【マルコムX】

【マルコムX】あらすじと観た感想。デンゼル・ワシントン代表作

1992年/アメリカ/監督:スパイク・リー/出演:デンゼル・ワシントン、アンジェラ・バセット、アルバート・ホール、アル・フリーマン・Jr、デルロイ・リンドー、ヴィンセント・ドノフリオ

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

©MalcolmX/マルコムXより引用

タイトル映像カッコいいですねえ。

 

白・赤・青、そして輝く星。

星条旗が炎に包まれ真っ黒に焼け、残ったのはアメリカンカラーで彩られた「X」の文字…伝わるといいけどなこの震えがくるくらいのワクワク感。

 

日本人には馴染みの薄い黒人差別問題。アジア人も欧米へ行くと差別対象であるとは聞きますが。行ったことないから分からない。

 

1965年2月21日、マルコムXは亡くなりました。そして1992年に映画【マルコムX】が公開されました。

アメリカから人種差別はなくなったのでしょうか。

今のアメリカを見て彼はなにを思うのでしょうか。

 

世界中にデンゼル・ワシントンの名を広く知らしめた伝記映画、【マルコムX】です。

 

 

映画【マルコムX】のあらすじザックリ

アメリカで最も著名で攻撃的な黒人公民権運動活動家・マルコムXの自伝を基にした伝記映画。父は惨殺され、一度はギャングにまで落ちぶれ刑務所に入るが、そこでイスラム運動組織ネーション・オブ・イスラムと出会い活動家としての頭角を現す。

 

 

父と母、そして自身の生い立ち

平和な日本で産まれ育った私には、マルコムXの生い立ちから既に想像がつかない壮絶なもの。

 

父親は牧師。黒人であることにプライドを持ち、白人から仕事をもらうことをよしとせず、ほぼ自給自足の生活を営んでいたそうです。

母親は祖母が白人にレイプされて産まれたため、見た目には白人のようですが、人一倍白人を嫌悪し、「黒人の中でもより肌の黒い父親を選んで結婚した」とマルコムXは語っています。

【マルコムX】
©MalcolmX/マルコムXより引用

白人に従順でなかった父親はKKKの標的となり、しばしば自宅にも奇襲をかけられ、ある日遂に頭を何度も殴られた上で線路に放置され轢死体で発見されます。

参考 KKK(クー・クラックス・クラン)=アメリカの秘密結社、白人至上主義団体

その後母親は精神を病み、マルコムXは里子に出されることに。

 

壮絶。

もーいや怖い。

 

KKKってしかし、【マルコムX】ではよくあるイメージそのまんまの、白装束で馬に乗った姿で現れるんですが、ここ本当なんですかね?分かりやすく脚色してる?

【マルコムX】
©MalcolmX/マルコムXより引用

1930年頃の話のはずですが、車もブイブイ走ってる時代にこんな格好の人達が群れをなしていたら注目の的だたハズですけど、ホントに?

 

 

ギャングに傾倒し収監されるマルコムX

もともと頭がよく、学校での成績もトップクラスだったマルコム少年は、医者か弁護士になりたいと思っていました。しかし教師に「黒人には向かないから諦めろ」と一蹴されその道は絶たれることに…。

彼が最初に味わった黒人差別の瞬間

 

彼は自分の才能や知識を活かすこともできず、なし崩しに悪の道に入り、最終的には強盗他もろもろの罪で刑務所に入れられます。

 

刑務所で出会ったある人物

後に裏切られることにはなるのですが、受刑者仲間のべインズ(アルバート・ホール)との出会いの下りが何となくカッコよくてすごく好き。

べインズはマルコムXが生まれ持った明晰な頭脳を持て余していることをいち早く見抜き、なんでそんなに無駄に生きとんねんバカかてめーさとします。

 

べインズは言います。

ベインズ

白人の真似なんかすんな。

 

黒人であることに誇りを持て。

 

白人が過去400年間で自分たち黒人にどのような仕打ちをしてきたか学べ。

 

