【ウィチェスター銃'73】ジェームズ・ステュアート

映画【ウィンチェスター銃’73】あらすじと観た感想。銃を巡って殺し合い

1950年/アメリカ/監督:アンソニー・マン/出演:ジェームズ・ステュアート、シェリー・ウィンタース、ダン・デュリエ、スティーヴン・マクナリー、ミラード・ミッチェル、チャールズ・ドレイク、ジョン・マッキンタイア、ロック・ハドソン、アンソニー・カーティス

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

【ウィチェスター銃'73】ジェームズ・ステュアート
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用

これは“西部を征服した銃”と呼ばれたウィンチェスターM1873の物語である。

この銃のためなら先住民は魂を売ることさえもよしとされた

出典:【ウィンチェスター銃’73】字幕

朱縫shuhou
“銃”の物語……?

って言っても銃がしゃべって動いて戦うわけじゃありません(そらそうやろ)。

一挺の銃を巡る物語ってことです。

 

アンソニー・マン監督&ジェームズ・ステュアート主演による西部劇、その名も【ウィンチェスター銃’73】です。

 

 

 

映画【ウィンチェスター銃’73】のあらすじザックリ

1876年、リン・マカダムはかつて射撃大会で優勝した際に獲得したウィンチェスターライフルをライバルのダッチに奪われてしまう。相棒のハイ・スペードと共にダッチを追うリンであったが、ライフルは次から次へと商人やインディアンの手に渡って行く。

 

 

製造リードタイム1年!ウィンチェスターライフルを巡る西部劇

1876年7月4日。カンザス州のダッジシティでライフルの射撃大会が開かれようとしていました。

方々から腕に覚えのある者たちが集まってくる中に、リン・マカダム(ジェームズ・ステュアート)とハイ・スペード(ミラード・ミッチェル)の姿もありました。

【ウィチェスター銃'73】ジェームズ・ステュアート
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用

集まってきた猛者たちの狙いはこの射撃大会の優勝賞品。

優勝者には一挺造るのに1年かかると言う最新鋭の銃、ウィンチェスターライフルが贈られるのです。

【ウィチェスター銃'73】ジェームズ・ステュアート
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用

凄腕のガンマンであるリンは難なく決勝進出。ならず者ダッチ(スティーヴン・マクナリー)との一騎討ちを制し、見事ウィンチェスター銃を手に入れるのでした。

 

物語の核にあるのは欲望の象徴となる“銃”

こうして、リンがダッジシティの保安官ワイアット・アープ(ウィル・ギア)からウィンチェスター銃を受け取ることから物語は始まります。

朱縫shuhou
ワイアット・アープて…ああ、ここダッジシティやしね。そらおるか。

参考 ワイアット・アープ=アメリカ西部のガンマン。バッファロー猟師などをした後、無法者の横行したカンザス州のウィチタやドッジシティ(またはダッジシティ)の保安官をつとめた。

関連記事

1957年/アメリカ/監督:ジョン・スタージェス/出演:バート・ランカスター、カーク・ダグラス、ロンダ・フレミング、ジョー・ヴァン・フリート、ジョン・アイアランド、ライル・ベドガー、デニス・ホッパー注※このサイトは映画のネタ[…]

【OK牧場の決斗】カーク・ダグラスとバート・ランカスター

射撃大会で敗れたもののどうしてもウィンチェスター銃が欲しいダッチは、リンからウィンチェスター銃を強奪して逃走。

【ウィチェスター銃'73】ジェームズ・ステュアート
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用

リンはハイ・スペードとともにダッチを追いますが、ウィンチェスター銃はダッチから武器商人ジョー(ジョン・マッキンタイア)へ、武器商人からインディアンへ、インディアンからローラ(シェリー・ウィンタース)との結婚を控えた男スティーヴ(チャールズ・ドレイク)へ、スティーヴからならず者のウェイコ(ダン・デュリエ)へと、様々な人々の手に渡ってしまうため、その追跡は困難を極めます。

ウィンチェスター銃を手に入れた人々それぞれにドラマがあり、ほとんどの人はウィンチェスター銃を手にしたことで不幸に見舞われることになります。

【ウィチェスター銃'73】ジェームズ・ステュアート
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用

群像劇スタイルで描かれる銃をめぐる人間たちの欲望。

運命的な出会いと別れを繰り返すリンとローラ。

そして最後の最後に明かされるリンとダッチの本当の因縁

 

