1991年/アメリカ/監督:ロン・ハワード/出演:カート・ラッセル、ウィリアム・ボールドウィン、スコット・グレン、ジェニファー・ジェイソン・リー、レベッカ・デモーネイ、J・T・ウォルシュ、ドナルド・サザーランド、ロバート・デ・ニーロ
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
「バックドラフト現象」という言葉を世に知らしめた映画。
その影響力たるやそんなもん、公開当時みんな言うてたもんね、「“バックドラフト現象”て知ってるか?」てね。急に「俺消防士なるねん」って言う奴増えたりね。
大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンにある同名アトラクションはたいがい空いてますけども(1回体験したらもういい感じ)。
消防士一家の兄弟の確執と絆をメインに、政治的陰謀にさらされつつも火災に挑む消防士や炎に魅入られた男たちを描いたヒーローアクション、【バックドラフト】です。
映画【バックドラフト】のあらすじザックリ
タイトル「バックドラフト」の原理や前兆について
まず映画タイトルになっている「バックドラフト(現象)」とは一体どんな現象のことを指すのでしょう?
作中では軽く説明されるだけなので、補足。
気密性の高い室内で火災が発生すると、室内の空気があるうちは火災が成長します。しかしながら空気が少なくなると燃え草がいっぱいあっても、鎮火したような状態になります。しかしながら、この段階でも火種が残り、可燃性のガスが徐々に室内に充満していくことがしばしばあります。こうした時に不用意に扉を開けると、新鮮な空気が火災室に入り込み、火種が着火源となり今まで燃えなかった可燃性ガスが爆燃する、これがバックドラフトです。
出典:消防庁消防大学校消防研究センター
密閉された火災現場のドアの隙間からにじみ出てくる煙。映画では、その煙がまるで生き物のようにシュワっと再び室内へ吸い込まれる現象が起こると、室内で“(一旦勢いを無くした)炎”が“空気”を待っている前兆になります。
ここで不用意にドアを開けて室内に空気を送り込んでしまったら炎が勢いを増す…ここまでは予想がつきますよね。
「バックドラフト現象」というのはさらに、空気を得ることで密室に充満していた可燃性ガスが爆発を起こす現象です。
当然ドアを開けた人なんて後ろに数mも吹っ飛びます。黒焦げです。
…言われてみればそうやな。放水しようにもドアも壁も破られへんもんな。
自然鎮火するの待つんちゃうん?
「炎」にとりつかれた兄弟、男たち
「バックドラフト現象」について突っ込み出したら全然分からんからもう止めた。
1971年のシカゴにね、スティーブン(カート・ラッセル)とブライアン(ウィリアム・ボールドウィン)のマカフレイ兄弟がいたワケですよ(唐突)。
おとんは優秀な消防士。
ある時、おとんと一緒に火災現場へやって来たブライアンは、目の前で消火活動中のおとんが吹っ飛ぶのを目撃してしまいます。
20年後、地元を出ていくつか職を転々としたのち、ついに消防士になりシカゴに戻ったブライアンは、すでに消防士として活躍する兄スティーブンが隊長を務める第17分隊に配属されることになるんですね。
このマカフレイ兄弟がですよ、仲が悪いんじゃないんだけどいつもギクシャクしておりまして。
兄スティーブンは地に足つかないフワフワした弟ブライアンに手を焼いているようだし、弟ブライアンは父の資質を受け継いで炎と対話ができる兄スティーブンへのコンプレックスが半端ない。
ブライアンが大学を出てすぐに消防士にならなかったのもスティーブンと同じ道を歩むことを避けようとしてのことでしょう。
そんなマカフレイ兄弟の長年の確執がとけてゆく様と親子二代に渡る炎との戦い、さらには放火犯の謎解きまでうまく融合させてドラマティックに仕上げた良作です。
調査官デ・ニーロVS放火魔サザーランド
後半、なかばヤケクソ気味(?)に消防士を辞めたブライアンの次の就職先は、変わり者の放火犯罪調査官リムゲイル(ロバート・デ・ニーロ)の助手。
ぱっと見リムゲイルのよき助言者のようにも見えるイカれたおっさんは、元放火魔のロナルド(ドナルド・サザーランド)。
リムゲイルはブライアンに炎の特性などを叩き込んでくれるし、ロナルドは爆発火災のヒントをくれるし、どちらも重要な役どころであることには間違いないんだけど、なんかすごいよね「調査官ロバート・デ・ニーロ」と「放火魔ドナルド・サザーランド」っていうキャスティング。濃いよね。
映画【バックドラフト】の感想一言
とっても好きな映画です。
でもブライアンとその恋人ジェニファー(ジェニファー・ジェイソン・リー)との濡れ場だけは要らなかったと未だに思っています。
1990年代のハリウッドって無意味なセックスシーン多かったよね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。