1956年/アメリカ/監督:マイケル・アンダーソン/出演:デヴィッド・ニーヴン、カンティンフラス、シャーリー・マクレーン、ロバート・ニュートン、ジョン・ギールグッド、フィンレイ・カリー/第29回アカデミー作品・撮影・映画編集・音楽・脚本賞受賞
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!


こんな感じです。

爆笑する訳でもなく、全然笑えない訳でもなく、何も考えずにボケーッと観てて、所々「ぷっ」って吹き出してしまう感じ。
そんで観終わった後は「あはは」ですね。
英国紳士が気球や列車や船を駆使して1870年代の世界を回るアドベンチャー大作(当時)、【八十日間世界一周】です。
映画【八十日間世界一周】のあらすじザックリ
持てる財力と才能を駆使して世界一周に挑戦する紳士と執事
頭の回転が速く常に冷静沈着で時間にうるさい英国紳士フォッグ(デヴィッド・ニーヴン)が、紳士仲間と賭けた「八十日間で世界を一周するのは可能かどうか」を自分自身で実証してみせる冒険譚。

原作小説の舞台は1872年。
ジャンボジェットはまだないよね?
しかしまあこのフォッグがめっちゃ金持ってるもんで、困った時には金を積めるだけ積んでなんとかします。
金を積んでもどうにもならないことは、幸運にも旅に出る前日に雇ったばかりの執事パスパルトゥ(カンティンフラス)のバラエティに富んだ才能の数々で乗り切ってゆく。
本当にパスパルトゥの空前絶後の多才さときたら羨ましいの一言。
スペインでは闘牛するわ、インドでは邪神的なものへの生け贄にされそうになってたアウーダ姫(シャーリー・マクレーン)を助けるわ、日本ではサーカス団に混じるわ、アメリカではインディアンと戦うわ(チョンボするけど)…。

いくらフォッグが大金持ちでもパスパルトゥが一緒じゃなかったら80日間で世界一周するなんて到底無理だったことでしょう。
飲んでみたい謎の酒「ホンコン・スニッカーズニー」
一行が香港に滞在している時、パスパルトゥはフォッグのことを銀行強盗だと勘違いして追いかけてきたフィックス刑事(ロバート・ニュートン)にホンコン・スニッカーズニーという謎の酒を飲まされてぶっ倒れます。


スピリタスみたいにすごいアルコール濃度のカクテルや絶対!
そう思って色々探してみたんですけど、「ホンコン・スニッカーズニー」というカクテルは実在しない模様。残念。飲んでみたかった。
パスパルトゥがぶっ倒れたのはどうやらアルコール濃度のせいではなくて、ホンコン・スニッカーズニーの中に入れられてた薬のせいだったみたいですね。
フィックス刑事が店主と申し合わせて作らせた特別カクテルってとこでしょうかね。
やってきました日本!ヨコハマ!

おいでやす日本!バンザイ日本!火の国日本!

年号は明治4年とか5年とか?
忍者とか芸者とかが往来を闊歩しているような「欧米人から見たおかしな日本」を想像して楽しみにしてたってのに、意外と当時の日本が忠実に描かれていて逆にちょっとガッカリ。
「CIRCUS」という看板がかかった見世物小屋でチョンマゲに着物の日本人が組体操みたいなのを披露してたのは不可思議でしたが…それ中国雑技団ちゃうの?
「カメオ出演」の元祖映画
オシャレなエンドロールの最初に映し出される「誰がいつどこに何の役で出てたでしょう?」の文字も見逃さないでください。
【八十日間世界一周】の楽しみ方のひとつとして、各場面にさりげなく出演しているスター(=カメオ出演)を探すことができるようになっていて、エンドロールにその答えが書かれてるんです。
何十人も出ているはずなのに、恥ずかしながら私が認識できたのは以下の5人だけ。
自信があるのから行きます。まず酒場でこれ見よがしにピアノを弾いていたのはフランク・シナトラ。

アメリカ大陸を渡る列車の車掌がバスター・キートンでしょ?

サンフランシスコの酒場で男をひっかけまくる妖艶な女性がマレーネ・ディートリヒで、

そのマレーネ・ディートリヒが男に声をかけるたびにどこからか現れてはナイフで脅してくる赤いジャケットの用心棒はジョージ・ラフト。

そしてスペインの闘牛の場面に出てくるおっさんは、恐らくアメリカのTVドラマ「怪鳥バットマン」でジョーカーを演じたシーザー・ロメロだと思われます(遠すぎてちょっと自信ない)。

全員分かった強者がいらっしゃったら教えてください。
映画【八十日間世界一周】の感想一言
映画と言うよりは「世界の車窓から」みたいな感じやな。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。