2000年/アメリカ/監督:ウィリアム・ディア/出演:レスリー・ニールセン、スティーヴン・エックホルト、ロビン・ライヴリー、マックス・モロー、R.D.リード、ダレン・フロスト
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
笑ろてまうんですよ本ットに。
何がってもう、邦題よ邦題。
おかしいねんマジで、誰がつけたんこれ、なあ?
完璧にスベってるやん。
ええわもう、分かった。ちょっと長くなるから邦題についてはあとでゆっくりしゃべるわ。てかむしろ邦題についてだけしゃべるわ。内容はサンタクロースを絡めたクリスマス映画にありがちな普通のハートウォーミング・ファンタジー・コメディなんで、あんまり書くことないんですよ。
【裸のサンタクロース】です。
映画【裸のサンタクロース】のあらすじザックリ
レスリー・ニールセンが絡む映画に「裸」「~を持つ男」の邦題がつく理由
まず話のネタを整理しましょう。
本日の映画(TV映画)は邦題【裸のサンタクロース】と言います。原題は冒頭の画像の通り、【Santa Who?】。
クリスマスが近づき街が活気であふれ華やかなイルミネーションで彩られる頃。
トナカイのひくそりに乗って夜空をドライブしていたサンタクロース(レスリー・ニールセン)は誤って落下、幼少期の苦い経験からクリスマスを毛嫌いしている青年ピーター・オルブライト(スティーヴン・エックホルト)が運転する車のボンネットに叩きつけられて気を失ってしまいます。
ピーターの恋人のクレア(ロビン・ライヴリー)の家に運び込まれたサンタクロースは、どうやら打ち所が悪かったらしく、自分が誰なのかスッカリ忘れてしまっていました。
大人たちが慌てる中、クレアの息子ザック(マックス・モロー)だけは直感的に彼が本物のサンタクロースであることに気付いてる。
この時ザックに「おじさんは本物のサンタなんでしょ?」と問われたサンタクロースの返答「サンタ?え誰それ? 」が、そのまま原題になってるんですね。
え、じゃあ邦題の【裸のサンタクロース】って何?
サンタの衣装脱いで裸になるん?
でしょ?分からんでしょ?
いやいや、レスリー・ニールセンを知る人ならどうしてこの映画の邦題が【裸のサンタクロース】なのかなんてすぐに分かるんですよ。敢えて説明するまでもないくらいにね。
でもね、これ私もビックリしたんですけど、実際大手映画サイトのレビューを探してみると、結構いてるんです、【裸のサンタクロース】を観て「なぜかタイトルに“裸”って入ってるけどサンタクロースは一度も裸になりません」って大真面目にアドバイスしてくれてる人が。
ちゃうねんちゃうねん。
レスリー・ニールセン代表作【裸の銃を持つ男】に由来する映画タイトル一覧
【裸のサンタクロース】でサンタクロースを演じたレスリー・ニールセンという人は、ジム・エイブラハムズとデヴィッド・ザッカー、ジェリー・ザッカーのザッカー兄弟からなるアホトリオと一緒に仲良く作ったパロディ映画【裸の銃 を持つ男】で有名な俳優なんです。
一作目が1988年に公開されて、その後【裸の銃を持つ男 PART2 1/2】、【裸の銃を持つ男 PART33 1/3 最後の侮辱】と、シリーズ3作目まで製作されています。
3作目で完結ね。いいですか、「裸の銃を持つ男シリーズ」は、3作目で完結してるんですよ?
1988年、1991年、1994年/アメリカ/監督:デヴィッド・ザッカー、ピーター・シーガル/出演:レスリー・ニールセン、プリシラ・プレスリー、ジョージ・ケネディ、O・J・シンプソン、エド・ウィリアムズ、リカルド・モンタルバン、ロバ[…]
さて問題はここから。【裸の銃を持つ男】の公開から2年後の1990年。
次にレスリー・ニールセンが主演した映画【Repossessed】の邦題はなんと、【裸の十字架を持つ男/エクソシストフォーエバー】だったんです。
?
また【裸の銃を持つ男】の続編?
そう思いますよね普通は。
いいえ違うんです、【裸の十字架を持つ男/エクソシストフォーエバー】は「裸の銃を持つ男シリーズ」とは一切関係ございません。なのにこんな邦題なんです。
まあ確かにレスリー・ニールセンの代表作が【裸の銃を持つ男】であることは間違いないし、ヒット作の恩恵にあやかるのはマーケティングの常套なのでしょうが、【裸の銃を持つ男】以降、レスリー・ニールセンが出ている映画には「裸の」とか「~を持つ男」という邦題がつけられることが多くなってしまったんです。
分かり易いように彼の出演作の中でもこれらのお馴染みキーワードが入ってる映画タイトルだけを表にしてみました。原題にも着目してくださいね、全然かすってなくて面白いですから。
邦 題 | 原 題 | 公開年 |
【フライングハイ】 ※今関係ないけど【裸の銃を持つ男】と同じくレスリー・ニールセンの代表作 | 【Airplane!】 | 1980 |
【裸の宇宙銃を持つ男】 | 【The Creature Wasn’t Nice】 | 1983 |
【裸の銃を持つ男】 | 【The Naked Gun: From the Files of Police Squad!】 | 1988 |
【裸の十字架を持つ男/エクソシストフォーエバー】 | 【Repossessed】 | 1990 |
【裸の銃を持つ男 PART2 1/2】 | 【The Naked Gun 2 1/2: The Smell of Fear】 | 1991 |
【鉄の顔を持つ男】 | 【Surf Ninjas】 | 1993 |
【裸の銃を持つ男 PART33 1/3 最後の侮辱】 | 【Naked Gun 33 1/3: The Final Insult】 | 1994 |
【裸のローマ帝国2000 1/2年前】 | 【S.P.Q.R. 2000 e 1/2 anni fa】 | 1994 |
【ハーヴィ/裸のウサギを持つ男】 | 【Harvey】 | 1996 |
【裸の銃を持つ逃亡者】 | 【Wrongfully Accused】 | 1998 |
【裸のサンタクロース】 | 【Santa Who?】 | 2000 |
【裸の石を持つ男】 | 【Men with Brooms】 | 2002 |
一体何がしたいねん。
「裸の」とか「~を持つ男」というフレーズは映画界隈ではすでにレスリー・ニールセンの代名詞みたいになっていますから、邦題を統一した方が下手に「レスリー・ニールセン主演」と打つよりも宣伝効果があるのかも知れません。
でもさすがにさあ、【裸のサンタクロース】なんて2000年の映画ですよ?
【裸の銃を持つ男】の公開から12年も経ってんだから、ええ加減このパターンが通じない世代も映画を観る年齢になってますやんか。
「【裸のサンタクロース】に裸のサンタクロースなんか出て来ないけど?」って言ってる人に罪はない。いつまでも通り一遍の邦題しか付けられないババロア頭の日本の映画配給会社が悪い。
映画【裸のサンタクロース】の感想一言
レスリー・ニールセンを意識した邦題を付けること事態は構わないんですが、「裸の」をつけられると反射的に「オモロイ映画に違いない!」って思ってしまうんですよ、私なんかはね。
ところが【裸のサンタクロース】に関しては普通に心温まるええ話だからビックリですよ。レスリー・ニールセンなんか一度たりともボケへんし。普通の好々爺 。
せめて邦題に「裸の」や「~を持つ男」を付けるのは「裸の銃を持つ男シリーズ」に匹敵する笑いを提供し得る映画だけに限ってくれへんかなあ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。