2013年/日本/監督:是枝裕和/出演:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多、田中哲司、國村準、風吹ジュン、樹木希林、夏八木勲
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、2013年5月18日夜(日本時間5月19日未明)に公式上映された。上映後、約10分間のスタンディングオベーションが起こり、是枝監督や福山らは感極まって涙を流した。2013年5月25日(日本時間26日未明)、第66回カンヌ国際映画祭 審査員賞を受賞した。この受賞による日本国内の反響は大きく、公開日を2013年10月5日から同年9月28日に繰り上げ、公開に先駆けて9月24日から9月27日まで全国で先行上映を行った。
丸の内ピカデリー1、新宿ピカデリー他全国309スクリーンで公開され、2013年9月28日、29日の初日2日間で興収3億1,318万6,500円 動員25万3,370人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位となった。先行公開分を含む13日間で累計興収13億5,159万5,250円、累計動員は116万8,204人となり映画観客動員ランキング2週連続第1位となった。同年11月11日、アート系映画としては異例となる累計興収30億円を突破した。2014年1月発表の最終興収は32.0億円。
出典:Wikipedia
最新作にも邦画にも興味が薄い私ですが、【そして父になる】の評判くらいは知ってましたよ、はい。すごいですね、スタンディングオベーションだとか第1位だとか何億円だとか。
いずれレンタルDVDが旧作になったら観ようとは思いつつ公開から5年、とっくに旧作になってるDVDを借りてやっと観ました。
…で、なにこれ。
一体どこらへんが面白いん?
映画【そして父になる】のあらすじザックリ
出生時に病院で取り換えられた赤ちゃん達
野々宮良多(福山雅治)はエリート建築家で休みもままならない仕事人間。
お受験塾で教えられた「夏休みにキャンプに行ってお父さんと凧揚げをした」という模範回答は嘘だけど、私立の名門小学校に合格した一人息子の慶多(二宮慶多)と専業主婦でおっとりとした妻のみどり(尾野真千子)と3人で、それなりに仲良く暮らしていました。
そんなある日突然みどりが慶多を出産した病院から電話がかかってきます。
結果は病院側が恐れていたとおり。
野々宮夫婦と血が繋がった実の息子は、小さな電気屋を営む斎木家の長男・琉晴(黄升炫)であることが確実になります。
わざとらしすぎる野々宮家と斎木家の対比
高層マンションに住みピアノを習い、お受験を経て私立小学校に通うおぼっちゃま系の慶多に対し、こぢんまりした電気屋の3人兄妹の長男として育った琉晴はまるで昭和の野生児。
「本来の子供と入れ替えよう」という結論に達した勝手な大人たちの都合によって、二人は何度もお互いの家にお泊りに行くことになるのですが、その時の夕食ひとつにしてもわざとらしすぎてこっちが恥ずかしくなるくらい両家には格差があります。
貧乏の斎木家の夕食は山盛り積まれた手作り餃子。大家族お決まりの「早く食べないとなくなるよ」という弱肉強食ローカルルールももちろん存在します。
一方、お上品で裕福な野々宮家の夕食は高級すき焼き。仕事で帰りが遅い良多が一緒に夕食を食べることは滅多になく、ほとんどがみどりと二人きりの静かな食卓。
子育てに正解なんてないんです。
両親の愛情さえあればどっちがどうってこともないはずなんですけど、あからさまに貧乏でも子供達が自然体で伸び伸びと過ごしている斎木家の方が暮らしやすそうに描かれているのが 私的にはごっつサブい。
…なんなんやこの凡庸な映画は…。
「ミッションなんてもう終わりだあ~」
ある日突然こんなん言われたらどうしよって一瞬だけ戸惑いましたけど、まあ考えるまでもなく、ありえないです。絶対取り替えません。
「この先ちっとも似てこない」とか「血が繋がってない」とか、どうでもいいです。(墓とか先祖とかはどうしてもチラつきますけど…)
うちの子まだちっちゃいんですけど、たった数年一緒に暮らしただけでもそう思います。
でも自分と血の繋がった子供がどのように成長するのかも、やっぱり気にはなります。
とどのつまりはきょうだいのように仲良くなっていく子供たちを見ながら、ええ味出してる斎木家の大黒柱・雄大(リリー・フランキー)が言ったセリフが的を得ていると思うんですよ。
…「このまま」ってワケには
行かへんのかなあ~……。
雄大だけじゃなく、みどりも、雄大の妻のゆかり(真木よう子)も、子供の再トレードはせず、親戚のように暮らしていくのが一番だと分かってたはず。
そして斎木夫妻の言うとおり、病院側からは慰謝料ふんだくって、子供の将来に備える…これが最良策でしょ。
慶多が無能なのは斎木家の子供やったからや…!
優秀な俺の血を引く子供を育てたい…。
と、エゴ丸出しの浅い思考回路しかないのは良多だけ。
挙句の果てに自分の中で折り合いがついた途端に
と冗談めかしてすべてなかったことにしようとしてる…子供相手やからってどないやねんこの父親。
死ぬほど謝らなあかんとこやろ?
タイトル「そして父になる」もねえ…。
父になってないしねえ~…。
ここから劇的変わるんですかねえこの父親は…。
とりあえず福山雅治の大根演技をなんとかして
映画に入り込めない要因の一つに福山雅治の大根演技があります。
この人ってやっぱり低音ボイスは素敵なんで、【ひとつ屋根の下】のちい兄ちゃんとか、【ガリレオ】の湯川教授とか、クールにぼそぼそしゃべるようなキャラクターは合うものの、良多のように感情を丁寧に表現しなければならない役は不向きですね。
あと真木よう子の滑舌の悪さもね。
何言ってるか分からへん。
日本語字幕出しましたもん。
ミーハーじゃなくてもっとええ配役なかったんかな。
映画【そして父になる】の感想一言
斎木家の長女と母のゆかりが着ているお揃いのボーダーワンピースがかわいい!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。