1987年/アメリカ/監督:ジョージ・ミラー/出演:ジャック・ニコルソン、シェール、ミシェル・ファイファー、スーザン・サランドン、リチャード・ジェンキンス、ヴェロニカ・カートライト、カレル・ストルイケン
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

ジャック・ニコルソン扮するデイル・バン・ホーンの所作が余りにもエレガントだから、彼こそが魔女を退治しにやってきた天使だと思ってた。途中まで。
実際はその真逆。
天候すらも操ることができる強大な魔力を持つエロ悪魔と、その悪魔をも引き寄せる神秘的な美しさを持つ3人のバツイチ独身熟女のすったもんだを描いたハートフル・ホラー・コメディ、【イーストウィックの魔女たち】です。
映画【イーストウィックの魔女たち】のあらすじザックリ
バツイチ熟女三人衆
イーストウィックという町に3人の仲良し熟女が住んでいます。
一児の母で陶芸家のアレックス(シェール)、子供のいない音楽教師ジェーン(スーザン・サランドン)、6人の子を持つ超妊娠体質でジャーナリストのスーキー(ミシェル・ファイファー)。

3人に共通するのは最近離婚したばかりのジェーンを含めて全員がバツイチだってこと。
木曜の夜ともなればいつも3人集まって女子会を開いています。
ジェーンの離婚が成立したおめでたい日の会合で、3人はそれぞれ理想の男性像を語り、その理想の男性が目の前に現れることを天に祈ります。
美女の祈りに導かれてやってきた悪魔
そんな折、「かつて魔女狩りが行われた」といういわくつきの高台の豪邸に、召使を従えて引っ越して来た者がありました。
彼こそが3人の祈りに導かれてやってきた“悪魔”デイル・バン・ホーン(ジャック・ニコルソン)。

ジャック・ニコルソンが大好きな私でも正直、禿げ上がった頭にボテボテの腹でボルジア家伝来の巨大なベッドに横たわり「私は昼食後のイッパツが趣味なんだ」とうそぶく彼の姿にはセクハラ臭しかありませんが、そこはまあ悪魔の成せる業でして、デイルに「心の奥で密かに求めるもの」を巧みにくすぐられた3人は次々と手籠めにされてしまいます。
“魔女”とはつまり、誰のこと?
巨大なデイルの屋敷に3人の美女が集まり奇妙な共同生活が始まった頃、町では新聞社のオーナーであるフェリシア(ヴェロニカ・カートライト)がデイルや3人の美女たちに異常な敵対心(?)を燃やし始めます。

私が最初に“魔女”だと思っていたのはこのフェリシアのことです。
だって高台の屋敷がデイルに買い取られた時も尋常じゃない驚きようだったし、フェリシアが中世の魔女の生まれ変わりか何かで、“天使”のデイルと長い因縁があるんじゃないかとか考えていました。
…て今書いてて思ったけどこっちの方が面白いんちゃう?「悪人面のデイルがホントは天使なのでした!」とか…あかん?
実際はフェリシアはただの超保守系のおばはん。
デイルと付き合うことでアレックスたちがデーハーになっていくのが面白くなかっただけみたいです。

タイトルにある“魔女たち”ってのは結局、なんのひねりもなくアレックス、ジェーン、スーキーの3人のことを指しています。
悪魔だって寂しいんだわ
しばらくはデイルの屋敷での一夫多妻状態の奇妙な生活を満喫していた3人でしたが、本物の悪魔の力を目の当たりにした途端デイルと距離を置き始めます。

これに怒ったデイルが3人に復讐をして、その後3人がデイルに復讐…、こうして泥沼の「呪い合戦」にもつれこんで行くんですけど、やっぱり悪魔より徒党を組んだ熟女の方が何倍も怖いなって思います。
少々過激な一面もあるものの、デイルの最終的な欲望は「家族が欲しい」ってことなんですよ。
普通でしょ?
ちゃんと3人を愛しているし、彼女たちの望むことはすべて叶えてあげたいと思ってる。
扱い方さえ間違えなければ憎めないカワイイ悪魔なんで、邪険にしないであげてちょうだいな。

映画【イーストウィックの魔女たち】の感想一言

シェール、スーザン・サランドン、ミシェル・ファイファー。滅多に観られない主役級の名女優3人の共演がゴージャス。正体を現したデイルから逃げる美女3人の全力疾走は爆笑!
そしてデイルと美女たちの赤ちゃんが使ってるアメリカ製(?)の歩行器がめっちゃかわいい!日本でもこんなの販売してほしいよね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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