【オペラは踊る】マルクス兄弟

映画【オペラは踊る】あらすじと観た感想。お涙頂戴グルーチョ・マルクス

1935年/アメリカ/監督:サム・ウッド/出演:グルーチョ・マルクス、チコ・マルクス、ハーポ・マルクス、マーガレット・デュモン、キティ・カーライル、アラン・ジョーンズ、ウォルター・ウルフ・キング、シグ・ルーマン

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

【オペラは踊る】マルクス兄弟
©A Night at the Opera/オペラは踊るより引用

チャールズ・チャップリンバスター・キートンほどマルクス兄弟を好きではない私ですが、本日の映画だけは面白くて爆笑しました。

これが最後の大物ラスト・タイクーンと呼ばれた早世の天才アーヴィング・タルバーグのプロデュース力によるものなんだとしたら本当に凄い。

 

細かい説明は省きますが、この映画はマルクス兄弟がパラマウント社からMGM社へ移籍して初めての作品です。

この時移籍先のMGMにいたのが敏腕プロデューサー、アーヴィング・タルバーグで、彼はこれまで出る映画出る映画ナンセンス・ギャグだらけで好みが分かれるものばかりだったマルクス兄弟を正統派ラブストーリーの下地を持った映画に出演させることによって、より光らせることに成功しています。

 

アーヴィング・タルバーグの半生についてはロバート・デ・ニーロ主演で【ラスト・タイクーン】として映画化もされていますから興味のある方はご覧になってみてください。

ただ残念ながらこの映画はタルバーグのロマンスに重きをおいているため、彼の偉業について深く知ることはできないんだけどね…。

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マルクス兄弟の本領はこうやって発揮させればよかったのかと目から鱗のギャグ映画、【オペラは踊る】です。

 

映画【オペラは踊る】のあらすじザックリ

イタリアのミラノで大富豪の未亡人をたらしこみオペラのアメリカ巡業の資金を手に入れた詐欺師ドリフトウッド。一座を率いて意気揚々とアメリカ行きの船に乗り込んだが、そこには無名歌手のひと癖ありそうなマネージャーと助手が入り込んでいて大騒動になる。

オペラ歌手同士の恋愛を成就に導くマルクス兄弟

さてはて、【オペラは踊る】がパラマウント時代のマルクス兄弟の映画と何がそんなに違うのかって言いますと、なんと【オペラは踊る】には、ストーリーがあるんですよ。

今まではなかったのかって?

う~ん…、少なくとも私は【我輩はカモである】も【けだもの組合】も、「コントを見てる」としか思えませんでした。すみません。

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【オペラは踊る】ではねえ、主役は当然チコハーポグルーチョのマルクス兄弟なんだけど、物語のメインはローザ(キティ・カーライル)とリカード(アラン・ジョーンズ)という2人のオペラ歌手のロマンスなんです。

【オペラは踊る】マルクス兄弟
©A Night at the Opera/オペラは踊るより引用

引く手あまたの人気歌手ローザと、実力はあるものの中々芽が出ないリカード。そしてローザに横恋慕するスター歌手ラスパリ(ウォルター・ウルフ・キング)。

こんな風に完璧に役者が揃った上で、彼らの周囲をマルクス兄弟がチョロチョロするという演出がなされています。

主役には絶対向かないグルーチョ・マルクス

放っておけば息つく間もなくオモロいことを言い続けられるけど全面に押し出すと収拾がつかなくなる芸風のグルーチョを、敢えてサブ(サブでもないけど)に持っていくだけでマルクス兄弟の映画がこれほど激変するものかと驚いたものです。

これまでの映画よりグルーチョの出番は減っているけど明らかに面白い。

【オペラは踊る】マルクス兄弟
©A Night at the Opera/オペラは踊るより引用

しかもこれまではナンセンス・ギャグを連発するただの変態だったグルーチョが、ちょっとだけ人情に触れたりもする。

リカードと離れ離れになって落ち込んでいるローザに「特効薬や。効き目は二週間」と言ってリカードからの愛の手紙を渡すシーンなんてちょっと泣けるもんね。

【オペラは踊る】マルクス兄弟
©A Night at the Opera/オペラは踊るより引用

よもやグルーチョの挙動で泣かされるとはよ。

 

定番のチコのピアノ演奏とハーポのハープ演奏の塩梅あんばいも完璧。

【オペラは踊る】マルクス兄弟
©A Night at the Opera/オペラは踊るより引用

「マルクス兄弟最高傑作」で間違いないです。

映画【オペラは踊る】の感想一言

【オペラは踊る】マルクス兄弟
©A Night at the Opera/オペラは踊るより引用

朱縫shuhou

朱縫shuhou

「ドリフターズ」で言えばいかりや長介に当たるマーガレット・デュモンの出番が控えめだったのが唯一惜しいところでしょうか。
グルーチョ・マルクスにけちょんけちょんにやられてはコッソリ肩をすくめるのが好き。
マーガレット・デュモンの方がグルーチョよりも8つも歳上で、私生活でもパートナーでも何でもないんだけど、2人の掛け合いは余りにも息ピッタリすぎるからいっそ夫婦であって欲しかったくらいです。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

マルクス兄弟オペラは踊る(字幕版)

朱縫shuhou 天衣無縫に映画をつづっている人

朱縫shuhou

「天衣無縫」と「温故知新」を信条として、主に古い洋画を好む映画好き。様々な映画を観たいのにホラーだけは怖くて観られない可哀相な初老。

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