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【愛と追憶の日々】混乱するわ!原題&似通った邦題について考察

ヒューマン
 20秒で読める概要とあらすじ

1983年/アメリカ/監督:ジェームズ・L・ブルックス/出演:シャーリー・マクレーン、デブラ・ウィンガー、ジャック・ニコルソン、ジェフ・ダニエルズ/第56回アカデミー作品・監督・主演女優・助演男優・脚色賞受賞

幼い頃に父親を亡くし過干渉な母親オーロラと二人きりになったエマ。オーロラは大学講師の夫フラップが気に入らないという理由でエマの結婚式も欠席するような母親だったが、そうこうしながらも二人はなんでも相談し合える仲の良い親子。3人の子供の母親となったエマはある日、病院で医師から検査を勧められる。

※このブログはネタバレしようがしまいが気にせずただ映画について書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

えっと、

あれですよ、第56回アカデミー賞獲ったやつ。

「愛の…」…ほれほれ、あれあれ。

…いやちゃうちゃう、それはこれ。

ロバート・レッドフォードとメリル・ストリープ

©Out of Africa/愛と哀しみの果てより引用

1985年のね。ロバート・レッドフォードメリル・ストリープのね。いやこれもええ映画ですけども。

 

ちゃうんですよほら、デブラ・ウィンガーがヒロインで出てるやつ…

…いやちゃうって、それはこ~れ!

リチャード・ギアとデブラ・ウィンガー

©An Officer and a Gentleman/愛と青春の旅だちより引用

1982年ですね。まあこの時のデブラ・ウィンガーの健康的な美しさったらないですけども。

 

ちゃいますって!シャーリー・マクレーンジャック・ニコルソン出てるやつ!

朱縫shuhou

そうそうこれこれ~。

ジャック・ニコルソンとデートする羨ましいシャーリー・マクレーン

©Terms of Endearment/愛と追憶の日々より引用

…しかし近い年代で似た邦題多過ぎ…。

【愛と追憶のセレナーデ】てフランス映画もありましたね。【愛と追憶の日々】なんか【愛と青春の旅だち】でデブラ・ウィンガーが一躍人気者になったから無理やり寄せてきてる感バリバリ。

原題と直訳はどうなんよ。全部似通ってるワケ?

邦題原題直訳
1982【愛と青春の旅だち】【An Officer and a Gentleman】役員と紳士
1983【愛と追憶の日々】【Terms of Endearment】愛着の条件
1985【愛と哀しみの果て】【Out of Africa】アフリカから

おお。

素晴らしい。原題も直訳も全然ちゃうやん。

 

しかし逆に邦題考える人の職人芸を垣間見たわ。

普段は「変な邦題つけんな!」ってキレまくってる私ですが、この3つに関しては脱帽。だって【アン・オフィッサー・アンド・ア・ジェントルマン】とかそのまま付けられてもなんのこっちゃか分からんことになってましたもんね。

朱縫shuhou
 【役員と紳士】?は? 

って。

 

いやあ~【愛と追憶の日々】でよかった。

 

 

ごく普通の母と娘の物語

愛しい娘の様子が気になって5分おきにベビーベッドを確認しに行っては寝ている赤ん坊が死んでると思い込んで揺さぶり起こし、ちゃんと生きていて泣く姿を見ると安心して部屋を出ていく自己中心的な若い母親…。

寝ているエマをたたき起こすオーロラ

©Terms of Endearment/愛と追憶の日々より引用

その母親オーロラ(シャーリー・マクレーン)の依存的で自分本位な性質は赤ちゃんだった一人娘のエマ(デブラ・ウィンガー)が成長しても少しも変わらず、思春期にはエマに「家を出てママの側を離れたい」と思わせるほど。

 

ちょっとオーロラは行き過ぎですけど、まあ言うても「ちょっと」です。

一人娘なんて死ぬほど可愛がるでしょう。しかもオーロラは若くして夫と死に別れてるんで、娘とたった二人きり。エマが学生時代「門限23時よ!」とオーロラに怒鳴られてますけど、「え、結構遅いやん」って思いましたし。

お国柄もありますかね、私なんか娘が高校生になったら門限18時やわ。

 

別れては付き合ってを繰り返すカップルみたい

早くオーロラから離れたかったエマは大学講師のフラップと結婚してさっさと家を出て行ってしまいます。

新婚さんいらっしゃいのエマとフラップ

©Terms of Endearment/愛と追憶の日々より引用

「やれせいせいした~!」と言ってはいるものの、何があろうとオーロラからの電話には必ず出るエマ。一切縁を切るなんてことはありません。エマ達家族が経済的に困窮している時にオーロラに金の工面を断られたとしてもです。

オーロラの隣家に住む元宇宙飛行士のギャレット(ジャック・ニコルソン)との恋愛相談も聞き友達のようにアドバイスをし、そしてエマ自身もフラップの浮気が決定的になった時には子供達を連れて実家に戻ってきたりします。

ギャレットとオーロラの馴れ初め

©Terms of Endearment/愛と追憶の日々より引用

早くに家を出たのは正解やったんでしょうね。

それも新婚当初は実家の近くに住んでいたエマは、フラップの転勤でさらに遠くに引っ越すことに。この親子の場合、これくらい物理的な距離があった方が逆に愛着が深まっているような気がします。いつまでもべったり一緒に暮らしているとそれこそ病的に共依存が酷くなってたかも知れません。

 

 

ごく普通の家族に深刻な運命が降りかかる

普通ならこのまま年月を重ねて、おばあちゃんであるオーロラから順番に安らかに死を迎えていく訳ですが、エマの体を蝕む病魔のせいでこの家族の順番は狂ってしまいます。

病魔の名は乳がん。

 

母親の過干渉にも夫の浮気にもめげず3人も子供を育てる気丈なエマがみるみる弱っていき、「子供達を残していくことだけが心配で…」と涙を流す姿は私にはもう見えません。涙で。

自分の最期を悟ったエマが子供達を病室に呼んで話をする場面なんてもう全然見えません。涙で。

病室に子供達を呼ぶエマ

©Terms of Endearment/愛と追憶の日々より引用

エマは泣かずに子供達と向き合い話をします。

大事なことを伝えます。

「愛してるわ」とも言いますが、それは普通のこと。親であれば当然のこと。

エマは続けて、自分に反抗的な長男と昔の自分を重ね、長男に向かって言います。

エマ
あなたはママのことを愛してる

いくらママのことを嫌っているふりをしても分かってる

 

あなたはママのことが好きなのよ

 

思春期に反抗的であっても時が経てばいずれ、どれだけ親が大事で愛していたのか分かるものです。でもその「時間」が足りない子供達に、「親を愛していること」を親自身が完全に肯定することによって教えようとしています。

 

続編の視聴は…いいや

【愛と追憶の日々】にはエマが亡くなった後の続編【夕べの星】という映画があるのですが、私は一生観たくないと思っています。

病床のエマを見てもエマの葬式に参列しても一切涙を見せなかった長男が、このエマの最後の言葉を聞いてどのように成長したのかは興味がありますが、それに答えはいらないんです。

子供達が成長した姿を色々想像してみるのが楽しいんで。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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ヒューマン
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「天衣無縫」と「温故知新」を信条として、主に古い洋画を好む映画好き。
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