1986年/アメリカ/監督:エイドリアン・ライン/出演:ミッキー・ローク、キム・ベイシンガー、マーガレット・ホイットン、ドワイト・ワイスト、クリスティーン・バランスキー、カレン・ヤング
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

【フラッシュダンス】、【危険な情事】のエイドリアン・ライン監督作。
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もともとはTVCMを手掛けるイギリスの映像作家であったエイドリアン・ライン。
サディスティックな愛に溺れる男女を描いた本日の映画【ナインハーフ】でも彼らしい独特の映像感覚が冴えわたります。
タイトルの【ナインハーフ】とは、二人が愛し合った期間「九週間半(9½ Weeks)」を指します。
映画【ナインハーフ】のあらすじザックリ
「氷」といえば【ナインハーフ】
ニューヨークの画廊で働くエリザベス(キム・ベイシンガー)は、夫と別れて間もないバツイチ美女。
エリザベスはある日、同僚のモリー(マーガレット・ホイットン)と訪れた中華街でウォール街のヤンエグ(Young Executive=若い経営者、青年実業家を指すバブル用語。死語)ジョン(ミッキー・ローク)と出会います。

ひと目で惹かれ合った2人はすぐさま恋愛関係へと発展。エリザベスは優しい笑顔の裏にあるジョンのサディスティックな性癖に囚われ逃れられなくなっていくのです。
なにしろジョンは自分の恋人をいじめるのが大好き。
その内容は子供のいたずら染みたものから犯罪レベルのものまで、多岐に渡ります。
ジョンの過去はクライマックスまで描かれも語られもしませんから、ジョンがエリザベス以外の恋人にも同じように接していたのかは分かりません。分かりませんけど、なにしろジョンは私生活に刺激を求めるヤンエグ様。まあ十中八九これまでも「Mっ気のありそうな女」を探しては調教して飽きたら捨てるということを繰り返していたんでしょう。

このジョンの性癖にガッツリ堕ちてしまったエリザベス。
観覧車に置き去りにされたり、ベッドで目隠しをされたり、まあこの辺まではお茶目なカップルがイチャついてるわと思えるレベルですが、宝飾店でネックレスを盗めと命令されたり床に落ちた金を四つん這いで拾えと強要されたりするのを受け入れ始めてしまうともう末期。調教完了寸前。
完璧なサディストとマゾヒストのカップルであればこれで成立するんだろうけど、エリザベスにはそこまでのMっ気はなくて、ただジョンを愛してるだけ。

それなのにサディズムがとどまるところを知らないジョンが娼婦を呼んで自分の前でセックス・ショーを始めた日にゃああなた、普通に嫉妬に狂うし、それでもジョンを愛してる自分に腹は立つし、頭がおかしくなっちゃうわいな。

何をされようが最終的にはどうしてもジョンを受け入れてしまうエリザベスと、そんなエリザベスを見てますますサディズムをエスカレートさせるジョン。
タイトルは【ナインハーフ】なんですから、大半の視聴者は「二人の恋は九週間半で終わるのだろう」と予想がつくでしょう。
しかしいったいエリザベスはこの依存的な恋をどうやって終わらせるのか。

セクシーさばかりに目を奪われがちですけどプロットもしっかりしてるいい映画です。
だれもがやってた「ナインハーフごっこ」
ところで、巷で「【ナインハーフ】と言えば“氷”」と言われるのはなぜだかご存知でしょうか?
これはね、ジョンの性的倒錯のひとつ、「目隠しした女性(エリザベス)の口や肌に氷を這わせる」に由来しています。

性的倒錯とまでは言いませんけどね、こんなもん当時みんな真似してやってましたから。「ナインハーフごっこ」言うて。
「【ナインハーフ】と言えば“蜂蜜”」も同様です。でもこれは真似しにくいんですよ、部屋中ベッタベタになっちゃいますから。掃除が大変。
その点氷は取り入れやすいっすよ。
てか再視聴が久しぶり過ぎて氷と蜂蜜のシーンしか覚えてなかった。

映画【ナインハーフ】の感想一言

若い人は「ミッキー・ローク」って聞いてもピンと来ないんでしょうね。全盛期(1980年代)はその名前だけで女性を湿らせちゃうほどのセクシー俳優だったんですよ?(ホンマか)
あ、現在の姿を検索すんのはやめましょうね、顔が全然違いますから。
私は特に【ナインハーフ】の時の彼のことを指して「ミッキー・エローク」と呼んでいます。
※ミッキー・ロークは1991年になぜかボクサーに転身し、そのあと整形手術をしています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。
