白人が作った辞書を読み、覚え、白人の言葉を学び、武器にしろ。

べインズに影響されたマルコムXは本を読みます。

刑務所の灯りが消えてもひたすらに本を読み続けます。

静かなシーンですが「今に見てろ、今に見てろ…」と体の底からパワーが沸いてくる感じがたまりません。

 

こうしてただのチンピラだったマルコムXに多大な影響を与えたべインズですが、何もかも白人が悪い。白人は絶対全員悪いと何ら躊躇することなくズバリ言い切ってしまう行き過ぎた思考回路には閉口…。

…なんか変やなこいつ…。

黒人の救世主ではないな…。

朱縫shuhou
朱縫shuhou

徐々に違和感と恐怖が募ってきます。

 

 

ネーション・オブ・イスラムのスポークスマンになり頭角を現すマルコムX

出所後、マルコムXはベインズの所属するイスラム運動組織ネーション・オブ・イスラムのスポークスマンとなり組織の宣伝活動を始めます。

【マルコムX】
©MalcolmX/マルコムXより引用

怒涛のように映し出されるスピーチの場面に鳥肌が立つでしょう。なるほどベインズの言う通り、あらゆる歴史を学んでいなければこんなに喋り倒すことなんて不可能。

 

幼い頃弁護士になりたかったマルコムX、こんなけ理詰めで喋れりゃきっと夢は叶ってたよね?勝訴勝訴の敏腕弁護士間違いなし。

イチ弁護士の器じゃなかったでしょうが。

 

ともかくすごい迫力で演説し倒します。

参考 スポークスマン=政府や団体の意見発表の担当者、また、代弁者

 

 

メッカを訪れ、自分の言葉で活動を始めるマルコムX

【マルコムX】
©MalcolmX/マルコムXより引用

マルコムXが利口すぎて扱いにくくなってきたネーション・オブ・イスラム、ネーション・オブ・イスラムの代表者がただのエロじじいだったことに失望したマルコムX、お互いの軋轢あつれきは埋まらず、マルコムXは団体を離れることになり、その後命まで狙われるようになります。

朱縫shuhou
朱縫shuhou

命までって…ちょっと出過ぎるとそれかい!

お前らは一体何を説いとんじゃ!

 

その死にはキング牧師も絶望

ある2月の寒い日、マルコムXがスピーチをしようと登壇した時、ネーション・オブ・イスラムの信者の男たちから銃弾を浴びせられ、彼は39歳の若さでこの世を去ります。

 

マルコムXが殺された時、キング牧師が言った有名な言葉。

「悲劇以外のなにものでもない。世界にはまだ意見の相違を殺人で解決しようとする人々がいる」

マーティン・ルーザー・キング・ジュニア
©MalcolmX/マルコムXより引用

出典:【マルコムX】字幕

まさしくこれ。

なぜに。

 

ただの「意見の相違」

まさにそうです。

 

意見をたがえたもの同士で会議でも開いて、打開策を模索したらいいでしょうに。

せっかく人間に産まれて、言葉が話せて感情を表現できるのに。

 

まるで動物のように、本能のままに自分の道を遮った者を攻撃するなんて人間の所業とは思えません。

 

400年の黒人の迫害を背負って戦ったマルコムXもキング牧師も、白人を皆殺しにしようとはしなかったのに。

【マルコムX】
©MalcolmX/マルコムXより引用

マルコムXも最初は、白人に対して攻撃的すぎる活動内容で黒人の中にも敵を作ったりしていたようですが、活動を続けるうちに各方面から影響を受けてどんどん考え方が柔軟に変わっていきます。

「弱腰だ」と公然と批判していたキング牧師とも晩年は面会を希望していたそうです。

 

そうして人は変わっていけるのに。

たった数発の銃弾は何もかも奪って無にしてしまいます。

 

 

映画【マルコムX】の感想一言

朱縫shuhou
朱縫shuhou

私は黒人ではないですが、黒人をみな「兄弟」と呼び、自分自身も生き方を模索しながら命を懸けて黒人の権利を主張し続けた彼のような人間を誇りに思います。

 

「黒人」でなくとも同じ「人間」という括りであれば、「兄弟」と言ってくれるのでしょうか。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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