【モダン・タイムス】チャールズ・チャップリン

映画【モダン・タイムス】あらすじと観た感想。チャップリン歌った!

【モダン・タイムス】チャールズ・チャップリン

1936年/アメリカ/監督:チャールズ・チャップリン/出演:チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード、ヘンリー・バーグマン、チェスター・コンクリン、アラン・ガルシア、スタンレー・サンドフォード

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

歩いて行くチャップリンとポーレット・ゴダード
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

世界三大喜劇王チャールズ・チャップリン【街の灯】の次、【独裁者】の前の映画。

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街の灯の出会いの場面
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【独裁者】チャールズ・チャップリン

機械社会の中で個人が人間性を見いだし 幸福を求める物語

出典:【モダン・タイムス】字幕

いいですよね冒頭のこの字幕。

「幸福になる物語」じゃなくて「幸福を求める物語」ってのがね。

2人の浮浪者が幸福を求めて歩いて行くラストが心に染みます。

 

しかしボケっぱなしのチャップリンの映画はこぼれたボケを拾ってツッコまなければならないのでホント疲れますわ。

【モダン・タイムス】です。

 

 

 

映画【モダン・タイムス】のあらすじザックリ

ひたすらベルトコンベアーを流れる部品にねじを回し続けるという単純作業を繰り返していた工員は、ある日ついに発狂、精神病院送りになってしまう。退院して間もなく、デモ隊のリーダーと間違われて逮捕され、釈放後他の仕事に就いてもうまくいかず、工員はあてもなく街をうろつく生活に陥ってしまう。

 

 

単純作業の繰り返しだけの簡単なお仕事です

製鉄会社で働くとある工員(チャールズ・チャップリン)。名前は出てこないので便宜上“チャップリン”と呼んでしまいましょう。

チャップリンは来る日も来る日もベルトコンベアーに流れてくる板のネジを締めています。

【モダン・タイムス】ネジを締めるチャップリン
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

次の作業者はその板をハンマーで叩く…。

締める…叩く…締める…叩く…。

一体この部品が何なのか全然分からない。そんなことはどうでもいい。とにかくこの場面でのチャップリンの手首のひねりは半端ない。

少しだけ休憩で別の人に変わるんですけど、その間明らかに効率が落ちている。

そしてまたチャップリンに変わる。

くりっ!くりっ!くりっ!くりっ!

全っ然他の人と技のキレが違うんで、手首を使うアスリートの人なんかは参考にすると良いと思う。

 

効率を重視するこの会社には「自動昼食マシーン」なるもののセールスまでやって来たりします。

 

何もかもが機械化・効率化・コスト削減…。

 

ついに発狂したチャップリンが機械に飛び込み歯車の一部なってしまう場面は有名ですね。

【モダン・タイムス】歯車になったチャップリン
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

 

共産党風の旗を拾いなさんな

精神病院で治療を受けシャバに戻ったチャップリンに、またも災難が降りかかります。

頑固一徹団塊ジジイでも絶対吹き出してしまうであろうその時の完璧な展開を4コマ漫画風に並べてみました。

 

仕事もなく町をウロついているチャップリンの目の前を資材を載せたトラックが通りかかり、赤い旗を落として行きます。

トラックを追いかけるチャップリン①
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

大声でトラックを呼びながら追いかけていると、何やら後ろから不穏な団体が…。

トラックを追いかけるチャップリン②
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

気が付けば謎の団体と一緒に大行進しているような形に。

トラックを追いかけるチャップリン③
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

「赤旗」を掲げて叫んでいたチャップリンは、たまたま居合わせた共産党のデモ行進の先頭を歩く形になってしまい、やって来た警察官らに共産党のリーダーとして連行されてしまいます。

トラックを追いかけるチャップリン④
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

旗を離さんかい旗を!

君みたいなアンポンタン面倒見てられんわ!

