【ハート・ロッカー】

映画【ハート・ロッカー】意味するところは「苦痛の極限地帯、棺桶」

2008年/アメリカ/監督:キャスリン・ビグロー/出演:ジェレミー・レナー、アンソニー・マッキー、ブライアン・ジェラティ、ガイ・ピアース、クリスチャン・カマルゴ/第82回アカデミー作品・監督・オリジナル脚本・編集・音響効果・録音賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

爆発の瞬間
©The Hurt Locker/ハート・ロッカーより引用

本作を観て完璧に判明したことがあります。

それは、キャスリン・ビグロー監督作品と私は相容れないということ。

 

序盤からもうグッダグダでしたが「頑張って」最後まで観ました。「頑張って」観る映画ってどうやねん。

朱縫shuhou

てゆーか「グッダグダ」ってゆー表現どっかのレビューでやったぞ…?

あー…【ゼロ・ダーク・サーティ】や…。

ほれキャスリン・ビグロー監督作やん。相容れへんわあ~…。

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【ゼロ・ダーク・サーティ】

大体「観た」って言うてもアイロンしたりとか洗濯たたんだりとかコロコロしたりとか、めっちゃ家事しながら片手間に観てました。

 

あまりにも記事のタイトルが思い浮かばないので映画のタイトルの意味そのままつけときましたしね。

あー参った。

【ハート・ロッカー】です。

参考 ハート・ロッカー=「苦痛の極限地帯」「棺桶」というアメリカ軍のスラング

 

 

 

映画【ハート・ロッカー】のあらすじザックリ

2004年夏、イラクのバグダッドに駐留するアメリカ軍。爆発物処理班ブラボー中隊の軍曹が殉職し、新たに派遣されたのはウィリアム・ジェームズ軍曹。安全対策も行わない「命知らず」のジェームズに部隊は不安を募らせる。

 

 

「永遠を思わせる戦場。刹那を生きる男たち ―」

公開当時のキャッチコピーです。

朱縫shuhou

なになに…アメリカ軍の爆弾処理班のお話かあ~…。

ワクワクする感満載ですよ。

 

…おやでもちょっと待って。

「爆発物処理班」っていう着眼点はいいかも知れませんが、よく考えたら1つの物語にするにはすごい地味じゃない?

 

爆弾があって、爆発しないように処理をする…それだけでなく、2004年のイラクが舞台なので、体に爆弾を巻きつけられた人間の自爆テロ爆弾の処理も彼らの仕事です。

大変な仕事です。

 

繰り返しますが、着眼点はすごく良いと思うんですけど、物語としてはすごい地味。

ともすれば盛り上がりに欠け山場も見せ場もない映画になりがちな「爆発物処理班」というテーマを、いかに仕上げているのか興味津々でした。

 

…が。

 

 

伏線らしきものは回収されないまま終了

通常映画の伏線って、「一瞬映り込むあの場面に隠された秘密!」とか「主人公の微妙な表情の変化の訳は最後に分かる!」とか、練りに練られてさりげなーく散りばめられていたりしていますよね?

【ユージュアル・サスペクツ】なんかは、初見で最大の謎は解けてしまっていても、そのあとに気付く伏線が楽しくて何度も観てしまう映画の代表格です。だから映画の公開から何年経っても考察するコアなファンが後を絶ちません。

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【ユージュアル・サスペクツ】
ジェレミー・レナー
©The Hurt Locker/ハート・ロッカーより引用

しかし【ハート・ロッカー】は謎が謎のままです。

意味がありそうな描写がほったらかしで終わります。

 

大体キャスリン・ビグロー監督のカメラワークも苦手。

あのわざとぶれさせてるみたいなカメラワークすごいうっとーしいんです。

酔います。

 

あのシーンだけはかっこよかった

「爆発物処理班」の物語ではありますが、1箇所だけ遠方からイラク兵を狙撃する場面があります。

物陰もない炎天下の砂漠の中狙い合う両者の緊張感はちょっと盛り上がりました。

狙撃中の二人
©The Hurt Locker/ハート・ロッカーより引用

 

 

映画【ハート・ロッカー】の評価

【ハート・ロッカー】がアカデミー作品賞を受賞した2010年は、下馬評では【アバター】が最有力でした。

初めての3D映画の公開とあって、当時私も映画館に足を運びまして、「まあ今年のアカデミー賞は【アバター】なんやろなあ~」と思ってました。(3D映画が苦手な私は【アバター】は【アバター】であまり好きではないのですが)

 

しかし結果は周知のとおり。

この結果に納得のいく理由を挙げてくれてる2010年当時の記事を見つけたので引用いたしまして本日はサヨウナラあ~。(やる気出せ)

「なぜ『ハート・ロッカー』は『アバター』に圧勝したのか?」

一番大きな要因として考えられるのは、今年から導入された「選考投票システム」だろう。これは、候補作品に優先順位をつけて投票していくものだが、この投票システムの場合、過半数以上でひとつの作品が1位にならない限り、2位、3位に多く挙がった作品の方が勝ちやすいことがある。それを今回の場合に当てはめると、もし『アバター』が1位としての投票数が1番多かったとしても、それが過半数に満たない場合は受賞と見なされない。そのため、2位3位にあがった作品を全体表に加算していくのだが、2位3位に『ハート・ロッカー』が一番多く入っていたのではないだろうか。

あくまでも推測だが、『アバター』の場合、1位に投票した人も多かったが、「受賞してほしくない」と思い、下位に投票した会員も多かったのではないか。キャメロン監督が『タイタニック』で受賞したときの「わたしは世界の王者だ!」というスピーチに反感を抱いた会員も多いと聞く。また、興行的に大成功している映画よりはもっと別の映画にチャンスをあげたいと思った会員もいたのかもしれない。それに比べ、資金的にも環境的にも苦労し、男性でさえ大変な状況で今回の映画を完成させたビグロー監督には、ほとんどの会員が好印象を持ち、1位でなくとも2位、3位に持ってきやすかったのではないか。

もう一つ考えられるのは、アカデミー会員の大半が俳優、女優で構成されていることだ。これはよく聞くことだが、多くの役者は、自分の仕事がコンピューター・グラフィックスにとって代わってしまうことに危機を感じている。そのため、CGがふんだんに使われている『アバター』よりは、生身の役者の演技で製作された『ハート・ロッカー』のほうに票を入れやすかったのではないか。また、いままでの傾向からもアカデミー賞の作品賞でSF作品は受賞しにくいという背景もある。

出典:シネマトゥデイ

 

 

>> 翌年(第83回)のアカデミー最優秀作品賞はこれ!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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>死ぬまでに観たい映画1001本

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1902年公開の【月世界旅行】から2010年公開の【ブラック・スワン】まで。
一世紀以上に渡り製作されてきた世界中の無数の映画をたったの1001本に選りすぐり、一生に一度は観ておくべき不朽の名作としてまとめた無謀なリスト。

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