1992年/アメリカ/監督:ボブ・ラフェルソン/出演:ジャック・ニコルソン、エレン・バーキン、ハリー・ディーン・スタントン、ビヴァリー・ダンジェロ、マイケル・マッキーン、ヴェロニカ・カートライト
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

二十数年前に【カッコーの巣の上で】を観てからというもの、私は名優ジャック・ニコルソンの魅力に取り憑かれておりまして、本日の映画も彼目当てで視聴した次第でありますが、まあジャック・ニコルソンという俳優は当たりはずれが大きいと言いますか、下積み時代共に苦労してきた友人らとの絆を大事にする余りオスカー俳優となってからもしょうもない映画に出演することがままあるのです。
1975年/アメリカ/原作:ケン・キージー/監督:ミロス・フォアマン/出演:ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、クリストファー・ロイド、ダニー・デヴィート、ウィル・サンプソン、ウィリアム・レッドフィールド、ブラッド・ドゥー[…]
その最たるものが本日の映画【お気にめすまま(1992)】。
監督は【ファイブ・イージー・ピーセス】でジャック・ニコルソンに二年連続オスカーノミネートという快挙をもたらした彼の長年の友人ボブ・ラフェルソン。
1970年/アメリカ/監督:ボブ・ラフェルソン/出演:ジャック・ニコルソン、カレン・ブラック、ビリー・グリーン・ブッシュ、スーザン・アンスパック、ロイス・スミス、ラルフ・ウェイト、ウィリアム・チャーリー注※このサイトは映画の[…]
それにしてもですよ、ねえジャック?
もうちょっと出る作品選んでよ。
映画【お気にめすまま(1992)】のあらすじザックリ
ソプラノ歌手の護衛として番犬デュークを派遣する
ある日離婚協議中のソプラノ歌手ジョーン・スプルーアンス(エレン・バーキン)が自宅に帰ると、室内がめちゃくちゃに荒らされていました。

さらに今ちまたでは連続切り裂き魔事件も起こっており、すっかり怖くなったジョーンは妹のアンディ(ビヴァリー・ダンジェロ)が暮らす使用人付きの豪邸へ避難します。
しかし奔放なアンディは家には滅多に戻らず、ジョーンは仕方なく“ブリス番犬派遣会社”の経営者ハリー・ブリス(ジャック・ニコルソン)から訓練されたジャーマン・シェパード犬「デューク」を借りることにします。
受け渡しの際、丁寧に番犬の扱い方を説明するハリー。
ハリーの説明を聞いてデュークと信頼関係を築こうとするジョーン。

どのようにして業者と顧客が恋愛関係に発展していくのかと静かに見守っていましたら、予想に反して何の前触れもなく手前勝手に惹かれ合って行く2人。
ハリーなんてまだお互いよく知り合ってもいないはずの段階からすでに、ジョーンのことを「今までの女とは全然違うんや」とか言っちゃったりしてますからね。
えっと、その感じさあ、たぶん「今までの女と一緒」だよね?

原題【Man Trouble】と邦題【お気にめすまま】について
あんまり内容について書くことないんで(おーい)、差し当たって「タイトルの意味がよく分からない」という深刻な問題についてだけ私なりに解決しておこうと思います。
この映画の原題は【Man Trouble】と言います。直訳は「男の悩み」とか「男性問題」とかですよね。
それなのに邦題【お気にめすまま】って、変じゃありません?
これって思うに、「ビッチを描いた映画だから」ってことなんだと思うんです。誰がビッチかって、ジョーンですよジョーン。

そう考えると原題と邦題の辻褄も合うような?
ジョーンは自分でも言ってるんです。「嫌われるのが怖いから好きでもない男だったとしても求められたらついつい寝てしまう」って。これは紛れもなく日本では「ビッチ」と呼ばれる案件ですよね。
ジョーンはその性癖(?)のお陰で“ソノ気にさせてしまった男性”に狙われる訳ですし(=ここら辺は【Man Trouble】)、【お気にめすまま】ってのが「(私を)好きなようにしてちょうだい!」という意味も含んでいるのだとしたらこの邦題にも納得いくような気がします。

映画【お気にめすまま(1992)】の感想一言
普段は屈託のない笑顔が素敵なエレン・バーキンもなぜかこの映画では魅力半減。
警察のヘリコプターに向って繰り出す「お尻フリフリ」も全然可愛くない。
ただオープニングのデュークらしきシェパード犬がアルファベットを運んでくるアニメーションだけはもったいないくらい無駄にオシャレでイカすんだよね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。