1980年/アメリカ/監督:ジョン・ランディス/出演:ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、ジェームズ・ブラウン、キャブ・キャロウェイ、アレサ・フランクリン、スティーヴ・クロッパー、ドナルド・ダック・ダン、ジョン・キャンディ、キャリー・フィッシャー、レイ・チャールズ、ポール・ルーベンス、フランク・オズ、ツイッギー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

現在も続くアメリカの長寿バラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」の人気コーナーのひとつに、番組の看板芸人であったジョン・ベルーシとダン・エイクロイドがバンドを率いて歌う「ブルース・ブラザース」がありました。
デブのくせに飛んだり跳ねたりしながら完璧にブルースを歌いこなすジョン・ベルーシと、彼の傍らで無表情のままハーモニカを吹いたりステップを踏んだりするダン・エイクロイド。
本当の兄弟のように抜群のコンビネーションを誇る黒服・黒帽子・黒眼鏡の2人が、ついにTVから飛び出してスクリーンに舞い降りた伝説的ミュージカル・コメディ映画、【ブルース・ブラザース】。
昔付き合ってた年上の彼氏がこの映画の熱烈ファンで、どこからか手に入れた直筆サイン入り生写真を家に大事に飾っていたのをよく覚えています。
それにしてもあの人、まだまだインターネットが発達していなかった当時、どうやってブルース・ブラザースの生写真なんか手に入れたのかなあ?まだ持ってんのかなあ、いいなあ。
映画【ブルース・ブラザース】のあらすじザックリ
バラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」から飛び出した刺客…いや企画
冒頭にも書きました通り、本日の映画【ブルース・ブラザース】の主演の2人の基本形は「サタデー・ナイト・ライブ(以下、SNL)で視聴者を笑いの渦に巻き込んでいた“コメディアン”」です。SNLで彼らが演じていた「ブルース・ブラザース」というキャラクターが余りにも人気だったためストーリーをくっつけて映画化してみたら大当たり。

これは日本の芸人にも言えることですが、お笑い界隈の人ってなぜか歌もお芝居も上手だったりしますよね。潜在的な「表現力」の為せる業なのでしょうか。
それまでにも(細々と?)俳優業をこなしてはいましたが、【ブルース・ブラザース】のヒットによって彼らはいよいよ「人気俳優」の名を欲しいままにするのです。
1978年/アメリカ/監督:ジョン・ランディス/出演:ジョン・ベルーシ、ティム・マシスン、ピーター・リーガート、ブルース・マッギル、ケヴィン・ベーコン、ドナルド・サザーランド、カレン・アレン、トム・ハルス注※このサイトは映画[…]
1979年/アメリカ/監督:スティーブン・スピルバーグ/出演:ダン・エイクロイド、ネッド・ビーティ、ジョン・ベルーシ、ロレイン・ゲイリー、マーレイ・ハミルトン、クリストファー・リー、ティム・マシスン、三船敏郎、ウォーレン・オーツ、ト[…]
33歳没…伝説の男ジョン・ベルーシ

1982年3月5日。
ハリウッドのとあるホテルの一室で、人気絶頂だったジョン・ベルーシの遺体が発見されました。享年33歳。死因は薬物の過剰摂取。
怒りますよホントに。
なんでもっと自分の体を大事にしてくれなんだか。なんでもっともっと笑わせてくれなんだか。
もしジョン・ベルーシをご存知ない方がいらっしゃいましたら、是非一度SNLの動画をご覧になってみてください。

【ゴッドファーザー】のドン・ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)とか、【用心棒】の桑畑三十郎(三船敏郎)にインスパイアされた侍とか、食ってばっかりのエリザベス・テイラーとか、映画好きなら腹抱えて笑ってしまうネタを数多く持つ化け物です。
1972年/アメリカ/監督:フランシス・フォード・コッポラ/出演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ロバート・デュバル、ジョン・カザール、タリア・シャイア、ダイアン・キートン、リチャード・カステラーノ、モーガナ[…]
早すぎる死が悔やまれてなりません。
犯罪学を学んだ奇人ダン・エイクロイド
「ブルース・ブラザース」とは、SNL及び映画【ブルース・ブラザース】に登場するバンド名でありメインボーカルの兄弟の名前であります。
先にご紹介したジョン・ベルーシが兄のジョリエット・ジェイク・ブルースを、ジョン・ベルーシと共にSNLで人気を博していたカナダ出身のコメディアン、ダン・エイクロイドが弟のエルウッド・ブルースを演じています。

早世であったことも手伝って「破壊力」という点では逆立ちしたってジョン・ベルーシには敵わないけど、多才さで言えばダン・エイクロイドの方がぶっちぎり。何しろこの人はおもろいわ歌えるわ踊れるわ脚本書けるわ演技できるわのオールラウンダーですから。
今ではすっかり「脚本家」の肩書も板についてるダン・エイクロイドが、初めて脚本を書いたのがこの【ブルース・ブラザース】(ジョン・ランディスと共同名義)。
100ページ前後におさめるのが常の脚本が、完成当初は300ページにものぼったと言います。それだけダン・エイクロイドの思い入れが強かったんでしょう。その300ページの脚本を監督兼脚本のジョン・ランディスがええ感じにそぎ落として完成したのが【ブルース・ブラザース】なワケですね。

