1963年/アメリカ/監督:ジョン・スタージェス/出演:スティーブ・マックイーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・ドナルド、チャールズ・ブロンソン、ジョン・レイトン
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
なんですかね、ジャンルとしては戦争映画だし、ハッピーエンドじゃないどころか最終的には元の木阿弥、「ふりだしに戻る」って感じだし、主役級の登場人物が何人か死んだりもするというのに、観終わった後に残るのはなんとも言えない爽快感。
150%元気になるでしょ。
172分と長い映画であるにもかかわらず、随所に笑えるポイントや視聴者を飽きさせない演出が盛り込まれていてダラダラ感は皆無。
それにしても、昨今の若者は単車に興味がないと聞きますが、こういった映画が減ってしまったのも要因の一つなのではないでしょうか(大袈裟)。
ドイツ軍から奪ったバイクを駆って青々とした平原を疾走するスティーブ・マックイーンを観たら、絶対単車の免許欲しくなるよ?
無冠の名作【大脱走】です。
トンネル掘る映画【大脱走】のあらすじザックリ
問題児ばっかり集めて一元管理しようとするドイツ軍
各地の捕虜収容所でちょこまかと脱走を繰り返すこりない連中を、施設管理と周辺環境が厳しい一つの収容所にかき集めるドイツ軍。
ドイツ軍的にはこの収容所の鉄壁ぶりに絶対の自信を持っているが故の作戦な訳ですが、これって裏を返せば「脱走のプロ(?)」を集合させてしまったってことよね?
しかもジュネーヴ協定に拠るところなのか、捕虜っていっても大人しくしてれば 結構自由。ちゃんと(個室じゃないけど)部屋とベッドがあって娯楽も休憩時間もある。集会とかが禁じられてるわけでもなさそうだし、悪いことくわだて放題。
さらに連合軍の先任将校ラムゼイ(ジェームズ・ドナルド)が最初っから
と忠告と取れないこともない発言をしてくれているというのに、収容所の警備に自信がありすぎるため全く意に介さないドイツ軍。
いや~、舐め過ぎたね~。
参考 ジュネーブ条約=戦時国際法としての傷病者及び捕虜の待遇改善のための国際条約である。戦地軍隊における傷病者の状態の改善に関する条約、または赤十字条約とも呼ぶ。
のっけから宣戦布告連発
挨拶代わりとでも言いましょうか。
鉄壁を誇るこの収容所に、送られてきたその日からいきなり脱走を試みる数人の強者には笑いを禁じえません。笑かしとんかい。
服や帽子を奪いしれっと別の収容所に移送されるロシア人の行列に混じってみたり、収容所の外に出ようとしているトラックの積み荷の中に紛れてみたり…
いやいや、無理無理。
小手調べか。
脱走界のプリンス、バージル・ヒルツ登場
そんな中、雑魚っぽい雰囲気の捕虜たちとは一線を画す何やら自信あり気なアメリカ人が一人。
彼の名はバージル・ヒルツ(スティーブ・マックイーン)。
(…この先を見てみろ…)
(ちょうど左右の監視台からの死角になる…ここなら大丈夫だ…)
(今夜決行する!)
おお?
さっきまでのチョロチョロと無計画に脱走を実行した連中とは明らかに違う頼りになるこの感じ…。なんだかやってくれそうなメリケンじゃん。
からの、
聞けばヒルツはこの捕縛により脱走失敗回数18回にも上る常習者中の常習者。
てか失敗18回てそれ
ただのめげないタフなおっさんやん!
…いやそんな一言で片づけたらあかんて。
ヒルツのメンタルすんごいんやから。
何を信じて生きてんねやろって思うわ。その心力は一体なんなん。どう見ても行き当たりばったりやのにその頼れる感じはなんなん。
シビれます。
「脱走」といえばやっぱり地下を行くしかないんですな
あれは戦時中の話ではないですが、「脱走」「脱獄」といえばやっぱり【ショーシャンクの空に】を思い出しますよねえ。あれスプーンで横穴掘るんでしたっけ。ほぼ内容忘れた。
1994年/アメリカ/監督:フランク・ダラボン/出演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン、ボブ・ガントン、ウィリアム・サドラー、クランシー・ブラウン、ギル・ベローズ、ジェームズ・ホイットモア注※このサイトは映画のネタバレ[…]
主人公アンディ(ティム・ロビンス)がたった一人で脱獄する【ショーシャンクの空に】に対して、【大脱走】ではなんと一度に250人が脱走しようとします。スケールがちゃう。
まだ若くてギラギラしてる頃のリチャード・アッテンボロー扮する“ビッグX”バートレットを筆頭に、測量に長けた者、穴掘りが得意な者、情報通、脱出が成功した時に必要な衣類の仕立てが出来る者、身分証の偽造が出来る者など、「脱走のプロ」達が国籍問わずみんなで協力し合い、壮大な計画を練り上げて行きます。
脱出成功!…でもまだ1/3くらいだよ
このモグラ感しかない壮大な集団脱走劇、なんと脱走予定人数の半分くらいは成功します。
さすがに残りの半数はドイツ兵に見つかって収容所に取り残されてしまいますが、この後の展開を見ていると強ち「残念でした~」とも言えないような…。
【大脱走】は3時間弱の長い映画です。
この脱走成功した時点で物語はまだまだ1/3程度、でもここから舞台は閉鎖された収容所から外界に移り、今までのヤキモキするモグラ感とは一変してスピード感が出てくるので、飽きることなく視聴することができます。
ドイツ軍の追手からの逃走劇をハラハラしながら鑑賞しましょう。
直接内容には関係ないけど気になったこと2つとラストで盛大に吹き出した理由
露骨なステレオタイプの○○人
まあ世界大戦中のお話なんで、捕虜収容所には色んな国籍の人々がいらっしゃいます。一般的にイメージされる国民性を上手に誇張し活かされたキャラクター設定が分かりやすくて面白い。
例えば所長及び看守達ドイツ人は規律を重んじて無感情に、ラムゼイ先任将校やバートレット達イギリス人は伝統や誇りを持ちエレガントに、ヒルツやヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)達アメリカ人は自信満々にアホっぽく描かれています。ついでに言うとヒルツが要所要所で野球のグローブとボールを携帯しているのもアメリカっぽい。
脱走前、収容所で独立記念日を迎えたヒルツ達が自作の芋焼酎でチンドン屋よろしくお祭り騒ぎをする場面もアメリカっぽくて大好きです。
こんなに見易い字幕観たことない
これはまあ…ここに書いてもしゃあないんちゃうかって感じなんですけど…【大脱走】は字幕がめっちゃ見易いです。
フォントがいいのでしょうか?
上下の黒い部分が多いからでしょうか?
DVDによるのかも知れませんけど、なんしか字幕めっちゃ読みやすいよ。
エンドロールはないけどラストまでしっかり観ましょう
【大脱走】のラストでは異名を加えた主要キャストがズラズラッと紹介されて、その後盛大なオチが待っています。一生懸命一時停止しながらメモ取ったんでここに全員の名前を記載しておきますね。
“独房王” ヒルツ(スティーブ・マックイーン)
一人おかしな異名の奴おる!
映画【大脱走】の感想一言
1986年/アメリカ/監督:トニー・スコット/出演:トム・クルーズ、ケリー・マクギリス、ヴァル・キルマー、アンソニー・エドワーズ、トム・スケリット、マイケル・アイアンサイド、ジョン・ストックウェル、メグ・ライアン、ティム・ロビンス/[…]
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