【戦艦バウンティ号の叛乱】船長と衝突するクリスチャン

映画【戦艦バウンティ号の叛乱】ピトケアン島のその後は?あらすじと感想

【戦艦バウンティ号の叛乱】船長と衝突するクリスチャン

1935年/アメリカ/監督:フランク・ロイド/出演:クラーク・ゲーブル、チャールズ・ロートン、フランチョット・トーン/第8回アカデミー作品賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

【戦艦バウンティ号の叛乱】
©Mutiny on the Bounty/戦艦バウンティ号の叛乱より引用

1789年にイギリスを出航してタヒチ島に上陸。ここで奴隷の食糧となるパンノキの苗を積み込み、その後2年かけて西インド諸島を目指した実在の船バウンティ号の運命を描いた映画。

なんとこのバウンティ号の航海は5回も映画化されてます。

 

古い映画の割には海やジャングルの合成に違和感が少なくてよくできてる。モノクロ映像ゆえに粗が見えにくいってのもあるかな。

【戦艦バウンティ号の叛乱】、或いは【南海征服】です。

 

 

 

映画【戦艦バウンティ号の叛乱】のあらすじザックリ

18世紀末、イギリスの戦艦バウンティ号は西インド諸島を目指して航海していた。船長のブライは卓越した航海術の持ち主でありながら、その性格は死者にも鞭打つほど無慈悲でサディスティックなものだった。ブライの横暴に堪忍袋の緒が切れた副船長のクリスチャンは、数人の船員達と叛乱を企てる。

 

 

遥か遠くタヒチ島を目指して旅立つバウンティ号

バウンティ号出航の日の甲板、キラキラと後光が差すくらい気品溢れる殿方が約1名たたずんでおられます。

彼こそがのちに船長に不満を抱く船員達の意を汲んで反乱を主導するバウンティ号の副船長クリスチャン(クラーク・ゲーブル)。その他、熱くたぎる正義感と使命感を隠さない海軍士官候補生バイアム(フランチョット・トーン)や、強制的に連行されてきた町民らも含めた大勢の乗組員達は、これから2年の航海へ旅立ちます。

【戦艦バウンティ号の叛乱】チャールズ・ロートン
©Mutiny on the Bounty/戦艦バウンティ号の叛乱より引用

町の人々が盛大に見送りに訪れ良い感じだったのも束の間、船長ブライ(チャールズ・ロートン)がやってきたことでピリリと緊張に包まれる港と船内。

ブライは船員達の目の前ですでに死んでいる罪人に鞭打ちの命を下し、船員達に恐怖を植え付けます。

ブライ船長

ええか~。

いかなる理由があろうが俺に逆らったらこないなるねんど~。

出港前から不穏な空気が流れまくるバウンティ号の甲板。

この船長の下で2年も航海しなければならないなんてブラック企業を通り越して軽い水難事故ですよ。

 

 

ブライ船長は無能ではないし、クリスチャンは聖人ではない

【戦艦バウンティ号の叛乱】はただ史実を追っているだけではなく、アドベンチャー色が強く娯楽性が高いのに登場人物の心情の描き方が繊細で、とても贅沢な映画に仕上がっています。

【戦艦バウンティ号の叛乱】
©Mutiny on the Bounty/戦艦バウンティ号の叛乱より引用

“キング・オブ・ハリウッド”クラーク・ゲーブル扮するクリスチャンは、英雄的に描かれるだけかと思いきや、自分の保身のためにブライ船長に加担したり、タヒチ島で美しい女性に鼻の下伸ばしたり、人間っぽくて嘘臭くない。

タヒチ島で恋に落ちるクリスチャン
©Mutiny on the Bounty/戦艦バウンティ号の叛乱より引用

反乱を起こす前からバイアムに「俺は本気で頭に来たら何するか分からへん」って自ら予言するほど、きっちりと性格付けがなされています。

 

英雄的に描かれているのはむしろクリスチャンの友となるバイアムで、彼は徹頭徹尾「神」と「人」と「規律」を信じ、「人道に反する事」を嫌悪する正しい心を持ちながら「守らなければならないもの」は必ず守り抜きます。

