1951年/アメリカ/監督:ヴィンセント・ミネリ/出演:ジーン・ケリー、レスリー・キャロン、オスカー・レヴァント、ジョルジュ・ゲタリ、ニーナ・フォッシュ/第24回アカデミー作品・脚本・撮影・美術・作曲・衣裳デザイン・名誉賞受賞
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

私は登場人物が突如として華麗に舞いながら思いの丈を歌って表現するミュージカル映画が好きです。
デート中に隣の彼氏が突然歌い出す場面とか想像しながら観るとかなり面白いもんね。

えっどしたん自分?!
なんか悪いもんでも食ったん?!
みたいなね。
いやいや、バカにしてないですよ。ノリですやんかノリ。
こんな風に大抵のミュージカル映画は楽しんで観られるはずなんですけど、ミュージカル映画の中でも名作とされる本日の映画は正直言ってダメでした。
同じジーン・ケリー主演であるなら【雨に唄えば】の方が断然好きです。面白いし。
1952年/アメリカ/監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン/出演:ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー、ジーン・ヘイゲン、ミラード・ミッチェル注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好き[…]
世界中でただ一人、私にだけはウケなかったミュージカル映画の“不朽の名作”(嫌味か)、【巴里のアメリカ人】です。
映画【巴里のアメリカ人】のあらすじザックリ
テンション高めのジーン・ケリーが織りなすご都合主義なラブストーリー
ストーリーはいたって明瞭。
絵描きになるべくアメリカからパリに移り住んだジェリー・モリガン(ジーン・ケリー)が、ある日バーで見かけた女性リズ(レスリー・キャロン)にひと目惚れして猛アタックを開始!
根負けしてついにジェリーと愛し合うようになったリズでしたが、実は彼女にはすでに婚約者がいて、しかもその婚約者というのがジェリーの友人アダム(オスカー・レヴァント)の友人アンリ(ジョルジュ・ゲタリ)だったんですね。

「友達の婚約者」じゃなくて「友達の友達の婚約者」っていう微妙な人間関係がちょっと楽しいところではあります。「友達の恋人」には手は出さないけど「友達の友達の恋人」だったらどうしよ?とか想像したことないですか?
私はジェリーと一緒ですね。
遠慮なく手を出します。

それだけでもややこしいのに、そこへジェリーに思いを寄せるスポンサーの女性ミロ(ニーナ・フォッシュ)も絡んできて、事態は少々複雑に…というお話です。

リズには「ひと目惚れ」されるために重要なアレがない
こう言っちゃあなんですけど、入り込めない一因はヒロインにあるような…。
何しろ【巴里のアメリカ人】のヒロイン、リズを演じたレスリー・キャロンはですね、あんまり可愛くないんですよ。

「キュート」と言えないこともないんだけどハグッパだしキツネ目だし、お世辞にも「美人」とは言えません。ていうかそもそもレスリー・キャロンって顔の印象が安定しなくて、私はずっと整形を疑っているくらいです。
※スタイルは抜群。ウエストなんか手首くらいしかない。
ジェリーが一目惚れするのがそんなリズだから不自然極まりないのです。
「ひと目惚れ」するには相手にある程度の「美貌」が必要でしょ?現実でもそうじゃないですか、「一目惚れ」と「美貌」はセットで然るべきなんですよ。
リズなる女性がいかに美しい内面の持ち主だったとしても、内面に恋をするなら知り合ってからしばらく経って付き合いを深めていく過程で…というのが自然な流れであるはず。リズの内面からあふれ出る優しさや知性を、出会った瞬間ジェリーが動物的繁殖能力で見抜いたと仮定してもどうしても腑に落ちません。
「一目惚れ」は止めて「内面を知って恋に進展した」って設定ではダメだったの?

とは言えラストのジーン・ケリーとレスリー・キャロンが織りなす約18分間にも及ぶ恋のダンスはさすがに圧巻。まあジーン・ケリーがレスリー・キャロンに恋する過程において全然納得いかないままここまで来ている私としては、このダンスシーンすらも少々大仰すぎてサブんですけども。
映画【巴里のアメリカ人】の感想一言


ジェリーの友人アダムを演じたオスカー・レヴァントは著名なピアニストでありますし、視聴の際は私のように「こんなラブストーリーあり得ない!」なんて意地悪な観方をせず、純粋にプロフェッショナル軍団によるダンスと音楽に酔いしれてください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。