関係ないけどジョン・ベルーシは仲良しのジョン・ランディスをこう例えたそうです。

本当に凄い監督だよ。
ジョン・ランディスは“監督”という名の動物だね。

きっとこの頃からすでにラリってたんでしょう。
ジェームズ・ブラウン他、有名シンガー目白押し
「偉大なるアメリカの音楽“ブルース”を浸透させる」ことがバンド結成のコンセプトのひとつであり、映画【ブルース・ブラザース】にはジェームズ・ブラウン、キャブ・キャロウェイ、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリンといったR&B界の超有名シンガーが数多く出演していることでも知られています。

撮影秘話で面白かったのが「ジェームズ・ブラウンやアレサ・フランクリンは2度と同じに歌えない」ってとこ。
これってつまり同じ歌でも常にアレンジ入ってるってことでしょ?
魂で歌ってるんやな。凄すぎて吹き出したわ。
私のお気に入りはキャブ・キャロウェイの「ミニー・ザ・ムーチャ」です。

他にもフランク・オズ、キャリー・フィッシャー、ツイッギー、ポール・ルーベンス他、有名人がたくさん出てるけど、たくさん出過ぎててめんどくさいのでもう割愛。

あ、あとこの人だけは触れとかなきゃダメかな。一応映画サイトだし。
税務署のオッサン役でスティーブン・スピルバーグがちょっとだけ出てます。

豪華キャストに途切れないBGM、ショッピングモールでカーチェイス!
ジョリエット刑務所から仮出所してきた黒ずくめの男ジョリエット・ジェイク・ブルース(ジョン・ベルーシ)を迎えにきたのは、同じく黒ずくめの弟エルウッド・ブルース(ダン・エイクロイド)。
エルウッドが乗ってきた“ブルース・モービル”はオークションで安く落札した元パトカー。

ジェイク出所の報告をするため自分達が育った孤児院を訪れた2人は、シスター・“ペンギン”(キャスリーン・フリーマン)から5000ドルの固定資産税が払えないため孤児院が立ち退きの危機にあることを聞かされます。手っ取り早く強盗を働いて5000ドルを作ろうとする2人でしたが、「汚れた金なんか受け取れるかドアホ!」と怒り狂うペンギンに追い出されてしまうのでした。


トリプル・ロック・パプティスト教会でクリオファス牧師(ジェームズ・ブラウン)の説教を聞いていると、ジェイクに神の啓示が舞い降ります。


バンドや!
「ブルース・ブラザース・バンド」を再結成して興行で稼ぐんや!
しかしジェイクが服役していたのは3年。すでにかつてのバンド仲間は散り散りに…。
ジェイクとエルウッドは仲間達の捜索に乗り出します。
「“ブルース”を浸透させたい」とかイノセントなこと言ってる割には豪華キャストや途切れないBGM以外にもかなり金かけちゃってる映画です。
特に廃ショッピングモールを丸ごと復元して撮影された、「パトカーVSパトカー」のカーチェイスの場面はべらぼうに贅沢。高速走行のパトカーがお店のガラス窓突き破って店内を爆走したりして本気で危ないから、ドライバーはもちろん逃げ惑ってる買い物客もみんなスタントマンなんだそうですよ。

今じゃこんな贅沢な撮影はできないんでしょうねえ。
映画【ブルース・ブラザース】の感想一言

ブルース・ブラザース・バンド最大の見せ場である“Everybody Needs Somebody to Love”は、お笑い抜きで普通に聴かせにかかってる良い曲です。「大切な人に出会ったら気持ちを伝えろ!」とハイテンションで歌ってくれるジェイクとエルウッドの姿から元気がもらえます。
ブルース・ブラザースが最後に刑務所で歌う“Jailhouse Rock(監獄ロック)”は、同名の映画にもなってるエルヴィス・プレスリーの代表曲。そりゃ看守も囚人もノリノリで踊り出しちゃうわよ。
ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドは余りにも歌が上手過ぎるためSNL時代からよく吹き替えを疑われたそうですが、彼らの歌声は本物です。ちゃんと歌ってます。個々のポテンシャルはもちろん、コンビとしての相乗効果も含めて、本当に稀有な人達です。
1998年には続編【ブルース・ブラザース2000】が製作されたものの、やっぱりベルーシがいないってだけであまり観る気にならなかったもんね…。
なぜに…ベルーシ…。
1957年/アメリカ/監督:リチャード・ソープ/出演:エルヴィス・プレスリー、ジュディ・タイラー、ディーン・ジョーンズ、ミッキー・ショーネシー、ヴォーン・テイラー注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこ[…]
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