【深夜の告白】

映画【深夜の告白】あらすじ感想。あやし過ぎる保険金殺人(しかも倍額保障て)

1953年/アメリカ/監督:ビリー・ワイルダー/出演:バーバラ・スタンウィック、フレッド・マクマレイ、エドワード・G・ロビンソン、トム・パワーズ、ジーン・ヘザー、バイロン・バー

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

タバコの火を点けてあげるラストシーン
©Double Indemnity/深夜の告白より引用

【サンセット大通り】【お熱いのがお好き】【アパートの鍵貸します】ビリー・ワイルダー初期の監督作。

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後世にものすごい影響を与えた歴史的名画ではありますが、冷静に観るとワイルダーお得意のロマンティック・コメディかってくらい突っ込みドコロ満載。

 

静かであっけないけど心にジンとくるラストが大好き。

【深夜の告白】です。

 

映画【深夜の告白】のあらすじザックリ

深夜、蛇行運転で保険会社のビルに乗り付け、無人のオフィスでディクタフォン(事務用録音機)に罪の告白を始める男―…。保険会社の敏腕外交員であるウォルター・ネフは、顧客の自宅で出会った美貌の後妻フィリスと不倫関係に陥り、倍額保険金目的の夫殺しに荷担してしまう。

「事件後」から「回想」へ…の古典的倒叙ミステリー

保険会社のトップセールスマン、ウォルター・ネフ(フレッド・マクマレイ)。

右へ左へ危険運転しながら車を走らせ、何やらただごとではない様子の彼は、とあるビルに入って行きます。勝手知ったる感じで警備員に挨拶をして、たどり着いたのはどうやら自分の会社のオフィス。

そこでウォルターはデスクの上のディクタホン(大型のボイスレコーダーみたいなもん)に、自分の罪の告白を録音し始めるのでした。

ディクタホンに話始めるウォルター
©Double Indemnity/深夜の告白より引用

この時点ですでに、ウォルター自身が「そう、殺したのは俺だ」なんて言っちゃったりして、何かしらの事件は起こってしまっている。

そこから過去の回想に戻って視聴者に謎解きをさせる典型的な倒叙型ミステリー

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オープニングに現れる松葉杖の男は一体誰で、どうしてこのウォルターという男性は瀕死の状態で自分の罪を告白しているのか。

倒叙型ミステリーって、普通に現在進行形で物語が始まるより何倍も好奇心を掻き立てられる見事な手法ですよね。最初に思いついた人天才。

だからなんで保険金かけてすぐ殺すねん

半年ほど前、彼は自動車保険の更新を促すために実業家のディドリクソン邸へ。

大きな屋敷の主人は留守でしたが、若くて妖しげな雰囲気をまとった後妻のフィリス(バーバラ・スタンウィック)が迎えてくれます。

ディドリクソン夫人フィリス
©Double Indemnity/深夜の告白より引用

ウォルターはあからさまにフィリスにひと目ぼれ。相手は人妻だってのに、余りにも包み隠さず好意を押し出し過ぎて普通の女性なら引くレベル。

ところがフィリスにも思うところがあって二人はあれよあれよと不倫関係に。

この辺の展開は実際にはちょっとあり得ないんで笑っときましょう。

 

そしてフィリスは保険会社の外交員であるウォルターに、保険金をかけて夫を殺害する相談を持ち掛けます。

ディドリクソン氏を殺害しようとする二人
©Double Indemnity/深夜の告白より引用

めっちゃ緻密な計画を立てた二人は、思わぬアクシデントにも対処しつつ、ほぼ完璧にディドリクソン氏(トム・パワーズ)の殺害を実行するんですけども、これがもう殺害手段うんぬん以前にハナっから自分達に嫌疑がかかるのを恐れていないとしか思えない。

だって、保険かけてすぐ殺害を実行するんですよ?

せめて1年でも2年でも、もうちょっと待てへんかったんかいな。

いくら殺害計画が完璧でも「保険かけてすぐ死んだ」ってなると受取人が疑われるのは当然でしょうよ。

 

てかそもそもフィリスとディドリクソン氏は歳が離れてるんだから、自ら手を下さなくてもどうせ先に逝ってくれるのにねえ?

フィリスが「もうこれ以上(夫に)我慢できない」とか言ってますけど、誰かを殺すリスクに比べたら気に入らん夫が傍におるくらい何でもないでしょうに、ねえ?

 

ちなみに私も夫と歳が離れていますが、「どうせ先に死によるし」と思って色んな事に目をつぶって日々頑張っています。

朱縫shuhou

朱縫shuhou

(早よ死にさらせえ~!)

ゴリラ(夫)

ゴリラ(夫)

……?

最大の敵は親友、敏腕クレームマンのキーズ

完璧な保険金殺人を企てるウォルターとフィリスに立ちはだかるのは、ウォルターの保険会社のクレーム担当(調査員)キーズ(エドワード・G・ロビンソン)。

エドワード・G・ロビンソンとフレッド・マクマレイ
©Double Indemnity/深夜の告白より引用

すんごい敏腕。

保険金目当てに嘘の申告をしてきたトラックドライバーがいようもんならすぐさま見抜いて、泣きすがられようが脅されようがひるむことなく「保険金なんか下りるかドアホ」と一喝してボツにします。

胸の中に「小さいおっさん」を飼っていて、何か怪しいことや腑に落ちないことがあると助言してくれるそうです(本人談)。

 

ディドリクソン氏の事故死についても例にもれず、キーズの飼ってる「小さいおっさん」は何かがおかしいと騒ぎ出し、キーズは執拗に事件について調べ始めます。

ウォルターのフィリスへのイカレっぷりを見ていると(「ベイビー」とか言って骨抜きになってる)、もしかしたらフィリスを疑ってるキーズまで殺してしまうんじゃないかって心配になったりしたんですけどね。

いやはやホントに、ミステリー系の私の予想はまったく当たらない。

映画【深夜の告白】の感想一言

朱縫shuhou

朱縫shuhou

勘の良すぎるキーズを邪魔者だと思っていたのに、実は自分をかばう証言をしてくれていたことをウォルターが知る場面はちょっと泣けます。
キーズが何も言ってないのにその内心を読み取って「俺『も』愛してるよ」と何度も言うウォルターも素敵。
 
魔性の女ファム・ファタールフィリスとウォルターとの不倫劇、からの保険金殺人がメインですけど、男同士の友情もかなり熱い映画です。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

朱縫shuhou 天衣無縫に映画をつづっている人

朱縫shuhou

「天衣無縫」と「温故知新」を信条として、主に古い洋画を好む映画好き。様々な映画を観たいのにホラーだけは怖くて観られない可哀相な初老。

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