1979年/オーストラリア/監督:ジョージ・ミラー/出演:メル・ギブソン、ジョアン・サミュエル、スティーヴ・ビズレー、ヒュー・キース・バーン、ジョフ・パリー、ティム・バーンズ、ロジャー・ワード
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

本日の映画はジョージ・ミラー監督とメル・ギブソンの出世作である【マッドマックス(1979)】。
1980年代、日本中に世紀末ブームを巻き起こした少年漫画「北斗の拳」の元ネタになった映画…の、前作。シリーズ元祖。「北斗の拳」の直接の元ネタは本日の映画の続編、【マッドマックス2】だと思われます。
参考 「北斗の拳」公式サイト
「マッドマックスシリーズ」より「北斗の拳」の方が好きな私的には【マッドマックス2】は「北斗の拳」のスピンオフ。どっちかってーと漫画寄りな続編(個人の感想です)と違ってまだまだ“世紀末救世主伝説感”が薄い初代は純粋に「『北斗の拳』とは別の映画作品」として楽しむことができます。

しゃあないやん。「北斗の拳」めっちゃおもろかったんやもん。
あべし!!
映画【マッドマックス(1979)】のあらすじザックリ
「北斗の拳」を彷彿させる世界観
すみませんねえ【マッドマックス(1979)】の記事やのに北斗の拳北斗の拳言うて。だって好きなんやもん。
ひでぶ!!
もうええか。

【マッドマックス(1979)】は現在もなおカルト的な人気を誇るアクション映画の傑作です。
舞台は正義も秩序も崩壊した近未来のオーストラリア。広大な土地を我が物顔で走り回るのは凶悪な暴走族。司法省は一応あるけどまったく機能しておらず、特殊警察が彼らを捕まえたところで被害者が(報復を恐れて)名乗り出ないから不起訴(=無罪放免)になってしまうような世界観。

怖いよ秩序崩壊は。
実際にこんな世界になったらシャレならんよ?
「ケンシロウかっこええ」言うてる場合ちゃうよ?(まだ言う)
特殊警察マックス VS 暴走族(トーカッター一味)
ナイトライダー(ヴィンス・ギル)なる凶悪犯が新米警官を殺して奪ったパトカーで「今年に入って57人死んでる危険道路」を逃走中。
のっけからナイトライダーの逃走劇は笑わせてくれます。


どけどけおらおらー!
俺はナイトライダーやー!
俺らは車に乗って生まれてきたんやー!
誰も俺に追いつかれへんやろぎゃははははは!!
ナイトライダーと助手席のバカ女は終始ゲラゲラ笑いながら追ってくる警察を振り切って暴走。
警察も警察です。ナイトライダーを取り逃がしたばかりか自分達がひっくり返って大惨事に。

ザマミロあほども!
俺は火の玉やー!
自由に向かってまっしぐらやー!
ぎゃははははは!
ますます調子に乗ってアクセルを踏むナイトライダー。
ここで登場するのが【マッドマックス(1979)】の主人公、マクシミリアン・“マックス”・ロカタンスキー(メル・ギブソン)。

ナイトライダーの正面からアクセル全開で躊躇なくツッコんでくるマックスをかろうじてかわしたものの、ナイトライダーの顔面からはみるみる血の気が引いてゆきます。



あかんねん。
俺はもうあかん。

ブルブル震えてなんやったらベソまでかいちゃうナイトライダー。
おーい火の玉~。どないしたんや~。
マックスにびびったナイトライダーはハンドル操作を誤り車ごと大破。
ナイトライダーが属していたトーカッター(ヒュー・キース・バーン)率いる暴走族は、仲間の死を知り、警察への報復を誓います。
今はどうなのか分からないけど、私の世代の熱心な【マッドマックス(1979)】ファンがしきりに真似するシーンがあるのでご紹介しておきましょう。
ナイトライダーを悼んだトーカッターのセリフです。

奴の名は……ナイト……ライダー……!
奴を思い出せ……!
夜空を見上げるたびに………!!

ひょーっ!
かあっこいいーっ!
冗談抜きで、【マッドマックス(1979)】ファンの8割はこのシーンのセリフを全部言えるんじゃないかと思いますね。私の周りだけでもこのような熱心なファンが大勢いるんですよ困ったことに。トーカッターを演じたヒュー・キース・バーンの存在感と狂気に圧倒されるのは分かるけど、モノマネ付きで何回もこのセリフ聞かされるのも迷惑な話ですわ。
覚えてしもたしやな。
妻子を傷付けられマッドなマックスが誕生
警官殺しの凶悪犯ナイトライダーの駆除には成功したものの、これは復讐の連鎖の始まりでしかありませんでした。
マックスはフィフ隊長(ロジャー・ワード)率いる特殊警察部隊のエース。賢くて運転技術もクソ度胸もある。相棒のグース(スティーヴ・ヴィズレー)は短気なところが玉にキズだけどマックスは滅多なことでは冷静さも失わない。

グースがトーカッター一味に惨殺されても家族への想いとフィフ隊長の説得でなんとか怒りを抑え込んだマックスでしたが、妻子を傷付けられついに爆発。

ここに復讐の鬼と化したマッドなマックスが誕生するわけですわ。
マッドなマックス⸻そう、マッドマックスがね。


ちなみにマックスの息子スプロッグ(ブレンダン・ヒース)は殺されるものの、妻のジェシー(ジョアン・サミュエル)は重体ながら生きてはいます。
まあそれも“かろうじて”という感じですよ。続編の【マッドマックス2】でやっぱりジェシーは死んでますから。
映画【マッドマックス(1979)】の感想一言
おちょけて書いたんでイロモノの娯楽映画と取られてしまうと申し訳ない。
CGに頼らないカーアクションも当時の技術としては際立っていましたし、作品の根底には秩序崩壊や復讐の連鎖といった普遍的なテーマが流れています。警察だったはずのマックスが法を犯して復讐者へと変貌するラストは爽快ではあるけど衝撃的でしたよ。
この正義と悪の境界が消え失せてしまうラストが次作【マッドマックス2】や「北斗の拳」(まだ言うとる)の一層荒廃した救いのない世界観へとつながるんですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。