1997年/アメリカ/監督:フランシス・フォード・コッポラ/出演:マット・デイモン、クレア・デインズ、ジョン・ヴォイト、ダニー・デヴィート、ミッキー・ローク、ロイ・シャイダー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
働く世代の大半が、もしもの時の自分や家族に備えて毎月毎月支払っている保険金。中には貯金を切り崩してでも保険金だけは支払っているという人もいるかも知れません。
健康で働けている間はその恩恵を実感することは少ないですが、不慮の事故や最悪の事態によって万が一収入が途切れた場合にようやく、「保険」の真価は発揮されます。
でもいざ「その時」が来た時、何らかの理由で保険金の支払いを拒否されてしまったら…。
考えただけで恐ろしい。
フルスウイングの金属バットで殴られるのも恐ろしい。
ミッキー・ロークの猫パンチだったら耐えられそうだけど。
悪徳保険会社に立ち向かう新米弁護士を描いた法廷ドラマ、【レインメーカー】です。
映画【レインメーカー】のあらすじザックリ
弁護士としての使命に燃える新米弁護士と彼を取り巻く法曹界の実態
「強者」と「弱者」のコントラストが分かりやすく描かれている映画。
「強者」とは、ここでは悪徳弁護士のブルーザー・ストーン(ミッキー・ローク)やレオ・F・ドラモンド(ジョン・ヴォイト)、悪徳保険会社CEOのウィルフレッド・キーリー(ロイ・シャイダー)であり、「弱者」とは保険会社から保険金の支払いを拒否され続けているブラック一家や夫の暴力に逆らえないケリー・ライカー(クレア・デインズ)であるわけです。
そして「強者」と「弱者」のちょうど真ん中あたりにいるのが、ロー・スクールを出て司法試験を通ったばかりの新米弁護士ルーディ・ベイラー(マット・デイモン)。
「強者」となれるかどうかの瀬戸際に立っている彼は、ブルーザーや同僚のデック・シフレット(ダニー・デヴィート)の力を借りながら、「弱者」を救うために奔走します。
タイトル【レインメーカー】の意味は?
タイトルの「レインメーカー」ってのはプロレス技でも雨を降らせる呪術師でもなく、会社に利益をもたらす(カネの雨を降らせる)人物を指しています。
作中一度だけ、デックがルーディに対して「ホンマにお前はレインメーカーやで~!」という場面がありますが、最終的に彼は全然レインメーカーではなかったってオチが素敵です。ちゃうんか~い。
とは言え大手保険会社の不正を暴き、全米から注目される立場となったルーディが、「今後」レインメーカーとしてどこかの大手法律事務所で活躍することは容易だったはず。
でもそうしなかった彼の決断に、「“レインメーカー”って一体なんやねん」「“レインメーカー”であることの意味ってなんやねん」という作品のテーマが見て取れます。
DVとかマジでゴミだし金属バットとか殺意の塊だし
保険金の支払いを拒否されたため、まともな治療を受けられず、自宅で静かに亡くなった白血病のダニー・レイ(ジョニー・ウィットワース)とその家族がホントに気の毒でやるせないったらない。
頼む、ルーディ!やっつけてくれ!悪徳保険会社をやっつけてくれ!ってめっちゃ力が入っちゃうとこではあるんですけど、それ以上に信じられないのがケリーのDV夫。
【レイジング・ブル】の記事にも書きましたけど、私は女性や子供や老人に手を上げる男はゴミだと思っています。
1980年/アメリカ/監督:マーティン・スコセッシ/出演:ロバート・デ・ニーロ、キャシー・モリアーティ、ジョー・ペシ、テレサ・サルダナ、フランク・ビンセント、ニコラス・コラサント/第53回アカデミー主演男優・編集賞受賞注※こ[…]
ケリーのDV夫もこの【レイジング・ブル】のジェイク・ラモッタ(ロバート・デ・ニーロ)に匹敵するゴミっぷり。
妻が入院するくらい殴る蹴るってどういうことなん。
綺麗な顔までボッコボコ。
おまけにジェイクが基本的には素手で妻を殴っていたのに対して(プロボクサーのジェイクの拳が凶器であることは置いといて)、野球好きのケリーの夫の武器はなんと金属バット。
それもフルスイングで振り回す。
殺意しかないんか!
愛するケリーを開放するため、こんな危険なDV夫に立ち向かってくれるルーディ。
普通に一瞬惚れそうになったものの、DV夫との揉み合いのさなかに隠し持っていた銃を落とした瞬間、すっかり熱も冷めてしまいます。
んここで切り札落とすんかい!!
んここで切り札落とすんかい!!
2回言うわ。
もっと周到に行ったらんかい。
危うく2人とも死んでたとこやでホンマ。
映画【レインメーカー】の感想一言
前作【グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち】で一躍有名になったマット・デイモン主演だけどね。
脇を固める俳優陣もすごいんで見応えあります。
一押しは病院で書類を盗む時にぴょこんと足を上げてるダニー・デヴィート…と言いたいところだけど、この時ばかりは【ナインハーフ】のミッキー・ロークの“大物悪徳弁護士感”がずば抜けてたね。
1986年/アメリカ/監督:エイドリアン・ライン/出演:ミッキー・ローク、キム・ベイシンガー、マーガレット・ホイットン、ドワイト・ワイスト、クリスティーン・バランスキー、カレン・ヤング注※このサイトは映画のネタバレしようがし[…]
1997年/アメリカ/監督:ガス・ヴァン・サント/出演:マット・デイモン、ロビン・ウィリアムズ、ベン・アフレック、ステラン・スカルスガルド、ミニー・ドライヴァー、ケイシー・アフレック、コール・ハウザー/第70回アカデミー助演男優・脚[…]
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