注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

中学生から大学生くらいの男ってなんであんなにアホなんですかね。
え?
アホちゃうって?
いやいやアホですよ、だっておっぱいのことしか考えてないもん。
もし「私の彼氏(夫)は違う!」って思った女性がいたら、試しに今度訊いてみてください。
「学生時代っておっぱいのことばっかり考えてた?」って。
九分九厘「うん」って言うと思いますよ。
もし否定するようだったら本日の映画【愛の狩人】を彼と一緒にご覧になってみてください。
気が大きくなって正直に自分の嘘を白状するとともに、懐かしい学生時代の思い出を語ってくれることでしょう。
映画【愛の狩人】のあらすじザックリ
ちぐはぐな親友同士の2人の肉体関係について
【卒業(1967)】のマイク・ニコルズ監督による濃密な肉欲劇場。
1967年/アメリカ/監督:マイク・ニコルズ/出演:ダスティン・ホフマン、アン・バンクロフト、キャサリン・ロス、マーレイ・ハミルトン、ウィリアム・ダニエルズ、エリザベス・ウィルソン、ブライアン・エイヴリー、バック・ヘンリー/第40回[…]
この4年前に公開された【卒業】で縁のあったジャック・ニコルソンとアート・ガーファンクルが主演しています(ジャック・ニコルソンは【卒業】のベン役のオーディションに落ち、アート・ガーファンクルはポール・サイモンとのフォークデュオ「サイモン&ガーファンクル」として【卒業】に楽曲提供してる)。
ジャック・ニコルソン扮するジョナサンは女をおっぱいとしか思っていない典型的なアホのプレイボーイ。
反対にアート・ガーファンクル扮するサンディはパーティで気に入った女の子に声もかけられないような奥手の真面目少年。

まるでタイプの違う2人は、大学の寮のルームメイトであったことから仲良くなります。
おっぱいはデカけりゃデカい方がいいだの、脚が綺麗だったらいいだの、お互いの女性の好みを語り合う冒頭の数分間はアホそのもの。
すごい映画ですよ。
タイトルからして「性交」を意味する「Carnal Knowledge(肉体の知識)」ですから。邦題は【愛の狩人】なんて美しく変換されていますけど。
ただジョナサンとサンディの初体験から40歳までの女性遍歴が描かれるだけなんですよこれ。それなのにいちいちリアリティがあるから無茶苦茶のめり込んでしまうんです。
ジョナサンは結婚はせず色んな女とヤりまくることを信条とするプレイボーイで、なんやったら親友と豪語するサンディの恋人スーザン(キャンディス・バーゲン)の初体験を奪うという下衆っぷりを発揮したりします。もちろんサンディには内緒。
彼氏の親友だと認識しているジョナサンとあっさり寝てしまうスーザンもスーザンなんだけどね。

思えばこの時、「俺かサンディかどちらか選べ」とジョナサンに迫られたスーザンがサンディを選んでしまったことで、ジョナサンのその後の女遊びに拍車がかかったと思えないこともない。
それにしても寝た女の数を武勇伝みたいに語り出すから男ってホントばか。
一途だったサンディですら、「初めての女」であるスーザンと結婚して子供をもうけたあとも、ジョナサンの手引きで外に女を作ってる。40歳頃に付き合っている何人目かの恋人ジェニファー(キャロル・ケイン)にいたっては、最初にスーザンに恋した時みたいにもうメロメロ。

何やってんねんホンマ。
まだ童貞だった学生時代、大学の寮で「死ぬ前に一回だけ!」くらいの勢いでスーザンに迫っていたおのれが懐かしいわ。

おっぱい、名演…ド迫力のアン=マーグレット
かねがね「結婚はしない」と言っていたジョナサンをついに観念させた強者は、Dカップの女優崩れボビー(アン=マーグレット)。

アン=マーグレットと言えば【ラスベガス万才】でエルヴィス・プレスリーと、【シンシナティ・キッド】でスティーブ・マックイーンとそれぞれ共演して60年代を席巻した「歌って踊って演じられる」三冠女優。
「プレイボーイのジョナサンを勝ち取った」と言えば聞こえはいいけど、ボビーとて彼と結婚するまでには険しい道のりを往かねばなりませんでした。
そもそも付き合って二週間経った頃に、ジョナサンはこんな提案をしてるんですね。

ここらでひとつ取り決めをしとこか。最初からこれを決めとかへんからみんなおかしなるんや。
ええか、俺は結婚はせえへん。
これは待っても待っても変わらへん。了承でけへんねやったら終わらせた方がええ、分かるか。
男性側のこの言い分も分からんでもないんですけどね。結婚を避けようとする男が多い中、最初に言ってくれるだけマシってなもんですよ。
しかしこの時点でボビーは29歳。
そんなこと言われても、もう最後の恋かも知れないと思って同棲を始めたのに、「じゃあいいです」って出て行ったりできませんよね。このまま一緒に暮らしていればもしかしたらジョナサンの気も変わるかも…って言う希望も捨て切れないし。

ジョナサンと暮らすうちに華やかだったボビーがどんどんしおれてしまう姿がいたたまれません。
ジョナサンてプレイボーイの割に日本で言う“亭主関白”で、ボビーに仕事を辞めさせて、家のことだけやってろって強要するんですよね。ボビーが気晴らしに外出して電話に出なかったりしたらブチ切れる。
「何が不満や!」って怒鳴られて「することがない!」って怒鳴り返すボビーが鬼気迫ります。
つらいわこんなの。
自殺未遂までしてようやくジョナサンと一緒になれたボビーだけど、その後幸せになれたとは到底思えませんよホントに。

しかしジャック・ニコルソンは下衆の役がよくハマる。
恋人を罵る姿が最高にムカつく。
映画【愛の狩人】の感想一言

40歳やそこらで勃たなくなるジョナサンに「ざまあみろ」って思えるラストが痛快!
男性と女性でかなり感想が変わってくる映画だと思うんで、パートナーと観てみると面白いと思います。
男性がゲラゲラ笑ってる時に傍らを見ると女性がムスッとしてたり、反対に女性が笑ってると男性が凹んでたりするかも知れませんよ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。