【ダーク・シャドウ】バーナバス・コリンズ

映画【ダーク・シャドウ】あらすじと観た感想。アンジェリークかわいそうすぎ

【ダーク・シャドウ】バーナバス・コリンズ

2012年/アメリカ/監督:ティム・バートン/出演:ジョニー・デップ、エヴァ・グリーン、ミシェル・ファイファー、ベラ・ヒースコート、クロエ・グレース・モレッツ、ガリヴァー・マグラス、ヘレナ・ボナム=カーター、クリストファー・リー

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

クロエ・グレース・モレッツ
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

なあ~んにも考えずに、ぼお~っと観ていてOKな映画。

 

逆説的に言うと映画の内容や登場人物の心情について、絶対に深く考えてはいけません。

 

あ~…なんでしょうね、ちょっとしたバラエティ番組みたいな?

製作側もきっと「気軽に観てお茶の間で『あはは』って笑ってね」って感じですよ。

 

え?

そんなことないやろって?

真面目に「映画」を撮ってるんやろって?

ないない~!!

 

ところどころ笑える場面はあるものの鑑賞後に胸に刺さるものが一切ない残念な映画、【ダーク・シャドウ】です。

 

 

 

映画【ダーク・シャドウ】のあらすじザックリ

18世紀、コリンズポートの町で一番の金持ちであるコリンズ家の一人息子バーナバスは、使用人のアンジェリークを振ったことで恨まれ、実は魔女だった彼女に両親と恋人を殺害された挙句、自身も不死身のヴァンパイアにされ生き埋めにされてしまう。200年が過ぎ、目覚めたバーナバスは落ちぶれたコリンズ家の復興を誓う。

 

 

200年の時を超えて甦ったヴァンパイア、バーナバス・コリンズ

主人公はヴァンパイアのバーナバス・コリンズ(ジョニー・デップ)。

ヴァンパイアって言っても“生粋の”じゃなくて、元は生身の人間だったのが魔女の呪いでヴァンパイアにされてるだけ。

バーナバスとジョゼット
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

200年間棺ごと地中に生き埋めにされてた彼は、1972年の道路開発工事の際に掘り起こされついに目覚めます。

200年ぶりにコリンズ家の邸宅“コリンウッド”に戻った彼は、一族の変わり果てた姿に驚くのでした。

 

コリンズ家の復興、不老不死になりたい精神科医、突然現れる狼人間

200年の間にコリンズ家は衰退の一途をたどっていました。

お金はなく、使用人は老人が2人だけ、銀食器すら売りさばかれて模造品を使う始末。

 

父親に「この世で一番大切なものは家族だ」と叩き込まれて育ったバーナバスは、現当主エリザベス(ミシェル・ファイファー)と共にコリンズ家のために一族の復興を誓うのでした。

落ちぶれてるコリンズ家
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

…てこの目的(一族の復興)だけを遂行しようとする物語で良かったのにね。シンプルで。

 

不老不死になりたい精神科医ジュリア・ホフマン博士(ヘレナ・ボナム=カーター)は出てくるわ、実は赤ちゃんの頃から狼人間だった娘キャロリン(クロエ・グレース・モレッツ)は出てくるわ、カーペンターズやヒッピーなどの70年代のムーヴメントは絡めてくるわ、ミュージシャンのアリス・クーパー(本人)は出てくるわ、まるで単品でそれぞれ面白いおもちゃが部屋のそこここに散らかっている子供部屋のようにまとまりがない。

 

いや、だから何も考えずに観ないとダメだって言ってんのよ。

ヒッピーの若者らが全員バーナバスの毒牙にかかるシーンなんかは、前後のストーリーを考えに入れずにここだけ観てると結構シュールで笑えるしね。

一瞬で退場となる伝説の漁師サイラス・クラーニー役で、またティム・バートンが大好きなクリストファー・リーの無駄遣いしてるわ…とかね。

クリストファー・リー
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

 

 

かわいそうなアンジェリークは完全に被害者

まあ大方 おおかたはそんな感じで、のほほんと観ていれば楽しめないこともない映画ではあります。

 

しかし唯一看過できないのはアンジェリーク(エヴァ・グリーン)の扱い。

冷静に考えれば考えるほど、この子かわいそうなんですよ。

【ダーク・シャドウ】アンジェリーク
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

こちらの美貌のアンジェリークは、バーナバスを吸血鬼に変え、コリンズ家に呪いをかけた張本人なんですが、その事実だけで「悪者」扱いされたらたまったもんじゃないんですよね。

 

アンジェリークは幼い頃からバーナバスが大好きだったんです。

自分は使用人の娘の身分であるにもかかわらず、好きで好きでたまらなくなっちゃったんですね。

メイドのアンジェリーク
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

年頃になったコリンズ家の跡取り息子バーナバスとメイドのアンジェリークは、人知れず屋敷の片隅で情事を重ねます。

でもアンジェリークが「私を愛していると言って」と頼んでも、バーナバスは「自分に嘘はつけない」と言うばかり。

いやいや、どない思います、これ?

朱縫shuhou
ほんならヤんなや!

でしょ?!

普通そうですよね?!

助手
アンジェリークだってバーナバスの金や身分が目当てだったんじゃないの?

違いますよ!

それだけやったらフラれて自分のものにならないと分かった時点で殺しちゃったらいいじゃない。

バーナバスの両親も恋人も何の躊躇もなく殺せる魔女ですよアンジェリークは。

 

ところがバーナバスだけは殺せなかった。

 

表向きは「永遠に苦しめるため」って言ってますけど、本心は「どうしても殺せなかった」が正解だと思いませんか?

要するに女心ですよオンナゴコロ!

泣けますやんか。

 

心臓を差し出すアンジェリーク
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

その証拠に、死の間際に胸を“割って”、自分の心臓をバーナバスに差し出しますでしょ?

その時のピンクに輝く心臓の美しいことよ。

 

本当に純粋にバーナバスだけを想っていたと思うんですけど。

 

何度も何度もカラダだけ もてあそばれて、可哀想なことこの上ないのはアンジェリークの方。

弄ばれるアンジェリーク
©Dark Shadows/ダーク・シャドウより引用

アンジェリークが自分から誘惑してるにしても、本気で彼女と一緒になるつもりがないならそこは拒まんとあかんでバーナバス。男としてな。

アンジェリークも納得の上で、双方合意での火遊びやったらなんぼでも楽しんでくれたらええんやで?

でもアンジェリークは徹頭徹尾「あなたを愛してる」って言ってるやん。

 

そんな女性を もてあそんだらあかん。

 

自業自得やで自分。

 

 

映画【ダーク・シャドウ】の感想一言

朱縫shuhou

ラストでめでたくバーナバスと結ばれるジョゼットにしても、バーナバスが魔女とヤりまくってたって知ったらどうするんでしょうねえ?

 

こういう罪の意識がなくて自己擁護ばっかりする男は大概結婚しても浮気するんですよ。「あの女が誘惑してきたんや」とか言って。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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