【キャリー(1976)】

映画【キャリー(1976)】あらすじと観た感想と血まみれシシー・スペイセク

1976年/アメリカ/監督:ブライアン・デ・パルマ/出演:シシー・スペイセク、パイパー・ローリー、ベティ・バックリー、ウィリアム・カット、ジョン・トラボルタ、ナンシー・アレン、エイミー・アーヴィング、P・J・ソールズ

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

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彼の小説を原作とする数ある映像化作品の中でも特に高い評価を得ているのが本日の映画、【キャリー(1976)】

父親が整形外科医だったブライアン・デ・パルマ監督の目には、血液が“綺麗”に映ったと言います。

道理で、だから血に始まり血に終わるんか。

 

甘い青春の香りをちょっぴり利かせたモダン・ホラーにテレキネシスを融合した贅沢な映画。

2013年にはクロエ・グレース・モレッツ主演でリメイクされています。

 

 

 

映画【キャリー(1976)】のあらすじザックリ

女子高生キャリー・ホワイトは気弱で内気な性格と冴えない容姿から、いつもクラスメイトたちからいじめを受けていた。ある日の体育の授業後、彼女はシャワーを浴びている最中に初潮を経験し、狂信的なキリスト教信者である母マーガレットから月経についての話を聞かされていなかったためにパニックを起こす。

 

 

キャリーはいじめられっ子、で、テレキネシスの持ち主?

高校生のキャリー・ホワイト(シシー・スペイセク)は、冴えない容姿と地味なキャラクターのため学校でいじめに遭っています。

ある日の体育の授業後のこと。シャワーを浴びている最中にキャリーが出血。

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

なんのことはない、ただ生理が来ちゃっただけなんですけど、驚くべきことにキャリーは今出血したこの瞬間まで初潮も生理も知らなかったんです。

いきなり前知識もなく自分の体から流れ出る血を見たキャリーは大パニック。

キャリー
誰か助けて!

裸で錯乱するキャリーを見た他の女生徒たちはシャワー室に備え付けてあるナプキンをキャリーに投げつけて大喜び。

女生徒たち

みんな!キャリーが生理になったってよ!

ナプキン投げてあげてー!

きゃははは!

朱縫shuhou
(……エライ低レベルな高校生やな)

ひとりとして友達のいないキャリーが校内で唯一頼れるのは女性体育教師のコリンズ先生(ベティ・バックリー)だけ。

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

こんな鬱屈した生活の中で、キャリーは自分がテレキネシスを持つ超能力者であることに気付きます。強く念じれば手を触れることなく物体を動かすことができたりする、アレです。

朱縫shuhou
「いじめられっ子」と「超能力者」のコンボって斬新やな。

…いやそんなことないか、いじめられて溜まった負の感情が秘めたる超能力を呼び覚ますとか、常人には理解できない超能力のお陰でいじめられるとか、「いじめられっ子」と「超能力者」の親和性って結構高いのかも。

 

この能力がのちの惨劇を招く引き金になるのです。

 

狂信的にキリストを崇拝するパイパー・ローリー

そもそもどうしてキャリーが高校生まで生理のことを知らなかったかというと、キャリーの母親マーガレット(パイパー・ローリー)に問題があるんです。

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

夫に逃げられた(キャリーはもちろん町じゅうの人が知る事実らしい)マーガレットは狂信的なキリスト教徒。性交渉はおろか男女交際も生理ですらも汚れていると信じていて、当然キャリーに初潮や生理について教えることもありませんでした。セックスはともかく生理なんかどないせえっちゅうねん。

シャワー室で出血した日、家に帰ったキャリーが生理のことを母親に伝えると、母親は(なぜか)怒り狂ってキャリーを叩きのめします。「やましいこと考えてるから生理がくる」?んなワケあるか。

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

おっそろしいんですよこの母親が。言うてること無茶苦茶なのに、ちょっとでもキャリーが口応えしようもんなら折檻折檻ですわ。

大体性交渉が汚れた行為やって言うてるけど、ほんならお前はどないしてキャリーを授かったんやっちゅうねんねえ?

まあキャリーを授かった理由については作中で母親自ら明かしてくれるんですけども。

 

このイカれた母親を演じたのは【ハスラー(1961)】のヒロイン役が美しかったパイパー・ローリー。

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美しいのにただのお飾りじゃなくて汚い役も悪役も ってくれるから好きです。

 

映画【キャリー(1976)】の代名詞シシー・スペイセク

そしてパイパー・ローリーに負けず劣らずの圧巻の演技で映画【キャリー(1976)】そのものの代名詞となったのがシシー・スペイセク。

キャリーと言えばシシー・スペイセク、シシー・スペイセクと言えばキャリー。

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

生まれて初めて母親に逆らって参加したプロムパーティでのキャリーは、これがあの地味ないじめられっ子と同一人物だとは信じられないほどにキュートで華やかな女の子に変身します。

それがですよ。

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

テレキネシスを爆発させるラストでは悪鬼ですよ悪鬼。地獄の閻魔。

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

確かにこの時のキャリーは怖いんだけど、ここまで映画を観てきた観客にはキャリーの抑圧された感情が爆発していることが痛いほど伝わってきます。

観客は悲しいような悔しいような非常に複雑な気持ちで悪鬼と化したキャリーが引き起こす惨劇を見守らなければなりません。

それもこれも“キャリー”という難役を見事に演じてくれたシシー・スペイセクありき。

 

ホラー映画でありながら深く感情に訴えかけてくる映画です。

 

 

映画【キャリー(1976)】の感想一言

朱縫shuhou

いじめはあかん。家庭内虐待もあかん。抑圧したらどんなカタチであれいずれ爆発するんですって。

抑圧された何かが爆発していじめたヤツ単体に仕返しするならまだいいけど、抑圧された側がキャリーみたいにテレキネシスを持ってないとも限りませんやん。超能力者だった場合は映画みたいな無差別大量殺人に繋がりますよ。

そうでなくてもなにがなんでもいじめはあかん!

おい聞いてんのかジョン・トラボルタ

【キャリー(1976)】
©Carrie/キャリーより引用

ジョン・トラボルタは女子のリーダー的存在クリス(ナンシー・アレン)の色香に惑わされて「キャリーいじめ」に加担するアホのビリー役で出演しています。

 

 

 

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