【アルゴ】ベン・アフレック

映画【アルゴ】あらすじと観た感想。「カナダの策謀」が題材

【アルゴ】ベン・アフレック

2012年/アメリカ/監督:ベン・アフレック/出演:ベン・アフレック、ブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン/第85回アカデミー作品・脚色・編集賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

【アルゴ】
©ARGO/アルゴより引用

1997年に【グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち】で主演のマット・デイモンと共にアカデミー脚本賞を受賞したベン・アフレックが、監督と製作と主演を兼務した映画、【アルゴ】

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【グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち】ロビン・ウィリアムズ、マット・デイモン

在イランアメリカ大使館人質事件「カナダの策謀」を題材にています。

 

たった6人のアメリカ人を自分の国に帰還させるのにこれだけ多大な労力を要させるイランという国にもビビりますが、本気でこの作戦を思いついたCIAにも驚愕。

人間窮地に立たされるとアホなことほど思いつかなくなるもんですが、こんなアホな作戦を思いついた上に実行に移したCIAはさすがです。

 

アホアホ言うてますけど褒めてるんです。

 

 

映画【アルゴ】のあらすじザックリ

1979年に実際に発生したイランアメリカ大使館人質事件に基づいた映画。占拠された米大使館から脱出しカナダ大使館に匿われていた6人の米大使館員をイランから救出するため、CIAは架空のSF映画をでっちあげる。

 

 

カナダの策謀(在イランアメリカ大使館人質事件)

冒頭のイランの独裁の歴史がザザーっと流れる数分間は、暴力的な映像も含むにもかかわらずアメコミ風に編集されていたりしてポップでちょっと楽しい。

イランの独裁の歴史
©ARGO/アルゴより引用

イランのアメリカ大使館がデモ隊に占拠され、その場にいた大使館員全員が人質に取られました。

しかしその時密かに脱出に成功した6人のアメリカ人がカナダ大使館に匿われていて、彼らを混沌を極めるイランから無事帰国されなければならない、というお話です。

 

詳しく知ろうという勉強熱心な人はイランアメリカ大使館人質事件をご参照ください。

 

 

カナダ大使館に匿われた6人のアメリカ大使館員の救出方法は?

6人の救出を任されたのはCIAのトニー・メンデス(ベン・アフレック)。

人名救助のプロらしい。

【アルゴ】のベン・アフレックは珍しく、体毛が多いイメージのイランとかあの辺りの人達に混じっても全然違和感のない長髪に髭ボーボーのルックスで登場します。

毛むくじゃらのベン・アフレック
©ARGO/アルゴより引用
朱縫shuhou
…悪くない。

 

国務省は人命救助に関しては素人同然、だからってそれかい!

作戦の主導権を握っているのは飽くまで国務省。しかし国務省のおじいちゃんたちは人名救助のノウハウなんて持ってないんで、仲良くみんなで机上の空論を繰り広げています。

6人の人命救助について話し合い
©ARGO/アルゴより引用
国務省のおじいちゃん1
全員「外国語教師」ってことにしてみたら?

そんな人達いないし、いたとしてもとっくに逃げてる。

国務省のおじいちゃん2
車は無理やからチャリで国境越えたら?
国務省のおじいちゃん3

ちょい待ったりーな、

チャリ乗られへん奴おったらどないすんねん。

舞台は1月。チャリとか凍死者でるから。そして7人でゾロゾロ移動してたら怪しさ100%やし。

 

しゃあないなあ、プロの俺の作戦聞けよ。てお前もそれかい!

国務省のお爺さんたちのお粗末な作戦に失笑しつつも、自分たちにだって最善の策は見いだせずにいたCIA。

ある日トニーは息子がTVで観ていた【最後の猿の惑星】を観てひらめきます。

【最後の猿の惑星】
©ARGO/アルゴより引用
トニー

これや!

俺含めて7人全員“映画のロケハン部隊”ってことにしよ!

トニーは架空の映画をでっちあげ、自分と匿われた6人は映画関係者に扮し、ロケハンのためにイランを訪れ、用事が済んだので帰りまーすってことにして堂々と空港から出国しちゃえという、驚くべき作戦を思いついたのです。

参考 ロケハン(ロケーション・ハンティング)=映画やテレビの制作において、主に屋外のロケ地を探すことを指す和製英語

 

 

やるからには張りぼてのシナリオでは殺される

しかしさすが救出のプロ、「アルゴ作戦」が正式に認められると、徹底して架空の映画【アルゴ】を作り始めます。

映画界で著名なレスター・シーゲル(アラン・アーキン)とジョン・チェンバース(ジョン・グッドマン)に協力を仰ぎ、慎重に脚本を選び事務所を構え、ポスターや絵コンテの制作はもちろん、役者と衣裳も用意して公式な読み合わせの場を作りマスコミに大々的に披露。

そして救出する6人にもそれぞれ架空の名前と職業と細かい人物設定を考案。

 

大使館から脱出した者がいるとバレれば見せしめに殺されるでしょう。

少しのボロも出ないように舞台を整えます。

”映画”アルゴ、披露パーティ
©ARGO/アルゴより引用

尊い人命がかかった緊迫した作戦のはずなのに、ハリウッドのシーンには陽気な音楽に陽気な人々が映し出されて小休止。

本当ハリウッドって治外法権よね。

 

 

準備万端でイランへ入国

完璧なシナリオを用意しトニーはイランへ入国(「なんでこんな時期に映画の撮影?」とは聞かれますが、「カナダ人」って設定なので入国はまあまあ簡単)、カナダ大使館へ赴き6人のアメリカ大使館員の無事を確認します。

そこで初めて6人に作戦の内容を説明するわけですが彼らの反応は、

 

「無理。こんな芝居できへん」

 

まあそうですよね。

映画関係者になんてなったことないし、自分の素性とはまったく関係のない嘘の経歴をたった1日で丸暗記し、しかも怪しまれないように演技しなければならないとは…。

誰だって「こんなん無理。他の作戦ないん?」って聞きますよ。

 

でもないんですよお~。

チャリで国境越える方が無謀なんですよお~。

ええからさっさと用意してやったシナリオ読んで自分の役割覚えろお~。

出国できるかできないか
©ARGO/アルゴより引用

 

作中で「アルゴは最悪の中でも最高の作戦だ」という言葉が出てきます。

まさにその通り。

 

国務省のお爺ちゃんたちが考えた作戦よりはまだマシ

 

この他にまともな選択肢のなかった無謀な脱出作戦は果たしてどのような結末を迎えたのか、7人でイランを出国しようとするハラハラドキドキをぜひ味わってください。

 

 

映画【アルゴ】の感想一言

朱縫shuhou

ベン・アフレック、多才で素晴らしい俳優なのに、またもやアルコール依存症で入院しちゃいましたね…(2018年9月)。

 

自分の才能と体を大事にして欲しいものです。

 

>> 翌年(第86回)のアカデミー最優秀作品賞はこれ!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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