1988年/日本/監督:大友克洋/声の出演:岩田光央、佐々木望、小山芙美、玄田哲章、石田太郎、鈴木瑞穂
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

興味ない人にはまったく分からない映画について書きます。
日本が誇る漫画文化「ジャパニメーション」を世界に広める先駆けとなった、天才漫画家大友克洋原作・監督によるSF映画、【AKIRA】です。
大友克洋はこの映画に、当時必要不可欠だった不良少年とバイク、友情、恋愛、サイバーパンク、戦いといったファクターをすべて詰め込んだそうです。
道理で、
近未来SFムービーなのに80年代の懐かしさがそこここに感じられるわけだわ。
金田がヤバイ映画【AKIRA】のあらすじザックリ
海外でも高く評価される日本SFアニメの最高峰【AKIRA】
終末感漂う独特の世界観や軍部とゲリラとの抗争、未来感たっぷりの施設や兵器やバイク、超能力を得た最強のいじめられっ子とがむしゃらに仲間を助けようとする主人公の相関、ジャンルを問わず数々の作品に影響を与えた伝説的映画。

2016年のハリウッド・レポーター誌による「大人向けアニメ映画ベスト10」でも日本映画最高の4位を獲得するなど、未だに世界中から高い評価を得ています。
鉄雄も憧れる金田のバイクと名前がシブすぎる!
「伝説的」と言えば、伝説的にかっこよくて未だに脳裏に焼き付いて離れないのは、冒頭数分の暴走族同士の小競り合いの場面。
都会の高層ビルの隙間を縫うスピード感、くるくると切り替わる視点に滑らかな人物の動き…気が付けば観客もこの抗争に巻き込まれてます。
バール的な武器で敵を蹴散らす山形にもシビれましたが、ジョーカーとの一騎打ちを制した時の金田のこれ↓に敵うものはないです。
やべーな金田。
悶絶するほどかっこええ。
そして金田のフルネームが「金田正太郎」であるという裏設定はかなり後になってから知りました。
当時話題になったプレスコ採用
一般的なアニメや吹き替えの録音方法「アフレコ」に対して「プレスコ」という手法があることも、【AKIRA】を観て知りました。
プレスコとは、映像作成に先攻して音声・台詞を収録する手法のことである。
出典:ピクシブ百科事典
声優の声から映像を創り出す技術も、絵コンテを見ながらセリフをしゃべる声優も、プロの所業ですね。
セリフの通りに繊細に動くキャラクターの口元に感動したもんです。

名セリフ「うるさあ~い!俺に命令すんなあ~!」
はいこちら、金田に対して憧れつつも嫌悪するという複雑な感情を抱く鉄雄が、初めてその金田に歯向かった時に吐いた有名なセリフです。
こんなもん、当時誰もが真似してましたけどね。

他にも名台詞がたくさん生まれましたよ。
ムカつく奴に呼び捨てにされた時には迷うことなく

と言ってやりましょう。
タコの死骸を見つけた時はうつろな表情に薄笑いを浮かべながら

ふふっ…
タコが…陸で死んでるってえ?
と言い、
そう言った友人が別人に見えた場合は

お前…
〇〇(名前)…だよな?
と疑ってあげれば、80年代を生きてきた人にウケるのは間違いありません。
平成生まれに通じるかどうかは知りません。
3巻まで?!映画【AKIRA】は原作漫画の半分も描かれてない
ストーリーや登場人物について一切なく、自分の言いたいことだけ書き殴ってますけど、仕方ないんですよね~。
【AKIRA】って、原作漫画は何巻まであるか知ってます?
早く答えないとレーザー出ちゃう。

出ちゃった。
正解は、6巻完結です。デラックス版のぶっといデカいやつ。
その内映画化されてるのは3巻の中盤まで。
【風の谷のナウシカ】方式です。あれも原作は7巻あって、映画の内容は2巻くらいまでだったはず。
そんな訳で、かなり内容も改変されています。
原作では金田たち・ナンバーズ・軍部・ゲリラと言った主勢力に匹敵するほどの重要人物で、鉄雄やナンバーズたちと唯一戦うことができる3人の超能力者を操るミヤコ様は、映画ではモブ扱い。
なぜかそのミヤコ様とシンクロすることができ、ラストで未来への可能性を見せるという、これまた重要人物であるはずのケイは、金田の恋人的なにぎやかし程度のポジション。
難民で鉄雄の召使いだったカオリは、映画では鉄雄の恋人として市民権を得ていますし。

映画版が嫌いなわけでは全然ないです。
むしろ「動く金田」に熱狂したし、「似たような別の話」として原作も映画もめっちゃ好きです。

しかしレビューを書くとなったら原作も含めてファンである私は、一体どっちの話について書いていいか分からないのです。

…映画のレビューなんやから映画の方でええんちゃうの?
いやいや、そういうもんでもないんですよ。
原作も映画も観てる人には分かってもらえると思うんですけど。
とにかく凄い作品なので、どちらもチェックしてみてください、ってことです。
映画【AKIRA】の感想一言
原作では結構出てくるアキラが、映画ではほんの一瞬しか映らないのには笑ったよね?
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。