最後には誰もが「バイアムだけは助かって欲しい!」と願わずにはいられないはず。

 

アホじゃなかった船長ウィリアム・ブライ

●死人に鞭打つ
●船員に鞭打つ
●船員を休ませない(水も飲ませない)
●横領する(それを人のせいにする)

ホントにねえ、その所業には観ているだけでも腹が立って腹が立って仕方ないんですけど(チャールズ・ロートンのオトボケ顔もむかつく)、終盤になってようやく、船長ブライはただの人でなしではないことが分かってしまうと、何となくやりきれない気分にさせられます。

 

ブライは反乱を起こしたクリスチャン達によって数人の士官達とともにボートで大海原に放り出されます。クリスチャンにしてみれば万に一つも助からないであろうと思ってのことでしょうが、なんとブライは数ヶ月海を漂流した後生還するのです。

海を漂流するブライ達
©Mutiny on the Bounty/戦艦バウンティ号の叛乱より引用

序盤でクリスチャンかく語りき。

クリスチャン
人間的には褒められた人物ではないが、船長の航海術は素晴らしい。

まさしくその通り。

ブライはボートで大海を漂っていても風と方角を読み陸地を見つける(適当に流れついた訳じゃなくて、ちゃんと位置を割り出して目的地にたどり着いてる)技術を持っているのです。

そしてボートに乗っている船員達が「もうダメです船長~…」と弱音を吐いた時も、

ブライ船長

アホか何言うてんねん!

クリスチャンに復讐するまで俺は絶対くたばらんぞ!

みんな頑張れ、大丈夫や!

と言って励ましてくれる。

 

あんた…。

 

あんたさあ…。

 

もしかしてもうちょいやり方考えたらものすごい立派な指導者になれたんちゃうの、ねえ?

 

 

ピトケアン島にたどり着いたバウンティ号のその後

ブライ船長の支配から逃れたバウンティ号は断崖絶壁に覆われた無人島ピトケアンに漂着し、(大きな帆船が岸にあっては見つかってしまうのと生活資材に必要という理由で)ブライの報復を恐れたクリスチャン達によってバラバラに解体され燃やされてしまいます。

そしてタヒチから連れてきた女子供を含めた数名のタヒチ人と、クリスチャンをリーダーとする反乱者たちによる新たな生活の始まり始まり…。

 

ん?

なんかこんな話どっかで聞いたことあるな…。

タヒチ島
©Mutiny on the Bounty/戦艦バウンティ号の叛乱より引用

 

TV番組でも取り上げられた呪われた殺戮の島・ピトケアン島

どこかでこんな事件を聞いたことがあった気がして色々調べていて思い出しました!

何年か前にTVで放送してたんです!バウンティ号のその後のお話!

映画はクリスチャン達がピトケアン島を見つけて終わりますが、彼らはユートピアで平和に暮らしていた訳ではありません。実はその後も映画が作れそうな(しかもこっちの方がおもしろそうな)ドラマが繰り広げられていたのです。

©Mutiny on the Bounty/戦艦バウンティ号の叛乱より引用

ピトケアン島に上陸した成人男性はクリスチャンを含めて14人

しかしその約10年後にはなんと、成人男性はたった1人で、あとは女子供だけになっていたそうです。

なんでやねん。

 

なんでや思います?

めっちゃ気になるでしょ?

 

色々調べて読んでたら眠れませんでしたわ。

参考までにリンク貼ってますので興味のある方はご覧ください。

参考 その後のピトケアン諸島

参考 ピトケアン諸島少女性的暴行事件 = 1999年に発覚した集団的な性犯罪事件。

参考 サーディ・オクトバー・クリスチャン = ピトケアン島で最初に生まれた子供。フレッチャー・クリスチャンとタヒチ人の妻マイミティの息子。

 

 

映画【戦艦バウンティ号の叛乱】の感想一言

朱縫shuhou

世界にはアッと驚くあり得ない事件があったもんですね。

 

 

>> 翌年(第9回)のアカデミー最優秀作品賞はこれ!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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