2007年/アメリカ/監督:ザック・スナイダー/出演:ジェラルド・バトラー、レナ・ヘディ、ロドリゴ・サントロ、デビット・ウェナム、ドミニク・ウェスト
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

ディス イズ スパールターッ!!!
…って、まあ、久々に観てみたけど、しばらくこんな雄叫 びあげながらゴリラ(夫)の肩に筋肉パンチを浴びせていました。
筋肉ブラボー。
ディスイズスパルタ!映画【300<スリーハンドレッド>】のあらすじザックリ
行って見てきたかのような紀元前の景色
とにかくもう映像美がすごい。

私は基本的には3D映像と相性が悪いのですが(なんか気持ち悪くてゾワゾワする)、【300<スリーハンドレッド>】に関してはそーゆー問題じゃなくて。
創世記のような言葉を失う昂然たる背景はほぼCG。どちらかといえばゲームに近い感じ。ファイナルファンタジーシリーズとかあーゆーやつ。
衣装や装飾品は実際にはあり得ない方向へ美しくゆったりとたなびき、戦士たちの逞しい筋肉は体中のあらゆる部位に忠実に浮かびあがります。
公開当時TVで【300<スリーハンドレッド>】のメイキング特集みたいなのやってて、凄い技術ができたもんだと感心したのを覚えてます。
●武器を掲げる角度
●煙の立ち上る方向
●雨や雪の粒の数
細かい動きや自然の減少まで、映像のすべてが計算されつくしているんですよ。
そこへ生身の俳優の迫力満点の殺陣や豊かな感情表現、軍歌のように士気を上げる音楽がプラスされて、まるで映画自体が一枚の絵画のようです。
美術館にでもやってきた気分で、うっとりしながら鑑賞しましょう。
戦士の国「スパルタ」
最強の戦士となるために
「スパルタ教育」?っちゅーの??
日本では「一般的な家庭より厳しい教育方針」の事を「スパルタ教育」って言ったりしますよね?
この言葉、【300<スリーハンドレッド>】を観ると本当の「スパルタ教育」を理解してる人が比喩った言葉だとは絶対思えません。
本場(?)スパルタでは、まず産まれた時点で、体が小さかったり病気や障害を持っていると谷底へポイ。
獅子か。
7歳になると親元を引き離され、坊主頭にパンツ一丁で暴力が支配する集団生活を強いられる。食べ物も与えられず、お腹が減れば自分で頭を働かせて盗むしかない。
戦いで傷つき命を落とすことこそが唯一の正しい死に様とされ、絶対的に不利な戦いに於いても敵前逃亡などありえないと教えこまれる。
ごめんなさい。
平和な日本で二度と「スパルタ教育」なんて言葉軽々しく口にしません。
本物の「スパルタ教育」のお陰で、スパルタは最強の戦士たちの国となります。
レオニダスはスパルタの歴史の中でも最強
そんなスパルタの歴史の中でも、少年時代にほぼ丸腰で野生の狼と戦い、腕力と知略で勝ってしまうという偉業を成し遂げた伝説的強さを誇るのが現王レオニダス(ジェラルド・バトラー)。
スパルタを支配しようするペルシャの使者がやってきて、飽くまで「平和的に」軍門に下れと説得しようもんなら、

ごちゃごちゃうっせー!
これがスパルタ流じゃあ~!
って言いながら使者の一団を奈落に蹴り落とします。


ハイうるさい。そこ今どうでもいい。 めっちゃ気になるけど。
たった300人で100万の兵に挑むことも恐れない
冒頭から「なんかスパルタ人とかすげーよ…」となりますが、ホントにすごいのはここから。
鎧も服も着ず、兜とプロレス仕様のパンツに真紅のマント、手には重厚な盾と槍、腰には剣を携えてレオニダス王率いるたった300人のスパルタ兵はなんと、100万のペルシャ帝国の大軍に立ち向かいます。
圧倒的な兵力を持つペルシャ軍
渓谷を超えて海を臨むと、スパルタを手に入れんとやってきた何百ものペルシャの船がプーカプカ!ペルシャ軍が一斉に放った矢は空を覆って辺りは真っ暗になるほどで、如何なる攻撃も効かない不死の一団まで組織されています。
ここでクエスチョン
①馬 ②サイ ③象 ④奴隷戦車
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正解。
全部。
ちなみに奴隷戦車ってこんなの↓。※下で何人もの奴隷が支えてる。ワッショイ。

スパルタの女性ももちろん「最強」
【300<スリーハンドレッド>】は7割戦闘シーンですがまったく飽きることがありません。映像美もさることながら、登場人物の心情も非常に繊細に描かれています。
中でもやはりレオニダスの妻にして気高きスパルタの王妃、ゴルゴ(レナ・ヘディ)に関して色んな事を感じずにはいられません。
ゴルゴは夫レオニダスの不在中も、悪意ある家臣達に臆する事なく毅然とした態度で国を護り抜きます。
【エリザベス】のエリザベス1世(ケイト・ブランシェット)や【マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙】のマーガレット・サッチャー(メリル・ストリープ)にも通じる所はありますが、決定的な違いはゴルゴ王妃が「王妃である」と言う事。
1998年/イギリス/監督:シェカール・カプール/出演:ケイト・ブランシェット、ジョセフ・ファインズ、ジェフリー・ラッシュ、クリストファー・エクルストン、リチャード・アッテンボロー/第71回アカデミーメイクアップ賞受賞注※こ[…]
エリザベス1世やサッチャー首相のように「自分がトップ」ではなくて、飽くまで王の后。飽くまでサポート。それ以上でもそれ以下でもないのがよく分かってる。
出過ぎないんですよねこの人。
夫を全面的に信頼し、陰で支え、時には叱咤し正しい道へ導きます。しかも美しく床上手。

男臭い【300<スリーハンドレッド>】にささやかに描かれるラブロマンス。
この甘い描写によって、レオニダス王はたった300人の兵士を連れて犬死にしに行った訳でも、血に飢えたただの戦争狂でもなく、愛する妻と子供、国とそこに暮らす民のために戦っているのだと感じる事ができます。
映画【300<スリーハンドレッド>】の感想一言
色々書きましたが結局、あの大胸筋があれば100万の兵くらい一人で倒せそう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。