1995年/アメリカ/監督:ジョエル・シュマッカー/出演:ヴァル・キルマー、トミー・リー・ジョーンズ、ニコール・キッドマン、ジム・キャリー、クリス・オドネル、マイケル・ガフ、パット・ヒングル、ドリュー・バリモア、デビ・メイザー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

前作【バットマン リターンズ】から3年。
1992年/アメリカ/監督:ティム・バートン/出演:マイケル・キートン、ダニー・デヴィート、ミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケン、ヴィンセント・スキャヴェリ、マイケル・ガフ、パット・ヒングル注※このサイトは映画[…]
スタッフもキャストも刷新されて、スーパーヒーロー・バットマンがスクリーンに還ってきました。
ヴァル・キルマーのブルース・ウェイン(=バットマン)も良かったんですけど、個人的にはヴィランの2人がハマってて好き。

そうなんですよ、前作【バットマン リターンズ】ではペンギン(ダニー・デヴィート)(※キャットウーマン(ミシェル・ファイファー)は完璧に「バットマンの敵」って感じでもない)、前々作【バットマン(1989)】ではジョーカー(ジャック・ニコルソン)と、これまでのヴィランは一作につき1人だったんですけどね。
1989年/アメリカ/監督:ティム・バートン/出演:マイケル・キートン、ジャック・ニコルソン、キム・ベイシンガー、ロバート・ウール、ジャック・パランス、マイケル・ガフ/第62回アカデミー美術賞受賞注※このサイトは映画のネタバ[…]
本作と次作【バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲】ではヴィランは2人になってます。
なんでか。
そりゃあ本作からいよいよバットマンのサイドキック、ロビン(クリス・オドネル)が登場するからでしょうよ。
こっち(味方)が2人であっち(敵)が1人だったら相手がスーパーヴィラン・ジョーカーでもない限り圧勝しちゃうもんね。作中でロビンも「2人を相手にするには相棒(=オレ)が必要や!」みたいなこと言ってますしね。
キャストが増えたりブルース・ウェインの過去がチラッと見えたり、盛りだくさんだけどうまくまとまってます。
映画【バットマン フォーエヴァー】のあらすじザックリ
バットマンよりトゥーフェイスより、リドラー?
前々作、前作の二作に渡って主人公ブルース・ウェイン/バットマンを演じたマイケル・キートンは降板。代わってヴァル・キルマーが若き大富豪を演じます。

まあ~カッコええわいな。
「バットマン」となって戦ってる時はもちろん、実業家ブルース・ウェインとして仕事してる時だってカッコいい。いやマイケル・キートンがカッコよくなかった訳じゃないんですよ?ただキートンは別に二枚目キャラじゃないからねえ。ヴァル・キルマーみたいに憂える表情だけで「カッコええ~…」とはならへんわいな。
【バットマン フォーエヴァー】ではこれまで深く描かれなかったブルース・ウェインの過去が少し明かされるんですけど、過去に囚われて苦しんでる姿も絵になるったらないんですよ。
しかも【バットマン フォーエヴァー】のヒロインはニコール・キッドマン扮する心理学者チェイス。

二人並んだらお似合いなことお似合いなこと。
かつては有能な検事だったのに、法廷で容疑者から硫酸を浴びせられた時に助けてくれなかったバットマンを恨んで怪人となってしまったトゥーフェイス(トミー・リー・ジョーンズ)のイカれっぷりも良かったよ。ちょっとジョーカーとキャラかぶってるけど。

一介の空中ブランコ乗り一家の息子だったディック・グレイソンがいかにしてバットマンのサイドキック、ロビンとなったのかの経緯も明快で良い。ロビンがなぜ少々前のめりにでも悪を駆逐せんと躍起になるのかがよく理解できます。

でも【バットマン フォーエヴァー】を各段に面白くしてるのはリドラー(ジム・キャリー)だったと私は思っています。

よりコミック調に!カラフルでポップな世界観(そりゃ前作暗すぎたからな)
前々作、前作、つまり、ティム・バートン監督版を観た方ならお分かりだと思うんですが、【バットマン フォーエヴァー】はあからさまにこれまでと世界観が違います。主に色彩。
私は【バットマン(1989)】のレビュー記事で散々喚いています。
「画面が暗い」と。

これは怒ってるワケでもバカにしてるワケでもなんでもありません。ただティム・バートンの世界観を表現しているだけです。
あの人変なんですよ、ゴシック・ホラー大好きですから。
おはこんばんちは、朱縫shuhouです。 闇夜に浮かぶ月を見るとゴシック様式の古城が懐かしくなったり、植木を見るとゴジラの形に剪定したくなったりしませんか? あなたそれ…「ティム・[…]
【バットマン フォーエヴァー】はこういった「ティム・バートンが描くバットマンの世界観」からの脱却を図っているようですねどうやら。
要はモノトーンの世界がカラフルに彩られたということです。
さてここで先ほどのリドラーの話に戻ります。

ティム・バートンのゴシック調ではなくアメリカン・コミック調のポップなこの世界観は、コメディアンでもあるジム・キャリーのエネルギッシュでコミカルな演技が絶妙にマッチするんですよ。演技が上手いとか下手だとか技術的なことじゃなくて。
強いて言うならこの世界観の映画でのリドラーにジム・キャリーをキャスティングした人が天才的。

【バットマン フォーエヴァー】はリドラーが牽引していると言っても過言じゃないと思いますね私は。
映画【バットマン フォーエヴァー】の感想一言

【バットマン フォーエヴァー】とティム・バートン版で賛否が分かれる映画です。
私は映画しか観たことがないのでティム・バートン版が好きですけど、原作コミックファンなんかはよりポップな【バットマン フォーエヴァー】の方がしっくりくるのかも知れません。視覚的な楽しさやアクションシーンのダイナミックさで言えば【バットマン フォーエヴァー】の方が見応えがあるでしょうし。
お笑い方面に舵を切った(そんなつもりやないやろ)TVシリーズの劇場版【バットマン(1966)】も含め、色々見比べて自分のお気に入りのバットマンを探してみましょう!
1966年/アメリカ/監督:レスリー・H・マーティンソン/出演:アダム・ウェスト、バート・ウォード、リー・メリーウェザー、シーザー・ロメロ、バージェス・メレディス、フランク・ゴーシン注※このサイトは映画のネタバレしようがしま[…]
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