- 伝記
- 2023年9月13日
1988年/アメリカ/監督:バディ・ヴァン・ホーン/出演:クリント・イーストウッド、リーアム・ニーソン、エヴァン・C・キム、パトリシア・クラークソン、マイケル・カリー、マイケル・グッドウィン、デヴィッド・ハント、ジム・キャリー
注※このサイトは映画ネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

17年に渡りサンフランシスコ市警の型破りな刑事・通称“お不潔ハリー”ことハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)の活躍を描いたポリス・アクション「ダーティハリーシリーズ」も、いよいよ5作目となる本日の映画で完結ですよ。
| タイトル | 原題 | 公開年 | 監督 |
|---|---|---|---|
| 【ダーティハリー】 | 【Dirty Harry】 | 1971年 | ドン・シーゲル |
| 【ダーティハリー2】 | 【Magnum Force】 | 1973年 | テッド・ポスト |
| 【ダーティハリー3】 | 【The Enforcer】 | 1976年 | ジェームズ・ファーゴ |
| 【ダーティハリー4】 | 【Sudden Impact】 | 1983年 | クリント・イーストウッド |
| 【ダーティハリー5】 | 【The Dead Pool】 | 1988年 | バディ・ヴァン・ホーン |
完結作の記事を書くにあたって、5作のうち一番好きなのは何作目だったかな~って考えてみたんですけど、意外な答えには辿り着きませんでしたわ。月並みでごめんなさい。
やっぱり1作目が一番好きです。
そりゃあ最初に“お不潔ハリー”を観た時の衝撃たるや半端なかったですもんね。同年公開の【フレンチ・コネクション】のポパイ(ジーン・ハックマン)なんかもそうですけど、「こんな刑事ええんや!」ってまずは「正統派」ではない主人公らに度肝抜かされたもんです。
ダーティハリーもポパイも、これまでの「刑事像」では考えられないような少々強引な手段で犯人を逮捕(あるいは駆逐(=殺害))します。しかし彼らが牙をむくのは飽くまでも犯罪者に対してのみ。自分なりの正義と信念を根っこに持っている彼らはただハチャメチャな捜査しかできない異常者ではありません。犯罪が凶悪化する時代にあって庶民を守るヒーローだけがいつまでも旧態依然の正攻法では勝ち目はないでしょう。

こんな風に最初に思わせてくれた映画だったんじゃないかな~って、思いながら書いてます。
【ダーティーハリー5】です。
映画【ダーティハリー5】のあらすじザックリ
サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事は、違法賭博の元締めであるジェネロを逮捕・有罪に追い込み、一躍時の人となる。報復にやってきたジェネロの部下を返り討ちにしたハリーだったが、覆面パトカーを破壊してしまったことから市警のイメージアップのためにマスコミとの協力を約束させられる。
5作目のハリーは「ダーティ」じゃない
のっけから完結作完結作と書いていますが、実は最後の最後だというのに【ダーティハリー5】のハリーはあんまり「ダーティ」ではありません。

かつて違法捜査も辞さない孤高の暴力刑事だったハリーは、本作では冷静さやユーモアをにじませていて、過激さは控えめ。余りにも横暴な捜査をするため市井の人々から嫌われていたこともあったはずなのに、厄介なギャングの逮捕に貢献したことで表彰され、「警察官募集」のパンフレットの表紙に起用されるほどの人気者になっています。
私はこのキャラクターの変化も年齢を重ねた人間にはよくあることだしリアリティがあって好きなんですけど(むしろ爺さんになっても若い頃と同じような捜査しかできないってどうよ)、かつてのダーティなハリーのファンにとっては物足りないのかも知れません。
原題【The Dead Pool】=死亡賭博
サンフランシスコで映画関係者たちが次々と不可解な死を遂げる連続殺人事件が発生。事件の背景には「デッド・プール」と呼ばれる“有名人の死亡予想賭博”という悪趣味なゲームが存在していて(ある期間までに死ぬ有名人を当てるゲーム)、連続殺人事件の犠牲者はB級ホラー映画監督ピーター・スワン(リーアム・ニーソン)の“死亡賭博”予想リストに名を連ねる者ばかりであることが発覚します。

さっそく捜査に乗り出すハリーでしたが、このリストにはハリー自身の名も書かれていたため、単なる任務ではなくハリーの生死を賭けた戦いとしての側面でも捜査の過程が描かれるわけです。
ヒロインもバディも脇役も良い味出してる完結作
暴力刑事ハリー・キャラハンのトゲが抜けちゃった分、ハリー以外のキャラクターの魅力はシリーズの中で最も高いと言っても過言じゃあないと思っています。

珍しくハリーが純愛を匂わせるヒロイン役のTVキャスター、サマンサ・ウォーカー(パトリシア・クラークソン)然り、元ヤンキーの刑事という異色の経歴を持つ中国系アメリカ人のハリーの相棒アル・クワン(エヴァン・C・キム)然り、シャブ中のロック歌手ジョニー・スクエアーズ(ジム・キャリー)然り。

真犯人のハーラン・ルック(デヴィッド・ハント)以外は全員、キャラが立ってる割には主人公ハリーの邪魔にならないし、良い塩梅で脇から彼をガッチリ固めてくれています。
…いや?
ジム・キャリーだけは微妙か。
抜群の爪痕残して総出演時間数分で死んでくれたからよかったものの、出演時間があと1分でも長かったら恐らくあのキャラクターで作品自体をダメにしてたね。

【マスク】で大ブレイクするより6年も前の初期のジム・キャリーでこの存在感ですよ。おかしいよねあの人。
映画【ダーティハリー5】の感想一言

全体としては「ダーティハリーシリーズ」の集大成というよりは軽いノリの娯楽作の向きが濃いので、やっぱりかつての硬派な重厚さを期待する層には物足りなさが残るかも。本作ではハリーの代名詞でもある44マグナムにもまったく触れられませんしね。嫌いじゃないけどやっぱり伝説の一作目【ダーティハリー】には遠く及びませんねえ。
参考44マグナム=正確には「.44マグナム弾」。ハリーが使う拳銃「M29(S&W)」に装填される大口径弾薬。ダーティハリーと言えば44マグナム、44マグナムと言えばダーティハリー。
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