1987/アメリカ/監督:ジェームズ・シャイア/出演:ダイアン・キートン、サム・シェパード、ハロルド・ライミス
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
何を隠そう私、若い頃は「キャリアを捨てて子供とのスローライフを取るなんてナンセンス!」って思ってたタイプです。
でも二児の母となった今では、妊娠と同時に退職して良かったと思っています。フルタイムで働きながら育児しているお母さんたちなんて、毎日仕事と家事と育児に追われて死にそうになってますもんね…。尊敬します。
うちは夫の協力が望めないし、私自身が高齢だし、あり得ない…。
まだまだ日本では一度築き上げてきたキャリアを捨てなければ、女性の仕事と育児の両立は難しいかも知れません。
しかし欧米では80年代からすでに女性の社会進出は著しく、ある日突然子持ちになろうが解雇されて田舎町に引っ越そうが、デキル女はデキていました!
自分にも何かできそうな気分になってくるダイアン・キートン主演の素敵な映画、【赤ちゃんはトップレディがお好き】です。
映画【赤ちゃんはトップレディがお好き】のあらすじザックリ
トップレディの元に赤ちゃんがやってきた
ニューヨークのコンサルティング会社で働くJ.C.ワイアット(ダイアン・キートン)は“タイガー・レディ”の異名を取るバリバリのキャリア・ウーマン。
結婚する気もなく子供を持つ気もなく、同居人の銀行マン・スティーブン(ハロルド・ライミス)とは愛し合ってはいるのでしょうがお互い「仕事第一」と割り切った関係。
順風満帆かに思われた彼女の人生に突然暗雲が立ち込めます。もくもく。
幼い頃に一度しか会ったことがない英国に住むいとこ夫婦が事故でなくなり、身寄りのなくなった一人娘のエリザベスを引き取ることになるのです。
「一度しか会ったことないいとこの子供」って…他人の子やん。
いとこ夫婦も若かったやろうに、他に一切身寄りがないって、そんなことありえるんかな?
しかもJ.C.はバリキャリ設定のはずなのに、英国の福祉管理局からの電話の内容をきちんと確認せずに相続を承諾してしまうという…これが社運を賭けた重大取引の電話やったらどないすんねん。
まあそこら辺はコメディってことで…。
いさぎよい同居人がリアリティありすぎ
困ったJ.C.は一度はエリザベスを里親紹介施設に連れていきますが、変な家族が引き取りに来て後ろ髪を引かれ断念。
それならばとベビーシッターを募集して面接をしますが、そこにもやってくるのはなぜか変な奴ばっかり。
いいですねえ~この80年代コメディ感。
こんな変な奴ばっかりくるワケないやん!
とツッコミつつ、いきなり子持ちになってしまったJ.C.に理解を示さず「俺はちょっと…無理」と家を出ていくスティーブンの潔さには正直びっくりしました。
…こ、ここは急にリアルなんやな…。
どんな状況でもデキル女はデキル!
すっかり“タイガー・レディ”とは程遠い「ママ」になってしまったJ.C.は、重要ポストから外され退社を余儀なくされます。
退職金でも使ったんでしょうねえ、憧れだった田舎の果樹園付きの一軒家を買ってエリザベスを連れて引っ越すJ.C.。
でも田舎での生活は理想とは程遠く、家は修理箇所だらけの欠陥住宅だわ金はなくなるわすることないわ、ひたすら果樹園で取れたりんごでエリザベス用のベビーフードを作る毎日…。
心労(?)でぶっ倒れて運び込まれた先の動物病院では獣医に向かって
と八つ当たりするという醜態をさらす始末。
ベビーフード業界に新風が!
ちょっと今はどん底にいらっしゃいますけど、ニューヨークで女だてらに重役のイスに座っていたJ.C.はやっぱりタダ者ではありませんでした。
作りすぎたベビーフードの販売に目をつけ「カントリー・ベビー」と名付けて商品化。小さな田舎町から少しずつ流通経路を拡大し、雑誌や新聞で紹介されるまでに成長させ、ベビー・フード業界に一大ブームを巻き起こします。メディアに紹介される時にはもれなくエリザベスも一緒。
まさかの、仕事と育児の完全両立!
本当の意味でやりがいのある仕事を終え、まだ明るいうちに自宅に戻りエリザベスに話しかけるラストシーンがなんとも言えない。
これが欲しいよね?
みんな子供とのこの時間が欲しいのよ。
でも子供ほったらかして働かなくちゃ食うていけないのよ、トホホ…。
映画【赤ちゃんはトップレディがお好き】の感想一言
こんな大ブームを起こすことは無理でも、子供との時間を大切にしつつお金の心配をせずに生きていけたら本当に素晴らしいなと憧れ、どこからともなく力が湧いてくる映画です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。