1992年/アメリカ/監督:アラン・J・パクラ/出演:ケヴィン・クライン、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、ケヴィン・スペイシー、レベッカ・ミラー、E・G・マーシャル、フォレスト・ウィテカー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
誰かに騙されてショックを受けたことってありますか?
私はハナから他人を信用しないので、思い出せる限りでは人に騙されて大変な事態になった経験がありません。心から信頼していた人に裏切られるのってさぞかしつらいんでしょうね。想像の域を出なくて恐縮です。
「騙されるもんが悪い」なんて言われたりもするけどさあ、騙される人って無防備である以上に良い人が多いから、やっぱりそんなもんは騙す奴が悪いんですよ。
でも最低限の自衛はしっかりしましょうね。
金なんか貸したらあきませんで。
身体なんか許したらあきませんで。
個人情報教えたらあきませんで。
詐欺に加担するのもあきまへん。
夫婦交換するのもあきまへん。
【隣人(1992)】です。
映画【隣人(1992)】のあらすじザックリ
あやしい隣人に要注意
夫を理解する理想の妻プリシラ(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)に、隔週末に帰ってくる下宿中のひとり娘のローリー(キンバリー・マックロー)。
イラつく仕事のことも忘れさせてくれる愛しい2人に囲まれて幸せに暮らしていたCM音楽作曲家リチャード・パーカー(ケヴィン・クライン)でしたが、隣家に引っ越してきたオーティス夫妻とかかわったことでその人生は一変してしまいます。
ある朝リチャードがジョギングしていると、引っ越してきたばかりの隣家のご主人エディ・オーティス(ケヴィン・スペイシー)が気さくに話しかけてきます。
まあ私だったらこの時点で必要以上に親しくなるのは避けますけどね。大体明石家さんま以外でベラベラしゃべる男なんてロクなもんじゃありませんよ。
うちのゴリラ(夫)なんか見てください。普段は寡黙ながら口を開く時には要点を突く彼の言葉は信頼に値します。
(たまにしゃべったと思ったらそんなんばっかりか!!)
もしかしたらリチャードもエディに対して少なからず「軽薄そうで信用ならない」という感情くらいは持っていたのかも知れませんけど、とにかくこのエディが気さくな笑顔と巧みな話術でグイグイ来るもんだからあけすけに無下にもできない。
何よりプリシラがエネルギッシュなエディに好意を抱いているようだったし、リチャード自身も抜群の歌唱力を持つエディの妻ケイ(レベッカ・ミラー)に興味が湧いて、両家はみるみる親しくなって行きます。
保釈中ってこんなに動いていいの?
どこや。
どこで本性を現すんやエディめ…。
両家の間に…というかリチャードとエディの間に不穏な空気が流れ始めたきっかけは、エディの突拍子もない提案でした。
プリシラのことを気に入ったらしいエディは、ケイを気にかけているっぽいリチャードに、「一晩だけ嫁はん取り換えっこしようぜ!」って言い出すんです。当然リチャードは怒って、2人は一時絶縁状態になってしまいます。
しかし両家の絶縁に対するプリシラの反応までも考慮に入れたかのようなエディの作戦は実に巧妙で、結局リチャードはまんまと愛する妻をエディに差し出し、自分はケイと一夜を共にするんですね。
思うツボやな自分。
さて、翌朝。
隣家にパトカーが停まっていることに気付いたリチャードがオーティス邸を訪ねてみると、昨夜ケイと愛し合った寝室には血だらけのバットとケイの遺体、そしてリチャードに向かって「きさま!」と怒鳴りつけるエディの姿がありました。
かくしてリチャードは隣人エディによって「ケイ殺し」の罪を着せられることになる訳です。
言ってしまえばよくある保険金殺人なんですけど、私は「ケイを殺した犯人はリチャード」とする決定的な証拠として体液を持ってくる発想が気に入っています。
現場か或いはもっと悪くすればケイの体内に体液が残されていた日にゃあ、ちょっとやそっとじゃ言い逃れできないもんね。これ以上ないほどの「動かぬ証拠」ですよ。いや顕微鏡で見たらまだ「動いてる」のかも知れへんけど。
その「動かぬ証拠」のお陰であっさりお縄をちょうだいしたリチャードが、保釈中に自分で事件を解決する無茶な展開もなかなか良い。
ケイには多額の保険金がかけられていたため一応私立探偵のデヴィッド(フォレスト・ウィテカー)も調査に乗り出してはいるものの、リチャードはほとんど彼の手も借りずにひとりでエディを追い詰めるんですよ。
一介のCM作曲家がどんなけやねんって思いながら観ると笑いがこみ上げてくるんでおすすめです。
映画【隣人(1992)】の感想一言
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。