 

浮浪少女の身の上はシャレにならない

一方で近くの波止場には生活に瀕している三姉妹がいました。

三姉妹の長女(ポーレット・ゴダード)は波止場の船から貨物のバナナをかっぱらうクソ度胸の持ち主。彼女のお陰で三姉妹はとりあえず飢えずに済んでいるようです。

浮浪少女ポーレット・ゴダード
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

汚い身なりをしてても強烈な目ヂカラを放つ美女。キリッとした目元と賢そうな雰囲気は、現代でいえばニコール・キッドマンに近いかも。

演じたポーレット・ゴダードはチャールズ・チャップリンの3番目の妻です(正確には事実婚)。

 

母親はなく、失業中の父親の稼ぎはゼロ。それでも家族で仲良く生きて行こうとする彼女の強さは感動的ではあるけれど、よくよく考えたらホントに悲惨すぎて泣けてくる。

ある日波止場でいさかいが起こって、なんと父親は殺されてしまいます。父親の死が事件なのか事故なのかもよく分からないまま、3人姉妹はそれぞれ別の場所に引き取られることに…。しかし長女だけは役人(?)の隙をみて逃げ出し、浮浪少女となって町をさまようことになるんです。

とぼとぼと町を歩き、こっそりパンを盗む姿よりも衝撃なのは、彼女がずっと裸足だってこと

裸足のまま全力疾走でパン屋から逃げたりするもんだからさあ…。

「痛そう…」ってか、とりあえず誰か靴ぐらいあげてくれよ頼むから、って念じてしまいますよ。

 

チャールズ・チャップリンがこのような浮浪者をよく描いていたというのは、当時の社会に対する何らかの意図があってのことだったのでしょうか?

 

 

チャールズ・チャップリンが自身の歌声を披露

【モダン・タイムス】はチャップリンが初めてスクリーンで歌声を披露したことでも知られる映画です。

チャップリンが歌う「ティティナ」は、チャップリンが即興で出鱈目でたらめの歌詞を歌った曲なんですが、ここではどうしてチャップリンが出鱈目の歌詞を歌うことになったかをご説明しましょう。

 

まずはチャップリンと仲良くなった浮浪少女が、その美貌と華麗なダンスを見初められ、酒場の踊り子として雇われます。

ダンサーになった浮浪少女
©Modern Times/モダン・タイムスより引用

浮浪少女の紹介で自分もステージで歌うことになったチャップリン。二人で控室で練習しますが、どうしても歌詞が覚えられません。

そこで浮浪少女は、チャップリンのカフ(袖口)に歌詞を書いてあげることにします。要するにカンニングペーパー。

カンペ書いてもらうチャップリン
©Modern Times/モダン・タイムスより引用
チャップリン
よし!ありがとう!これならイケる!

意気揚々とステージに登場したチャップリン。

まるでスケートリンクのように、酒場の舞台を華麗に舞います。

伴奏が終わり、いよいよ歌を披露することに。

カフがなくなってるチャップリン
©Modern Times/モダン・タイムスより引用
チャップリン
……あれ?

カフがない。

なんで?

一体どこに?

 

正解は「勢いよく両手を広げて踊っている時にぴゅーん!と左右に飛んで行った」です。

こんな風に活字にすると「どんな状況やねん」って思うでしょ?

ちょっと切り取ってみたので実際の映像をご覧ください。

©Modern Times/モダン・タイムスより引用

ね?

カフが左右にぴゅーん!って飛んで行ってるでしょ?

この場面が一番笑えるんですよ。

チャップリン

……あれ?

 

カフがない…。

朱縫shuhou

言うてる場合か!

ほんでなんでカフ飛ぶねん!

そんな奴見たこと無いわ!

 

 

映画【モダン・タイムス】の感想一言

朱縫shuhou

笑える側面ばかりを若干誇張して書いていますが、チャップリンの映画独特の哀愁もふんだんに盛り込まれている名画ですのでご安心ください。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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