火事になった教会を見つめる神父たち

【我が道を往く】あらすじと感想とビング・クロスビーの歌唱力

火事になった教会を見つめる神父たち

1944年/アメリカ/監督:レオ・マッケリー/出演:ビング・クロスビー、バリー・フィッツジェラルド、リーゼ・スティーヴンス、ジーン・ロックハート、ジーン・ヘザー/第17回アカデミー作品・監督・主演男優・助演男優・脚色・原案・歌曲賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

ワンちゃんもらってきたよーん
©Going My Way/我が道を往くより引用

あれが無いんです、この映画。

多くの映画に於いて開始90分前後でやってくる「あれ」

あれですよ、物語を作るうえで重要な「あ~れ」!

 

「起承転結」「転」

「転」が無いんですよ。

 

「起」から始まって、それからそれから~?っと「承」へ移行し…。

 

「承」。

 

…観れども観れども…。

 

「承」、「承」…。

 

朱縫shuhou

「転」がこねーな…。

結!
©Going My Way/我が道を往くより引用

「結」!!

朱縫shuhou

終わった!!!

「承」無いタイプのやつや!!

 

【我が道を往く】です。

 

 

映画【我が道を往く】のあらすじザックリ

古びたセント・ドミニク教会にやってきた若い神父オマリーは、厄介な街の住人や金にがめつい家主や家出少女と心を通わせ、不良少年達を集めて聖歌隊を作る。街中が活気づき、やがて奔放なオマリー神父に嫌悪感を示していた頑固者の老神父にすら変化があらわれる。

 

 

財政難の教会を救いにきた神父が街ごと救う

「起承結」系の映画で今パッと思いついたのが【ドライビングMissデイジー】

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【ドライビング Miss デイジー】

ただ爺さんと婆さんがしゃべってるだけ。取り立てて大きな事件も起こらない。でも大好きな映画です。めくるめく派手な演出や怒涛のように押し寄せるパワフルなアクションで話題となる「起転転結」系の映画なんかよりよっぽど好きです。

【我が道を往く】もそんな感じで、ドラマティックな展開はなくても鑑賞後にポッと心が暖かくなる映画です。

 

ニューヨークのセント・ドミニク協会は深刻な財政難に陥っているにもかかわらず、頑固で変わり者の老神父フィッツギボン(バリー・フィッツジェラルド)は一向に打開策を講じようともしません。

そこへ若い神父オマリー(ビング・クロスビー)が派遣されてきます。

 

あとで分かることですが、オマリー神父はその手腕を見込まれ、こうした「問題のある教会」に派遣されては立て直していくという「教会コンサルタント」的な役割を担っている人物です。

ひょうひょうとして捉えどころがない部分もありますが、どんな人の話もよく聞き誰に対しても親切で、時に必要であれば機転を利かせ小さな嘘をつくこともあります。

 

人によって態度を変えるお手本

このオマリー神父には、親の立場として「見習いたい」と強く思った部分がたくさんありました。

野球を教えるように歌を教える
©Going My Way/我が道を往くより引用

例えばオマリー神父が不良少年達に歌を教える場面。

オマリー神父は暇を持て余しちびっ子ギャング団と化している街の少年達に、セント・ドミニク教会の聖歌隊をお願いするのですが、指導するにあたっていちいち少年達が大好きな野球に例えます

オマリー神父

このパートは重要やねんぞ。

野球で言うたら○○や。

これ、子供には効果テキメンなんですよね。

ツッパリ少年達もこれには思わず笑みがこぼれ、「ふんふん、そう言われるとなんか面白そう…」とばかりに歌うことにのめり込んでいくんです。

 

歌を歌いながらキャロルの事情聴取
©Going My Way/我が道を往くより引用

ひと目惚れに近いような男と半同棲状態にある家出娘キャロル(ジーン・ヘザー)の事情聴取(?)をする場面では、頭ごなしに怒るのではなく、「どのような経緯でこうなったんだい?」ときちんと彼女らの言い分も聞いてくれます。

 

頑固者のフィッツギボン神父に対する態度はまた子供達へのそれとは全然違うもので、相手を見て(いい風に)対応を変えるってすごいなあって感心しながら観てました。保育士とか看護師とかも似た能力を持ってるような気がします。

子供に分かりやすく伝える能力とかのどから手が出るほど欲しいわ。権力者にへつらうのは得意なんだけどねえ。

 

 

公開は1944年…こんな映画が求められてた?

大事件が起こる訳でもなく(教会は燃えるけど)、オマリー神父がフィッツギボン神父や町の人々と分け隔てなく普通に交流していたら、いつの間にか財政難だったセント・ドミニク教会は立て直っていて、オマリー神父は惜しまれながらまた次の教会へ派遣されていく…というお話。

フィッツギボン神父とも心を通わせるオマリー神父
©Going My Way/我が道を往くより引用

戦時中にもかかわらず一切そのことには触れず、何のアクションも派手な見せ場もない若い神父と老神父のやりとりを中心に、物静かな語り口のうまさによって、オスカーを大量に受賞したのであった。

出典:Wikipedia

1944年にアメリカで公開された【我が道を往く】がオスカーを大量受賞した背景にはやっぱり戦争があって、混沌としたこの時代に、どれだけ人々がこういった人間味溢れる娯楽を求めていたのかがうかがい知れる映画です。

 

 

映画【我が道を往く】の感想一言

朱縫shuhou

主役のオマリー神父を演じたビング・クロスビーは、かのフランク・シナトラも憧れ目指したほどのエンターティナー。

“歌のクロスビー”、“ダンスのアステア”としてフレッド・アステアと共演した【スイング・ホテル】で披露する歌声は圧巻です。

 

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【スイング・ホテル】ビング・クロスビーとフレッド・アステア

 

>> 翌年(第18回)のアカデミー最優秀作品賞はこれ! 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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