1996年/アメリカ/監督:レニー・ハーリン/出演:ジーナ・デイヴィス、サミュエル・L・ジャクソン、クレイグ・ビアーコ、トム・アマンデス、ブライアン・コックス、デヴィッド・モース
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痛快ですねえ~。
もう「これぞ映画」って感じでしょ。
社会通念や時代考証に捉われ過ぎたらあかんのですよ。
無茶苦茶でええやん。
映画なんやから。
「んなアホな~!」ってぶっ飛びたい人におすすめの無茶苦茶で痛快で爽快な映画、【ロング・キス・グッドナイト】です。
映画【ロング・キス・グッドナイト】のあらすじザックリ
8年前以前の記憶を失くした主婦サマンサ・ケイン
TVに映し出される、ある町のクリスマス・パレードの様子。
今年の「サンタ夫人」には地元の教師で一児の母であるサマンサ・ケイン(ジーナ・デイヴィス)が選ばれました。
ご機嫌にみんなに手を振るサマンサには、8年前以前の記憶がありません。
彼女は8年前、記憶喪失の上に妊娠2ヶ月の状態で海岸で発見されました。その後娘ケイトリン(イヴォンヌ・ジーマ)を無事出産、ハル(トム・アマンデス)という男性と結婚し幸せな生活を手に入れたものの、以前の記憶は今でも戻らないまま。
記憶がなくても幸せに暮らしていたサマンサでしたが、クリスマス・パーティの日に交通事故を起こした時のショックで少しずつ失った記憶が呼び覚まされてしまいます。
さてこちらはどこかの刑務所。TVモニターに映るサンタ夫人に扮したサマンサを見て怒り狂っている囚人がいます。何やら相当な恨みがある模様。
雑魚のこいつは(なぜか)刑務所を出てサマンサ宅を襲撃に来ます(脱走?)が、反射的に本気を出したサマンサによってあっけなく返り討ちにされます。
それとは別に、予てからサマンサが自分の過去を調べるために雇っていた私立探偵ミッチ・ヘネシー(サミュエル・L・ジャクソン)の方でも進展があったらしい。
ミッチが手に入れた昔のサマンサの持ち物から手がかりを探しながら、2人は過去を探すための旅に出ます。
凄腕暗殺者、チャーリー・ボルチモア目覚める
サマンサの私物の本には“ネイサン・ウォルドマン博士(ブライアン・コックス)”の名前と連絡先が書かれていて、彼によるとサマンサは、「チャーリー・ボルチモア」と云う名の訓練されたCIAの暗殺者だったそうな。
道理で強かったワケですが、事実だけを並べられてもまだまだサマンサの記憶は戻りません。
サマンサとミッチはサマンサ宛の絵葉書にあった婚約者だという男性を訪ねてみます。
しかしこの男性こそ8年前の暗殺のターゲット、武器商人デダラス(デヴィッド・モース)。
「婚約者」はCIAの暗号になってて、「ターゲット」の意味なんだってさ。
水車に縛られての水責めで完全復活
まんまと元ターゲットの懐に飛んで火にいる夏の虫状態のサマンサは、あっさりデダラスに捕って気を失う。そして気が付いた時には下着姿で水車に縛り付けられている。そのままくるくる回されて何度も水中に沈められるサマンサ。
水責めは拷問手段として有効なんでしょうが、「水車」を使うなんて超斬新。
水車に縛り付ける手間の方が大変そう。
そして最終的にはこのまま凍死でもさせてしまおうとしてるのでしょうが、死体をほどくのも大変そう。
まあなんしかこの水責めで生死をさまよったお陰で、サマンサの「チャーリー」としての記憶は完全に戻る、と。あざーす。
8年前のもう一人のターゲットである犯罪組織のボス、ティモシー(クレイグ・ビアーコ)もサマンサの動きは掴んでいて、しかも今やティモシーはサマンサの元上司であるCIA局長パーキンス(パトリック・マラハイド)と手を組んでいます。
双方の目的は金。
国から予算をもらえないCIAが犯罪組織と手を組んで作為的にテロを起こし予算を引き上げようというよくある手口。この作戦は「ハネムーン作戦」と呼ばれていて、まさに決行されんというこの時、サマンサの記憶が戻ってしまう訳ですね。
そんなことは知りもしない記憶が戻ったサマンサ(=チャーリー)は、元通りCIAに復帰しようとするものの、CIA側からすれば事情を知らないかつての凄腕暗殺者は今や邪魔者で、元上司のパーキンスもティモシー達と一緒になってチャーリーを亡き者にしようとします。
スケート靴で敵の車を追跡
【ロング・キス・グッドナイト】は、チャーリーの記憶が戻ってからのハチャメチャ度がすごい。
完全復活したチャーリーは車だって追い詰めます。
「走って」?
んなワケないやん、スケーティングですよ。
アイススケートね。
どんなけ池広いねん。
どんなけ凍ってるねん。
そしてスケートしながらの車に乗ってる3人の敵を3発の銃弾で皆殺し。
文字通り「一撃必殺」。
フィギュア選手も真っ青の安定感。
-40度の冷凍庫からの脱出
完全復活したチャーリーは愛娘ケイトリンとともに-40冷凍庫に閉じ込められても大丈夫。
事前にこうなることを予想してケイトリンが持つ人形の中に仕込んでおいたガソリンに着火して脱出をはかりますから。
カナダ国境で大立ち回り
テロを装って爆発物を乗せたトレーラーはカナダ国境の橋の上で停車。
国境を超えさせてなるものかと、ここで一気にCIAの工作員やらティモシー達犯罪組織の人間やらが襲い掛かってきます。
何人も死亡。
ヘリまで出動。
そこら中破壊、バンバン爆発。
もうこんなに大っぴらにやってしもたら予算引き上げも「ハネムーン作戦」もへったくれもない。
まあそんだけ予想外にチャーリーに引っ掻き回されてしまったってことですわ。
映画【ロング・キス・グッドナイト】の感想一言
ミッチが命を懸けて「善い行い」をしようとしている理由だったり、ケイトリンが肌身離さずマッチやろうそくを持っている根拠だったり、無茶な展開の割には伏線がしっかりしていてめちゃくちゃ面白い。
カナダ国境を超えたサマンサが携帯電話で「私わたしぃ~久しぶりい~」くらいのノリでアメリカ大統領に直通電話をかけてんのはファンタジーすぎて笑ったけども。てかなんだか親しそうにしてるけど、8年前と大統領一緒なの?
ラストで一番嬉しかったのは「君が誰であろうと愛してる」と言ってはばからなかった良き夫・ハルの存在がうやむやにされなかったとこですかね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。