【ウィンチェスター銃’73】は西部劇にありがちな単純な勧善懲悪ものとは一風変わっていて、アンソニー・マン監督の手腕に唸らせられます。

 

 

アンソニー・マン監督&ジェームズ・ステュアートコンビによる西部劇1作目

アンソニー・マン監督とジェームズ・ステュアートがコンビで撮った映画は実に8本にも及び、そのうちの5本が西部劇です。【ウィンチェスター銃’73】はこの名コンビの記念すべき西部劇一作目に当たります。

  1. 【ウィンチェスター銃’73】(1950年)
  2. 【怒りの河】(1952年)
  3. 【裸の拍車】(1953年)
  4. 【遠い国】(1954年)
  5. 【ララミーから来た男】(1955年)

これまで正統派西部劇に縁が薄かったジェームズ・ステュアートは、【ウィンチェスター銃’73】を機に演技の幅を広げ新境地を開拓しました。

関連記事

1939年/アメリカ/監督:ジョージ・マーシャル/出演:ジェームズ・ステュアート、マレーネ・ディートリヒ、ブライアン・ドンレヴィ、チャールズ・ウィニンガー、ミシャ・オウア、サミュエル・S・ハインズ、アレン・ジェンキンス注※こ[…]

【砂塵】ジェームズ・スチュアートとマレーネ・ディートリヒ

 

ハッと目を引く若きロック・ハドソンとトニー・カーティス

ちなみに【ウィンチェスター銃’73】には若手時代のロック・ハドソントニー・カーティスも出演しています。

ロック・ハドソンはインディアンの族長ヤングブル役。

【ウィチェスター銃'73】ロック・ハドソン
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用
関連記事

1956年/アメリカ/監督:ジョージ・スティーヴンス/出演:ロック・ハドソン、エリザベス・テイラー、ジェームズ・ディーン、チル・ウィルス、デニス・ホッパー、マーセデス・マッケンブリッジ、キャロル・ベイカー/第29回アカデミー監督賞受[…]

【ジャイアンツ】ジェームズ・ディーン

 

トニー・カーティスはヤングブルが落としたウィンチェスター銃を欲しがる騎兵隊員の役(画像左)。

【ウィチェスター銃'73】トニー・カーティス
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用

やっぱりオーラが違うんですかね、出演時間は短いけどすぐ分かる。

関連記事

1959年/アメリカ/監督:ビリー・ワイルダー/出演:マリリン・モンロー、トニー・カーティス、ジャック・レモン、ジョージ・ラフト、ジョー・E・ブラウン/第32回アカデミー衣裳デザイン(白黒)賞受賞注※このサイトは映画のネタバ[…]

【お熱いのがお好き】マリリン・モンロー

 

 

映画【ウィンチェスター銃’73】の感想一言

【ウィチェスター銃'73】ジェームズ・ステュアート
©Winchester ’73/ウィンチェスター銃’73より引用
朱縫shuhou

これまでは「人のために損ばかりしている好青年」のイメージが強かったジミーですが(【素晴らしき哉、人生!】の影響強すぎか?)、目的を果たすため執拗にダッチを追う頑固さやインディアンを相手にライフルをぶっ放す雄姿も意外と様になっててカッコいい。

やっぱりジミーは何らせてもカッコいい(←好き)。

関連記事

1946年/アメリカ/監督:フランク・キャプラ/出演:ジェームズ・ステュアート、ドナ・リード、ライオネル・バリモア、ヘンリー・トラヴァース、トーマス・ミッチェル、ボーラ・ボンディ、ワード・ボンド注※このサイトは映画のネタバレ[…]

【素晴らしき哉、人生!】ジェームズ・ステュアートとドナ・リード

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

>死ぬまでに観たい映画1001本

死ぬまでに観たい映画1001本

1902年公開の【月世界旅行】から2010年公開の【ブラック・スワン】まで。
一世紀以上に渡り製作されてきた世界中の無数の映画をたったの1001本に選りすぐり、一生に一度は観ておくべき不朽の名作としてまとめた無謀なリスト。

眺めているだけでもテンションが上がってしまう映画好きにはたまらないタイトルがぎっしり。あなたは何本観てますか?

CTR IMG