1994年/アメリカ/監督:ジョン・パスキン/出演:ティム・アレン、ジャッジ・ラインホルド、ウェンディ・クルーソン、エリック・ロイド、デヴィッド・クラムホルツ、ペイジ・タマダ
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
すごい好きです。
「サンタクロースを頑なに信じる子供」と「サンタクロースを信じられなくなってしまった大人」のコントラストがくっきりしていて、ごくシンプルな笑いと感動を味わえるファンタジー・コメディ映画。
サンタさんが「サンタ契約 」と言う大人の事情によって成立するって設定は、夢がないようで実はその正反対。だって「サンタ契約」を結ぶとサンタさんにならなければならないってことは、裏を返せば契約さえすれば誰だってサンタさんになれるってこと。
タイトルだけ聞くと単に語尾を噛んでしもうただけなんかなって思いますけど、素敵な映画なんですよ、【サンタクローズ】は。
映画【サンタクローズ】のあらすじザックリ
「サンタ契約」によって決まるサンタクロース
こんな発想のもとに製作されたと思われる映画。
「Clause 」と言っても書類にサインとかするんじゃなくて、現行のサンタの身に何かが起こった時に彼の名刺を手に取った人が次のサンタ。
名刺の裏には「あとは任せた!」と書かれています。
その名刺を手に取ってしまったのは玩具会社で働くやり手のビジネスマン、スコット・カルヴィン(ティム・アレン)。
一人息子のチャーリー(エリック・ロイド)は、スコットと離婚した妻ローラ(ウェンディ・クルーソン)とローラの再婚相手でイケメン精神分析医のニール(ジャッジ・ラインホルド)と暮らしています。
チャーリーが泊まりにきていたクリスマス・イヴの夜、スコットは屋根の上に不審な男がいるのを発見。声をかけると男は勢いよく落下し、そのままお亡くなりになられます(嘘ん!)。
身元を調べようと男の衣装を調べた時に出て来たのが例のサンタクロースの名刺。
気が付くと男の姿はなく、そこには名刺とぶかぶかの赤い衣装だけが残されていました。
不適任者かと思いきや…勝手に自覚が芽生え始める
次のサンタになってしまったスコットは、チャーリーとともにトナカイのソリに乗り、すでに芽生えた不思議な力で残りのプレゼントをすべて配ります。そしてトナカイが進むまま北極へ辿り着くと、そこには子供の姿をした妖精たちの暮らす街がありました。
一応妖精のバーナード(デヴィッド・クラムホルツ)に契約の内容を聞かされるものの、スコットは「こんな不当な契約があってたまるか!」と捲くし立てます。そりゃそうだよね、スコットの認識としては「勝手に死んでしまった強盗未遂犯の身元を改めようとして名刺を手に取っただけ」だもんね。
「Santa Clause 」という契約があっても面白いかも知れないけど、実際こんな夢のないおっさんが嫌々サンタをやってると思うと幻滅するなあ…なんて思ったあなた。
ご心配には及びません。
だってこのあとスコットは、丸々と太っていくんです。
さらにまだ39歳だってのに、髪は白くなり剃っても剃ってもヒゲが生えてきます。
いやだから、見た目じゃなくて…ですって?
ええ、ええ、分かってます。ですから、ご心配には及びません。
ここがこの映画の面白いところ。
容姿が“サンタらしく”なるにつれ、スコットは人格まで変わってしまうんです。
最初は急に太った体をもとに戻すためにトレーニングしてみたり朝剃っても午後には伸びてるヒゲを繰り返し剃ってみたりしていたスコットが、次第に観念して(?)緑や赤の“サンタっぽい”洋服ばかり着るようになるのを観ているうちに、だんだん視聴者も“その気”になってくる。
するとそんなスコットを見つけた子供たちは本物のサンタだと思ってお願いごとをしに集まってくる。
スコットも子供たちを邪険にすることなく一人一人ひざに座らせて話を聞いてあげるようになっている。
何の脈絡も根拠もない無茶な展開なんですけど、次の年のクリスマスを迎える頃には、スコットは身も心もすっかり「サンタクロース」になっています。
そして知らず知らずのうちに視聴者も「スコットはサンタクロース」って認識になっている。
この魔法はすごい。
強いて言うならひたすらにサンタクロースを信じ続けたチャーリーの勝利。
子供に会えなくても滅げないサンタクロース
最初に「子供と大人のコントラストがくっきりしている」と書きましたが、「サンタクロース」として子供たちや妖精たちに認められるのに反比例して、スコットは彼が大袈裟なコスプレをしているとしか受け取ることができない大人たちから冷ややかな対応をされるようになってしまいます。
スコットの頭がイカれてしまったと勘違いしたローラが裁判所に申し出たため、あろうことかスコットはチャーリーと面会できなくなってしまうのです。
え…。
やめてよちょっと、泣けるんやけど。
お子さんと観るのにすごくおすすめの映画ではあるのですが、このシーンだけ注意してくだいね。
油断してると子供の前で号泣しかねませんよ。
映画【サンタクローズ】の感想一言
ローズの再婚相手ニールを演じたジャッジ・ラインホルドは、【ビバリーヒルズ・コップ】のアクセル・フォーリー(エディ・マーフィ)の相棒ビリーです。
イケメンなのにコミカルな演技が冴える、ヒュー・グラントと同枠の素敵な俳優ですよね。
1984年/アメリカ/監督:マーティン・ブレスト/出演:エディ・マーフィ、ジャッジ・ラインホルド、ジョン・アシュトン、リサ・アイルバッハー、ロニー・コックス、スティーヴン・バーコフ、ジェームズ・ルッソ注※このサイトは映画のネ[…]
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。