ジャンゴとシュルツ医師

映画【ジャンゴ 繋がれざる者】残念でした!あらすじと観た感想

ジャンゴとシュルツ医師

2012年/アメリカ/監督:クエンティン・タランティーノ/出演:ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、ケリー・ワシントン、サミュエル・L・ジャクソン、ウォルトン・ゴギンズ、クエンティン・タランティーノ/第85回アカデミー助演男優・脚本賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

笑うジャンゴ
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

クエンティン・タランティーノ(以下、タラちゃん)が監督・脚本・出演を兼務し、第85回アカデミー賞では【パルプ・フィクション】に続いて2度目の脚本賞を受賞するなど非常に評価の高い作品。

興業収入も2018年現在タラちゃん監督作の中では【イングロリアス・バスターズ】を抜いて堂々一位。

レビューサイトなんかでも軒並み高評価がついてますけどこれ、

どこが面白いの?

 

【ジャンゴ 繋がれざる者】です。

 

 

 

映画【ジャンゴ 繋がれざる者】のあらすじザックリ

南北戦争直前のアメリカ南部。黒人奴隷ジャンゴは、ドイツ人賞金稼ぎの歯科医キング・シュルツの標的の顔を知っていたため彼に助けられる。標的を仕留めた後ジャンゴの銃の才能に気づいたシュルツは、彼を相棒にして銃の扱い方と賞金稼ぎという仕事を教え込む。

 

 

賞金稼ぎを生業とする元歯科医シュルツとの出会い

「どこが面白いの?」とは言ったものの、序盤は結構楽しめました。

オープニングテーマの「ジャンゴ~♪」もかっこよかったし。

ジャンゴ、オープニング
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

寒い夜の山林を鉄の足かせをはめて歩かされる数人の黒人奴隷と、馬上から罵声を浴びせながら彼らを引きずる2人の奴隷商人。

そこへ脈絡もなく現れる、やたらに丁寧な怪しい紳士ドクター・キング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)。

クリストフ・ヴァルツ
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

ドクター・シュルツは実に手際よく奴隷の内の一人、ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)を買い受ける交渉に入ります。

 

タラちゃん映画の、視聴者がぽかーんとなってしまうくらいのこのスピード感が好きです。

タラちゃん映画では大抵、こういった掛け合いの最後には銃(あるいはそれに類似するもの、ナイフや爆弾でもよし)が発射されますが、その「爆発」が起こってからようやく「ああ~!そういう事か!」ってなるとかね。

 

ドイツ人歯科医であるドクター・シュルツは今や歯科医は廃業状態。本業はもっぱら賞金稼ぎとなっています。

「歯科医」って設定は【OK牧場の決斗】などにも出てくる実在の人物、ドク・ホリデイからきてるんでしょうね。

ドクター・シュルツの目的は次のターゲットの顔をはっきりと識別できる黒人奴隷を探すこと。それがジャンゴでした。奴隷制のないドイツ生まれのドクター・シュルツはジャンゴを丁重にパートナーとして扱ってくれます。

賞金首を狙うドクター・シュルツとジャンゴ
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

やっぱりクリストフ・ヴァルツの演技っていいですね。

初めて出会ったであろう「優しい白人」に戸惑うジェイミー・フォックスもかわいい。

 

ドクター・シュルツの昔話を聞く時のジャンゴの体操座りに萌えた女子も多いことでしょう。

そうそれは私。

 

確立前のKKKについて想像してみたの?

KKK崩れみたいなのが出てきた時は笑いましたけど。

KKK(クー・クラックス・クラン)を知らない人はググってみてください。白装束にとんがり覆面が目印の白人至上主義団体のことです。

「ヘル・ミッショネルズ」で調べてもらってもいいと思います。彼らもKKKにインスパイアされていることは間違いありません。

ヘル・ミッショネルズはこんな↓人達。これの白装束バージョンやと思ってください。

ヘル・ミッショネルズ
©キン肉マン18巻より引用

タラちゃんずっと想像してたんでしょうね、KKKの衣装見て。

タラちゃん
あの被り物、絶対周り見えへんやん!

その想像をここでぶっこんでくる、と。

KKKの前身
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

ちなみにこれはKKKではなくて「KKKの前身」って設定だそうです。

コントじみてる割に細部にこだわってんなあ。

 

 

性根も腐ってるし頭も悪い農園主カルビン・キャンディ

ジャンゴの協力で探し出した標的をあっさり殺し、ジャンゴの銃の才能に気付いたドクター・シュルツが正式にパートナーとして彼に賞金稼ぎ稼業を教え込む下りまでは観られました。

すっかりジャンゴを気に入ったドクター・シュルツは、悪名高い農園主カルビン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)の元にいるジャンゴの妻ブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)の奪還に協力してくれます。

カルビン・キャンディ
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

なぜかここから急に失速するんですよね…。

どしたの?

 

悪名高いと言われていたカルビンも無慈悲な戦闘狂であるだけで、金をチラつかせたらあっさり食いついてくるただのバカ。

レオナルド・ディカプリオの演技がどうのってワケじゃなくて、キャラクター設定の時点でもう一つです。

逃げ出そうとした黒人奴隷を犬に食わせて平気で笑ってるような残忍さを持ってても、キレる頭脳がなかったら小物感しかない。

 

そのカルビンの足りない頭を補ってるのが昔からキャンディ家に仕えている使用人のスティーブン(サミュエル・L・ジャクソン)。

黒幕(?)スティーブン
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

カルビンの代わりに書類にハンコ押したりしてるんで、キャンディ一族の彼への信頼度はすごいみたい。

それにしたって他にもいっぱい使用人やら弁護士もおるのに、お前が一番するどいんかい!って感じですよホント。

 

暴力描写やスタイリッシュな音楽やドSな拷問なんかもあるのにタラちゃん度が低くて、なんだか「普通の映画」みたい。

「タラちゃんの作風を真似して他の監督が撮った」感じ。

 

せめてもうちょっと短かったらまだ良かったかも。

流れが悪くてダラダラしてるんで余計長く感じましたしね。

 

ちょい役タラちゃん
©Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者

しかしタラちゃん太ったなあ~…。

 

 

映画【ジャンゴ 繋がれざる者】の感想一言

朱縫shuhou

裸馬に乗って荒野を駆けるとか、多対一の早撃ちで勝利するとか、爆破された屋敷をバックに笑う主人公とか、KKKの小ネタとか、色々やってみたかったんでしょうね…。

ちょっとずつ盛り込んだ結果意味不明なことになってるやん。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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