1936年/アメリカ/監督:ジョージ・スティーブンス/出演:フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース、ヴィクター・ムーア、ヘレン・ブロデリック、エリック・ブロア、ジョージ・メタクサ/第9回アカデミー歌曲賞受賞
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“ダンシング・マスター”フレッド・アステアと、“フェザー ”と呼ばれたジンジャー・ロジャースの10本の共演作のうち、6本目に当たる映画。
「アステア&ロジャース映画」一覧
- 【空中レヴュー時代】(1933年)
- 【コンチネンタル】(1934年)
- 【ロバータ】(1935年)
- 【トップ・ハット】(1935年)
- 【艦隊を追って】(1936年)
- 【有頂天時代】(1936年)
- 【踊らん哉】(1937年)
- 【気儘時代】(1938年)
- 【カッスル夫妻】(1939年)
- 【ブロードウェイのバークレイ夫妻】(1949年)
監督は【シェーン】、【ジャイアンツ】のジョージ・スティーブンス。
1953年/アメリカ/監督:ジョージ・スティーブンス/出演:アラン・ラッド、ジーン・アーサー、ヴァン・ヘフリン、ブランドン・デ・ワイルド、ジョン・ディークス、ジャック・パランス/第26回アカデミー撮影賞受賞注※このサイトは映[…]
1956年/アメリカ/監督:ジョージ・スティーヴンス/出演:ロック・ハドソン、エリザベス・テイラー、ジェームズ・ディーン、チル・ウィルス、デニス・ホッパー、マーセデス・マッケンブリッジ、キャロル・ベイカー/第29回アカデミー監督賞受[…]
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの優雅で息ピッタリなダンスを観るのは楽しいものの、2人の共演作って観れば観るほどどれがどれだったか分からなくなってきます。2人共キャラクターはほぼ一緒だもんね。
作品によって髪型とか変えてみたらどうだったんだろう。アステアなんか特に、ずーっとぴっちり横分けじゃん。
まあこの2人に関してはとにかくダンスが凄すぎて役作りとかどうでも良かったってことですかね。
映画【有頂天時代】のあらすじザックリ
3人の大男と踊るフレッド・アステア
今回のフレッド・アステアは3人の大男と踊ります。
「大男」って言っても人間じゃなくて、「別撮り(?)の自分の影」。
これってつまりアステアが4人で踊っているようなものですから、そのド迫力ときたら半端ない。クロマキー合成のせいかちょいちょいアステアの頭が透けちゃうのはご愛敬。
参考 クロマキー合成=緑や青のスクリーンで人物を撮影して背景を合成する技術
私はもともとアステアはピン(1人)で踊っている時の方が好きです。ほとんどの作品においてアステアにはピンで踊る場面が用意されていますから、そこへ辿り着くと「待ってました!」とばかりにヤンヤヤンヤしてしまいます。ヒロインと優雅な恋のダンスを踊っている時よりバリエーションが豊富だしステップが激しくて観ていて楽しいんですよね。
5歳の頃から姉アデールとダンスを習い、姉弟でチームを組んで幼い頃から巡業していたフレッド・アステアは生粋のダンサーであるのだけれど、ジンジャー・ロジャースって意外とダンス自体はそれほど上手くはないんですって。それがひとたびアステアとコンビを組めば「ハリウッド史上最高のダンシングチーム」と呼ばれるほどに登りつめるだなんて、本人もさぞかしビックリしたことでしょう。
アステアはロジャースに限らず一緒に踊るパートナーの魅力を引き出すのも天才的だったと言われています。
ボックスもまともに踏めない私からしてみれば、アステアもロジャースも立派な異能の神だけどね。
キスシーンはほぼ「アレ」に邪魔される
それにしても【有頂天時代】は一応アステアとロジャースの「恋」を描いたミュージカル・コメディだってのに、まともなキスシーンがひとつもありません。なんでなのよ。
「1936年公開」…普通に考えたらヘイズ・コードかなって感じですけど、それを考えにいれても酷いんです。
だってひとっつもないんやで?!
良い雰囲気にはなるんですよ。
良い雰囲気にはなるんですけど、いつも何かに邪魔される。
雪の積もる屋外で雪玉に邪魔されるくらいはお約束だから大目に見よう。
雪玉以上に2人の恋路をしょっちゅう阻んできて鬱陶しいのは「ドア」。
唇が重なる寸前でドアが開いたり閉まったりしよるんですよ。それも2回も。
あそうか…。コメディやったな…。
ヘイズ・コード云々以前に、もしかして狙ってんのかコレ。
参考 ヘイズ・コード(映画製作倫理規定、プロダクション・コード)=1934年から1968年まで導入されていたアメリカ合衆国の映画における検閲制度。「キスは3秒以内」など厳しい制約があった。
映画【有頂天時代】の感想一言
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