルの屋上から突き落とされ、あっけなく死んでしまいます。

 

結果的に友達の殺人に関与することになってしまったテリーはジョニーに食ってかかりますが、

誰ぞ
テリー
話し合うだけって言うたやんけ!
誰ぞ
ジョニー

話し合ったけど、なんか もつれたんやろ。

お前も気ぃつけろよ、はは。

と言って取り合ってもらえない。

 

この波止場では黙ってジョニーに支配されるしかないのです。

 

 

兄を殺されたイディと勇気ある神父が立ち上がる

突き落とされたジョーイに駆け寄ったのは、波止場で働くジョーイの父親と妹のイディ(エヴァ・マリー・セイント)、そして街のバリー神父(カール・マルデン)。

父親が波止場で身を粉にして働き立派な教育を与えたお陰で、真っ直ぐだけどなかなかの箱入り娘に育ったイディは、勇気ある兄が殺されたことにブチ切れ。無謀にもギャングを恐れず立ち向かおうとします。

 

バリー神父も部外者であるにもかかわらずこの波止場の現状を嘆き、労働者自身が声を上げなければならないと、密かに集会を開いて煽り立てます。

 

 

最後まで葛藤し続けるテリーと波止場の労働者達

「悪いものは悪い」と恐れず口にする清廉なイディに次第に惹かれていくテリーでしたが、証言台に立つ決心だけはつきません。

ハトをかわいがるテリー

©On the Waterfront/波止場より引用

そもそも施設を飛び出した兄チャーリーと自分を拾ってくれたのはジョニーで、恩も感じています。(バリー神父には「あんな奴に恩て、お前バカか!」と一蹴されますけど)

 

ジョニーに逆らえばここだけにとどまらずアメリカ中の波止場で働くことができなくなるかも知れない。

仮に自分が証言したらジョニーの片腕である兄チャーリーはどうなる?

 

テリーは実際に証言をするその瞬間まで悩み抜きます。

 

権力者に逆らった者と一緒にされたくない人達

葛藤の末、裁判所でジョーイの死にジョニーが関与したことを証言して街に戻ったテリーは、英雄と称えられるのではなく逆に村八分にされます。

「どうしたらええんや…友達もみんな避けていく。これでよかったんか…?」と頭を抱えるテリーにイディが放った一言がめっちゃ良い。

誰ぞ
イディ
そんなのホントの友達なん?

この人、箱入り娘のくせに核心つきよるんですよね。

 

ついにジョニーに楯突く者が現れる

翌日いつものように波止場へ行くと、テリーにだけ仕事は回されませんでした。

でも誰もテリーをかばおうとはしません。

「今日はもう仕事ないから帰ってええで~」と言われてようやく(もうめっちゃ終盤)テリーがブチ切れます。

 

今までの鬱憤を全部ぶちまけるかのようにジョニーに向かって悪口雑言の限りを尽くします。

朱縫shuhou
朱縫shuhou

あれっ?

ドンパチちゃうの?

いやいや、昼間やし。

いくらギャングや言うても衆目がありますんで。

 

「お前の母ちゃんデーベーソー!!」と激しく言い合った末に場外乱闘にもつれ込み、元ボクサーのテリーに敵うはずもないジョニーは手下を呼んで大勢でテリーを袋叩きに…。

荷受け場に向かうテリー

©On the Waterfront/波止場より引用

 

一番怖いのはそれでも動かない波止場の労働者

数人の労働者達が「おい助けに行こうぜ」と小さな声でつぶやきますが誰も行動には移さず、こんな事態になってもまだ桟橋の上からみんなで静観してます。

バカかこいつら。

 

でも私絶対こっち側や。

いや私に限らず、大多数がこっち側でしょ。権力怖いもん。

 

主人公テリーは生まれながらの「ヒーロー」ではない

【波止場】は中途半端に終わります。

 

ボコられてフラフラの状態で荷受け場に歩いて行ったテリーがどうなったのかも、

労働者達に無視されて焦るジョニーがどうなったのかも、

労働者達が力を合わせてギャングを波止場から追い出したのかどうかも、

一切描かれていません。

 

ともすれば「テリー死んだんちゃう…?」と深読みしてしまいそうなラストですが、ヨタヨタと歩いて行くテリーを見ながらバリー神父とイディが「一件落着!」とばかりに微笑んでいるので、そうでもないみたいです。

2人の笑顔が今後の波止場の変貌と発展を物語ってくれます。

 

【波止場】で「ヒーロー」と呼べるのはむしろこのイディとバリー神父で、最後の最後まで自分の保身と真実を天秤にかけて葛藤する主人公のテリーは波止場の他の労働者達と同じごく普通の人です。

そのごく普通のテリーは、ある日突然どこからともなく湧き出てきた勇気に背中を押されてジョニーに逆らえるようになる訳ではありません。

イディやバリー神父やチャーリーと関わっていく中で少しずつ勇気を蓄え、やがて波止場の巨悪に立ち向かえるようになるまでの心情の変化が見事に表現されています。

 

 

映画【波止場】の感想一言

朱縫shuhou
朱縫shuhou

周りに流され真実を偽っていないかと自分に問いかけてしまう名画。

しかしマーロン・ブランドはカッコいい。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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朱縫shuhou

「天衣無縫」と「温故知新」を信条として、主に古い洋画を好む映画好き。様々な映画を観たいのにホラーだけは怖くて観られない可哀相な初老。

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