1959年/アメリカ/監督:アルフレッド・ヒッチコック/出演:ケーリー・グラント、エヴァ・マリー・セイント、ジェームズ・メイソン、ジェシー・ロイス・ランディス、マーティン・ランドー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

人違いによって命の危険にさらされどんどん追い詰められていく不幸な男を描いた「勘違いもの」。
静かに迫る恐怖をおどろおどろしく描くことが多いアルフレッド・ヒッチコック監督作にしては珍しく、アクション色が濃くハリウッドっぽい映画。
それにしても「人違いで殺されそう」とかマジで腹立つし考えられへん。
【北北西に進路を取れ】です。
映画【北北西に進路を取れ】のあらすじザックリ
その“カプラン”とか言うのは誰やねん
円熟した魅力を放つバツ2の中年社長ロジャー・ソーンヒル(ケーリー・グラント)は、ある日突然見知らぬ男たちに銃を突き付けられ、白昼堂々誘拐されます。

大胆ですよ、ええ。
そしてとあるお屋敷に連れて行かれたロジャーの前に現れたのは誘拐犯のボス、バンダム(ジェームズ・メイソン)。



は?
誰それ?
言葉が通じない(釈明を聞いてくれない)勘違い系の物語って観ているこっちもヤキモキして腹立たしいものですけど、【北北西に進路を取れ】も例に漏れず。
そもそもロジャーを誘拐する前に、実行犯の手下どもがコソコソ隠れて「奴だ」とか言うてるワケですよ。
いやいや、「奴だ」ちゃうやろ。
人違いで誘拐って、どんなけ無能やねんお前ら。ちゃんと完璧に調べ上げてこんかい。
しかも普通はロジャーとカプランの顔や背格好が似ているから間違えられたんだと思いますよね?
実際はカプランと言う人物は国家機密専門の密輸業者であるバンダムをはめるためにCIAが作り上げた「架空の人物」。
そうです、カプランは実在しないんです。
…いやだからちょっと待てって。
どうやったら実在しない人間と間違うなんてしょーもないチョンボできるんや。
バカか。果てしない地平線バカかお前らは。
そしてCIAの対応も無茶苦茶。
カプランが架空の人物であることがバレてバンダムのそばにいる本物のスパイ、イヴ・ケンドール(エヴァ・マリー・セイント)に危害が及ぶことを恐れたCIAは、バンダムと警察に追われているロジャーの方は放置。



……(絶句)。
一緒に逃げ道を考えてみよう
誰が敵でどうなったら勝利なのかよく分からんままあれよあれよと事件に巻き込まれていく可哀想なロジャー。

殺人の罪まで着せられ全国に指名手配され、新聞にデカデカと男前の顔写真が掲載されます。こうなってくるともう八方ふさがり。
一応手持ちのお金くらいはあったみたいですけど、汽車に乗るのも電話するのもドッキドキ。
しかしこんな根拠のない勘違いって誰にでも起こりうることだから、「自分だったらどうやって逃げようかな…」とかシミュレーションしながら観とくと後々何かの役に立つかも。

ネット回線や防犯カメラが充実している現代だと逃げるのも至難の業でしょうが、今はそもそもこんなアホな勘違い起こり得ないわね。
バンダムの部下ホンマ無能やわ~。
映画【北北西に進路を取れ】の感想一言
立派な中年の粋に達しているケーリー・グラントが全力疾走で飛行機から逃げる有名なシーンはちょっと笑える。
バスに乗り遅れてふくれっ面(もともとか)してるヒッチコックも面白い。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。















