1986年/アメリカ/監督:マイク・ニコルズ/出演:メリル・ストリープ、ジャック・ニコルソン、ジェフ・ダニエルズ、ストッカード・チャニング、モーリン・ステイプルトン、ミロス・フォアマン、キャサリン・オハラ、リチャード・メイサー、マーセデス・ルール、ケヴィン・スペイシー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
うら若き美女だった頃、付き合っていた男性の携帯電話を見てしまったことがあります。
後にも先にもこれ一回切りです、許してください。すみません。
だってね、その時の彼氏の携帯ときたら、デートが終わって帰ろうかという時間になると決まってメールらしき着信音が鳴りまくるんですよ。共通の友達もたくさんいたから知ってる人かと思って「誰?」って聞いてみるんですけど、「仕事の人や」とか言って話題を変えるんですよね?
当時私達はほぼ毎週末一緒にいました。日曜の夜、彼氏が家に送ってくれるのは結構遅くて、これからもう一軒飲みに行ってくるって時間でもない。
それなのに毎週のように日曜の夜に“仕事の人”からメール?
ある日曜日、送ってもらってしばらくしてから彼氏の車の中に忘れ物したことに気付いて電話したんですけど出ないんですよ。
後日聞いてみると「ごめん、疲れて寝てしもてた」とのこと。
んん?
そんな日々が半年も続いた頃、たまたま彼氏が爆睡している時に枕元に置いてある彼の携帯が鳴りまして、ふとのぞくとロックが外れていたのか画面にメールのメッセージがどどん。
彼は毎週私と会った後、“別宅”に泊まりに行っていたのです。
なんだか怪しいとは思いつつも週末は朝から晩まで私と過ごしていたので浮気なんてする余裕はないだろうと高を括っていたのですが、敵の精力は尋常じゃありませんでした。土日を私と過ごしたあと日曜の晩から“別宅”に泊まり、その彼女の家から月曜の朝出社していたのです。
ああ、嫌なこと思い出すわこの映画観ると。
【心みだれて】です。
映画【心みだれて】のあらすじザックリ
モテる男と結婚した女の宿命と思って諦めろ
【心みだれて】は脚本家・映画監督のノーラ・エフロンの自伝的物語です。
彼女がジャーナリストのカール・バーンスタインと結婚していた時の体験が基になっています。
カール・バーンスタインといえばウォーターゲート事件を暴いたワシントン・ポスト紙の記者で、この事件が【大統領の陰謀】として映画化された際にはダスティン・ホフマンが演じたことでも知られている人ですね。
1976年/アメリカ/監督:アラン・J・パクラ/出演:ロバート・レッドフォード、ダスティン・ホフマン、ジェイソン・ロバーズ、ジャック・ウォーデン、マーティン・バルサム、ハル・ホルブルック、ジェーン・アレクサンダー、F・マーリー・エイ[…]
ノーラ・エフロンに相当するのが主人公の料理研究家レイチェル・サムスタット(メリル・ストリープ)。
そしてカール・バーンスタインに当たるのがコラムニストのマーク・フォアマン(ジャック・ニコルソン)。
バツイチ同士の2人は、共通の友人の結婚式で電撃的に惹かれ合い、あっという間に再婚。2人の子宝にも恵まれますが、なんとマークはレイチェルが2人目を妊娠している時に(或いはもっと以前から?)外に女を作っていたのでした。
【心みだれて】は脚本のノーラ・エフロンその人の実体験を描いた小説が基になっていますから、マークの浮気に対するレイチェルの恨みつらみが延々と映し出される次第です。
嫌な女が2人も出てくる
そもそもなんですけど、私は実生活でも他人様の恋愛模様や夫婦生活に興味が薄く、映画のジャンルに於いてもラブストーリーってあんまり好きじゃありません。その傾向は年齢を重ねるごとにますます顕著で、最近は特に燃えるような恋の物語を観ても「そんな恋愛あらへんあらへん!」とどこか冷めた反応しかできなくなってきました。可哀想ですね。
完璧に“マーク(=カール・バーンスタイン)に浮気されたレイチェル(=ノーラ・エフロン)目線”で彼女の心情だけを追っている【心みだれて】についても、1ミリも「面白い!」と思うことなく退屈な2時間を終えることになりましたよ。
大体ノーラ・エフロンの、浮気されたことを小説にして世間様に公表しようという根性がもう信じられない。夫婦そろって有名人ですから、登場人物の名前を変えたとしても誰との結婚生活のことを指しているのかは明々白々。
カール・バーンスタインも貴方のそういう所に嫌気が差したんじゃないの?
【心みだれて】にはもう1人、実生活では絶対にお近づきになりたくない嫌な女が出てきます。
レイチェルの友人であることないことしゃべりまくる典型的な噂好きの主婦ベティ(キャサリン・オハラ)です。
いや名コメディエンヌ、キャサリン・オハラはかなりおもろいんやけどね?
噂を披露する前にグラスをフォークで“チンチンチンチンチン!”ってすんのやめんかい。
意外とケヴィン・スペイシーのデビュー作
地下鉄で乗り合わせたレイチェルの後を追って指輪を奪う強盗犯として(今は干されちゃってるけど)オスカー俳優ケヴィン・スペイシーが出ています。
当時27歳くらいですかね、これが映画デビュー作となりました。
1995年/アメリカ/監督:ブライアン・シンガー/出演:ガブリエル・バーン、ケヴィン・スペイシー、スティーヴン・ボールドウィン、ケヴィン・ポラック、ベニチオ・デル・トロ/第68回アカデミー助演男優・脚本賞受賞注※このサイトは[…]
映画【心みだれて】の感想一言
浮気なんて少なからずされる方にも責任があると思うんですよ。
冒頭の私の体験談に関して言えば、そもそもモテる男と付き合ってしまった私の責任。
その反省をふまえ、私は誰も寄り付かないであろうゴリラ(夫)と結婚して落ち着いています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。