1962年/アメリカ/監督:ジョン・フランケンハイマー/出演:フランク・シナトラ、ローレンス・ハーヴェイ、ジャネット・リー、アンジェラ・ランズベリー、ジェームズ・グレゴリー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
東西冷戦時代に東側の操り人形(暗殺マシン)となるよう洗脳されてしまったアメリカ兵と、自分たちが洗脳されている事実にいち早く気付き東側の陰謀を阻止しようとする上官を描いた物語。
冷戦時代の真っただ中に公開されてます。
朝鮮戦争の英雄が、実は中国やソ連の傀儡にされていただなんて、当時はかなりセンセーショナルな映画だったことでしょう。
【影なき狙撃者】です。
映画【影なき狙撃者】のあらすじザックリ
公開時、世界は東西冷戦真っただ中
こんなにも共産主義に喧嘩売ってる映画、大丈夫だったんですかね、色々と。政治のことはよく分からないけど心配になるレベルよ。
監督とか俳優とか消されたらどないすんねん。
東側の操り人形と化したレイモンド・ショー
朝鮮戦争のさなか、ベネット・“ベン”・マーコ大尉(フランク・シナトラ)とレイモンド・ショー(ローレンス・ハーヴェイ)を含むアメリカ軍のとある部隊は、中国人民志願軍の捕虜になってしまいます。
その後部隊を救ったレイモンドは英雄として帰国しますが(マーコ大尉も少佐に昇進)、実はそれらはすべて捕虜になった隊員全員に植え付けられた「作られた記憶」。
彼らを洗脳したのは中国やソ連ら東側諸国。
マーコ少佐やレイモンドはなんと、東側諸国の手によって有閑マダムの集まる園芸クラブで紫陽花の育て方を勉強させられていたのです。
と、思ったら、ここが園芸クラブの会合に見えているのはアメリカ兵たちだけで、実際は共産党の会議室。
しゃべっているのも園芸クラブの派手なおばはんじゃなくて、ソ連軍の洗脳の第一人者的なおっさん。
アメリカ兵目線と現実の映像がコロコロ切り替わるこの場面がちょっと面白い。
トリガーはトランプのダイヤのクイーン
レイモンド以外の兵隊たちは「レイモンドは素晴らしい人物で、自分達を救ったのは彼だ」と思いこまされ、レイモンド自身はトランプのダイヤのクイーンを見たあとに命令されたことを何が何でも遂行するように洗脳されています。
どうやってトランプを見せるのかと言うと、基本的には「占いをさせる」。
最初に共産党員らに命令される時なんかびっくりしますよ。
いきなりレイモンドに電話がかかってきて、「トランプ占いをしろ」って言ってプチって切られる。
おもむろにトランプ占いを始めたレイモンドはダイヤのクイーンをひく。
そのタイミングでまた電話がかかってきて命令を下すって段取りです。
しかしねこれ絶対失敗ですよ。
だってふと立ち寄ったバーで偶然トランプ占いしても暗示にかかっちゃうし、カードじゃなくて「ダイヤのクイーン柄の衣装」を見ただけでも反応しちゃう。
こんな風な「ダイヤのクイーンの仮装衣裳」って意外と世の中に溢れてますものね。
いやあ~失敗失敗。
ってこんな衣裳着て歩いてる奴見たこと無いけど。
…とか言うてたら普通に楽天で売っててビビってる。
存在価値のよく分からないジャネット・リー
全然触れてないけどフランク・シナトラ扮する主人公のマーコ少佐はちゃんと活躍しますよ。
捉えようによってはレイモンドを止めることに成功するんだし。
ただ唯一よく分からないのは突然マーコ少佐の婚約者に成り上がるユージニー・ローズ(ジャネット・リー)の存在。
果たしてこのキャラクターは必要だったの?
お色気担当だって言うならすでに、レイモンドのおかんのアイスリン夫人(アンジェラ・ランズベリー)とレイモンドの恋人“ダイヤのクイーン”ことジョシー(レスリー・パリッシュ)がキャスティングされてるでしょうに。
フランク・シナトラがジャネット・リーとキスシーンやりたいってわがまま言うたんやろか。
映画【影なき狙撃者】の感想一言
当時は大真面目に作ったんでしょうけど(当たり前)今観ると結構笑える映画です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。